建物の耐震設計のポイント

 

 

建物の耐震設計のポイント


 

 

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住宅の耐震化のために

(1)建物の耐震設計のポイント

  宅地の状況によっては、地震による被害が大きくなる可能性があります。被害を出来るだけ軽減するためには宅地の選定に十分留意し、建物を建てるにあたってはあらかじめ適切な対策を講じることが重要です。

 

良い地盤を選ぶ

 北海道に広く分布している泥炭や柔らかい粘土などの軟弱地盤では、地震に揺れが大きくなったり、地盤が沈下したりすることがあるので十分な配慮が必要です。
 宅地の選定にあたっては、できるだけ良好な地盤を選ぶようにしましょう。やむを得ずこれらの地盤上に建物を建てる場合は基礎や建物を強固にする必要があります。
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  • 軟弱地盤
    • 泥炭、三角州や河川沿いの軟らかい土が堆積した場所
    • 川、沼、湖、海等を埋め立てて造成した場所
  • 山地や丘陵地等の盛土
    • 傾斜地や沢地等の造成地で盛土の厚さが一様でなく、盛土が新しい場所
    • 簡易な擁壁によって造成されている場所

                  ↓

      造成後少なくとも1~2年経って安定してから建設し、基礎や擁壁をしっかりしたものにしましょう。
  • がけの近接地
    • がけの上では、地盤に亀裂、段差、崩壊といった危険があります。また、がけの下では、土砂崩壊や落石による危険がありますので、堅固な擁壁をつくり、更に、がけから一定の距離を取るようにしましょう。

基礎は鉄筋コンクリート基礎に

 一般的には、逆T字形の断面をし鉄筋コンクリートを建物の外周や内部の壁の下に帯状に配置した布基礎が用いられます。
 コンクリートの下幅を広げることにより、荷重を分散することができるので、沈下に対しては有利になります。また、建物の底面全体を鉄筋コンクリートで作った基礎をべた基礎といい、布基礎に比べて有利となります。固い地盤(支持地盤)が深い場合は杭(支持杭や摩擦杭)を使った杭基礎が用いられます。地盤の支持力にあわせて基礎工法を決めて下さい。
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壁の配置はバランスよく

 柱と梁だけの建物は、地震のように横方向の力が加わると簡単に変形してしまいます。そのために、筋かいや構造用合板で補強した壁(耐力壁)をできるだけ多く、建物全体にバランスよく配置しましょう。
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1,2階の柱は同じ位置に

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 建物の1階と2階の柱や壁の位置は、同じ位置になるようにしましょう。

床を強く

 床は地震の力を耐力壁に伝える役目をしています。床が弱いと、床自体が変形して、荷重が耐力壁に伝わらず、建物が被害を受けることがあります。そこで、床に火打梁や構造用合板を使い補強しましょう。
 吹き抜けは、せっかく強くした建物の床を削ってしまうことになるので注意しましょう。

建物の形は単純に

 建物が細長かったり、でこぼこしていると被害を受けやすくなります。特に増築した場合は被害を受けやすいので十分な補強をするようにしてください。

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