大沼国定公園

[S.33. 7. 1指定・9,083ha]

大沼国定公園

MAP

大沼国定公園MAP

概要

北海道南部の玄関口・函館。函館市の北方に位置し、駒ヶ岳を中心にして大沼などの湖沼を含み、北海道には珍しい繊細な箱庭的風景を特色としています。大沼・小沼・蓴菜沼の3湖は駒ヶ岳の噴火によって生まれた湖で、大沼は駒ヶ岳を背景として大小百数十の小島を浮かべ、「湖の松島」ともいわれる美しい風景を展開しています。

地域

大沼国定公園は渡島半島の中央部、七飯町、鹿部町、森町の3町にまたがって広がる、面積およそ9,000haの自然公園です。
公園区域は、活火山である駒ヶ岳(1,131m)と、その山麓に点在する大沼、小沼、蓴菜(じゅんさい)沼の大沼三湖に代表される湖沼群の地域で、山と水の変化に富んだ景観を一体的に含んでいます。
公園の中心である南大沼地区は、道南の玄関口である函館市の中心部から北へ20km程のところにあります。

気候

本公園の区域は北海道最南端部に位置しているため、道内の自然公園では最も温暖な地域にあたります。大沼地区は海抜100mを多少超える程度ですが高原状の地形となっているために、真夏でも気温が30℃を超えることはほとんどありません。冬には最低気温が-10℃を下回る日もしばしばみられ、公園内の湖沼群はいずれも全面結氷します。降水量は北海道内では平均的な年間1000mm前後で、季節的には5月と秋季に多くなります。

歴史

大沼一帯は、1859年(安政6年)に函館が開港されると外国人が訪れるようになりました。また、1881年(明治14年)に明治天皇が本道へ行幸した際には休憩に立ち寄るなど、古くから道南随一の景勝地として知られていました。自然公園としては、1931年(昭和6年)に国立公園法が制定される以前の、1905年(明治38年)に北海道庁により道立公園として設定されました。1914年(大正3年)には、本多静六博士により大規模な公園整備計画が策定され、翌1915年(大正4年)に大沼が新日本三景に入選。1921年(大正10年)に管理等の規則も整備されました。その後、1957年(昭和32年)に自然公園法が制定されると、1958年(昭和33年)7月1日に国定公園として指定され、すぐれた自然の風景地を保護し、だれでも自由に風景を楽しみ、休養し、また自然について学べるように、保護と利用の計画をたてて管理し、現在に至っています。

見どころ

南大沼地区は、交通施設、駐車場、飲食店、宿泊施設、土産物店のほかレンタカーやレンタルサイクルなど、主な利用施設が集まっている大沼国定公園の中心地区です。また、観光案内所もあるのでいろいろな情報を集めることができるほか、各種イベント会場としても利用されています。

望洋の森公園

駒ヶ岳の北麓、標高200~300mにあるこの公園は、いくつかの散策路が整備されています。森林とのふれあいが楽しめるレクリエーションの場としてのほか、防災林や水源かん養林としての役目も担っています。

望洋の森公園

日暮(ひぐらし)山

小沼と蓴菜沼に挟まれた日暮山の山頂からは、大沼三湖と駒ヶ岳がスケールいっぱいに広がります。小沼の湖畔からの距離約2km、徒歩で約1時間のうち、多くは木立に囲まれた静かな未舗装路です。

日暮(ひぐらし)山

駒ヶ岳

現在も活動する活火山です。なだらかな山麓は豊かな自然に包まれており、赤松や林床のヒメアオキ、ツルマサキなどが見られるのは道南ならではです。

駒ヶ岳

東大沼キャンプ場

大沼湖畔の木立に囲まれたキャンプ場です。開設期間は4月下旬~11月上旬で、駐車場、炊事場とトイレが整備されています。

東大沼キャンプ場

湖畔の四季

3月、結氷していた湖面が開けると南の地方で越冬していた水鳥たちが北帰行の途上でしばらく立ち寄ります。4月中旬になると湖畔のあちこちでミズバショウが開花し、ウグイスのさえずりが春の訪れを告げます。5月になると新緑がいっせいに芽吹き、春本番です。南の国から鳥たちが繁殖にやってくると、林の中は急に賑やかになります。また、湖畔ではカワセミやアオサギが小魚などの獲物を狙う姿が見られるようになります。

ヨシが湖面にそよぐ風にたなびく頃になると、たくさんの雛を連れたカルガモたちの姿が見られ、沼は賑やかになります。エゾノヒツジグサの花が咲くのは6月になってから、7月にはヒシやネムロコウホネも湖面に彩りを添えます。

9月になると湖面を渡る風に秋を感じられるようになります。10月は紅葉の季節、中旬が一番の見頃です。駒ヶ岳を背景とした湖畔から、あるいは島巡りからの日本庭園的な景観が、彩りを一層引き立てます。この頃、繁殖を終えた鳥たちが沼や林に集まってきます。このうち大沼、小沼に飛来する水鳥は、最盛期には5,000羽程度にもなります。

駒ヶ岳に冠雪がみられるようになると、冬の訪れです。12月になると湖畔も雪化粧します。そして一年でもっとも静かなシーズン。湖は一面氷に覆われ、わずかに開いた湖面で水鳥たちが冬を越します。3月になると寒さもやわらぎ、再び湖面が姿を表します。

駒ヶ岳

道南の秀峰、駒ヶ岳は現在も活動する活火山です。この独立峰は当初、富士山のような円錐型の山容をもっていましたが、度重なる爆発によって、荒々しい山頂部となだらかな裾野をもつ現在の姿となりました。外輪山を形成する山頂部は、安政火口など3つの火口を中心として、剣ヶ峯(標高1,131m)、砂原岳(1,113m)、隅田盛(892m)の3つのピークからなり、これらのピークに囲まれて荒涼とした火口原が広がっています。過去、1640年(寛永17年)、1856年(安政3年)、1929年(昭和4年)に大爆発を起こしており、1996年(平成8年)に小噴火を起こし、現在でも小規模な噴気活動がみられます。

なだらかな山麓は豊かな自然に包まれています。ミズナラやブナなどを主体とする広葉樹林、シラカバの若い林やカラマツの人工林が広がり、キツツキ類やカラ類などの鳥たちのほかにシマリスも棲んでいます。また、アカマツや林床のヒメアオキ、ツルマサキなどが見られるのは道南ならではです。このほか、イチイやイヌガヤも多く見られます。山麓から標高を増していくと次第にナナカマドなどの灌木帯となり、標高300m程で森林限界となります。ここから上部は一面の裸地となります。この裸地は火山活動により生じたものですが、よく見てみると長い年月をかけて、至る所で植生が回復してきています。イワギキョウやシラタマノキなどの高山植物が、低地の植物と一緒に小さな群落をつくっているところが駒ヶ岳の特徴です。

ワーケーションモデルコース

ワーケーションモデルコース

ワーケーションモデルコース

イベント情報

2月上旬

大沼函館雪と氷の祭典

4月下旬

大沼国定公園安全祈願祭(開山祭)・大沼湖畔駅伝競走大会

7月下旬

大沼湖水まつり

10月中旬

大沼ハロウィンナイト&
紅葉ライトアップクルーズ
大沼国定公園安全祈願祭(閉山祭)

10月下旬

大沼グレートラン・ウォーク

お問合せ

北海道渡島総合振興局 保健環境部 環境生活課
TEL 0138-47-9439

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