視覚障がい者向け広報「ほっかいどう」令和2年3月号

視覚障がい者向け広報「ほっかいどう」3月号

広報(誌)ほっかいどう 2020年3月号
北海道のキャッチフレーズ「その先の、道へ。北海道」


【もくじ】
1 特集:世界から選ばれる、魅力ある観光地づくり
2 ウポポイ(民族共生象徴空間)が2020年4月24日、白老町にオープン
3 いきいき地域から
4 お知らせ道議会
5 みんなの赤れんが

1 特集:世界から選ばれる、魅力ある観光地づくり
北海道の魅力を世界に発信し、国内外の交流を拡大していきます。

北海道と世界が直接つながる大きなチャンスを生かし、
本道の価値を発信していきます。

北海道知事 鈴木直道

(1)2020年は北海道・新交流時代の幕開け
 近年、北海道を訪れる外国人観光客が増え続けています。2018年度は、アジア地域の経済成長などが追い風となり、外国人来道者数が初めて300万人を超えました。
 2019年は、道内では17年ぶりに欧州路線、12年ぶりにオーストラリア路線が就航したほか、G20観光大臣会合では、北海道の食と観光を世界に発信することができました。  
 そして、2020年は道内7空港の一括民間委託のスタートや、アイヌ文化の復興・発展の拠点となるウポポイのオープン、東京2020オリンピックにおけるマラソン、競歩、サッカー競技の札幌開催など、本道の魅力が世界に届き、国内外との交流の一層の拡大が期待される「北海道・新交流時代」の幕開けとなる年です。
 今後10年、北海道はさらに飛躍しようとしています。2030年の札幌招致を目指す冬季オリンピック・パラリンピック、北海道新幹線の札幌開業までの間に、現時点で予定されるさまざまなイベントがあり、こうした機会を通じて、世界の人々の注目が北海道に向けられる機会はますます増えていきます。

(2)地域の活性化につながる観光地づくりへ
 道では、北海道を訪れる外国人観光客数の堅調な伸びをビジネスチャンスにつなげ、“稼ぐ観光”を確立しようと取り組んでいます。そのために重要なのは、世界から目的地として選ばれるような国際的に質の高い観光地づくりであり、北海道の豊かな地域資源を生かした滞在型観光を充実させるための取り組みを進めています。
 道民の皆さんも、ぜひ道内各地への旅を体験して、道民だからこそ気づく北海道のすばらしさを感じてみてください。

(3)自然やアクティビティーを楽しむ滞在型観光
●四季を味わえる アドベンチャートラベル
 アドベンチャートラベル(AT)とは、アクティビティー(身体的活動)、自然、異文化体験の3つの要素のうち、2つ以上を組み合わせた旅のスタイルのことで、欧米を中心に年々拡大している市場規模は約72兆円といわれています。
 北海道は、四季を通じて楽しめるコンテンツが豊富にそろっており、道では、こうした優位性を生かして滞在型観光を充実させていこうと、海外富裕層を中心としたAT旅行者の拡大に向けた取り組みを進めています。現在は、世界最大のATイベントである、アドベンチャートラベル・ワールドサミット2021の開催実現に取り組んでいるほか、ATに対応できるガイドの育成などに力を入れています。

●ATという新しい旅を通じて、北海道の魅力を再発見しませんか。
釧路市
鶴雅リゾート株式会社 取締役 アドベンチャー事業部部長
髙田 茂さん

 2018年に開設した「鶴雅アドベンチャーベースSIRI」は、世界的にも希少なフィールドで滞在型の旅を発信するアドベンチャートラベル基地。阿寒摩周国立公園という屈指の自然環境を舞台に、登山を含むトレッキングやフィッシング、ノルディック・ウオークなど、四季を通じてアクティビティーを楽しんでいただいています。
 ATガイドの役割は、地域の自然と文化の魅力を最大限に活用し、お客さまのニーズに合った旅の楽しみを提供すること。安全面の配慮や知識・経験は大事ですが、私は日頃からスタッフに「“森のエンターテイナー”としてお客さまに接してほしい」と伝えています。
 道内でのATの取り組みは始まったばかり。SIRIを利用する欧米のお客さまは3割ほどで、今後も増えると予想しています。一方で、道内外から訪れる日本人のお客さまが「阿寒の魅力を再発見した」とリピーターになってくれることも多く、励みに感じています。道民の皆さんも、ATという新しい旅をぜひ体験して、北海道の魅力を再発見してみてください。

(4)地域の歴史や文化に触れる旅
●歴史・文化の魅力を生かした観光地づくり
 外国人観光客にとって日本の歴史や文化は魅力的な要素で、その土地への理解と愛着を深め、旅の満足度を高めることにつながります。
 北海道には、縄文遺跡群や北前船※などの日本遺産、ウポポイ(民族共生象徴空間)など、本道独自の歴史・文化を伝える資源が豊富にあります。
 道では、こうした資源を生かして地域の魅力の向上につなげるため、公益社団法人北海道観光振興機構と連携して、ATやサイクルツーリズムといった新たな体験型観光の振興などに取り組んでいます。
※北前船は、江戸時代から明治時代にかけて、大阪と北海道を日本海回りで結んでいた帆船で、北海道からは昆布やニシンなどを運び、寄港地で商品を売り買いしながら航海していました。

●北前船の歴史を生かし、観光メニューの充実を目指します。
木古内町
新幹線木古内駅活用推進協議会 事務局
(木古内町まちづくり新幹線課新幹線振興室 主査)
畑中 正実さん
 当協議会は、北海道新幹線木古内駅を拠点として、駅周辺の道南西部9町の自治体や公共交通機関などが中心となり、観光による地域活性化を目指して活動しています。
 当エリアでは、北前船に関連する歴史・文化ストーリーが2017年、道内初の日本遺産に認定されたことを受け、今年度から取り組んでいるのが、北前船を地域ブランドとして活用した観光地づくりです。江戸時代から明治時代にかけて、北前船の交易やニシン漁で繁栄した道南西部地域には、往時の文化や伝統が色濃く残っていることから、歴史的な観光資源をPRするとともに、地域の一体感の創出に取り組んでいます。
 その一環として昨年10月、東北の旅行エージェントを招いてモニターツアーを実施。松前漬づくり体験や江差追分実演鑑賞のほか、団体ツアーでしか体験できない観光メニューを盛り込み、特別感を演出するよう工夫しました。今後は、観光資源の魅力を伝えられるガイドの養成など、受入体制の整備を進め、団体ツアーの造成につなげていきます。

(5)食の魅力で北海道を発信!
●道産ワインのブランド力向上
 北海道は、ブドウ栽培に最適な条件がそろう地域として注目され、近年、急速にワイナリーの集積が進んでいます。
 道産ワインのブランド力を高めるために道が取り組んでいるのが、地理的表示(GI)制度です。地域の農産物や食品をブランドとして登録・保護するための制度で、2018年6月、国税庁からワインの地理的表示「北海道」が指定されました。これにより、北海道産ブドウ100%などの生産基準をクリアしたワインにのみ「北海道」の表示が可能になり、他製品との差別化や消費者の信頼性の向上などが期待できます。
 道では今年度、道内外の一流シェフなどとの連携によるテストマーケティングや、国内外でのワインプロモーションなどを実施。今後もGI制度を広め、品質向上や販路拡大、ワイン造りに携わる人材育成などに取り組んでいきます。

●道産ワインのおいしさを広め、世界市場での認知度を高めたい。
小樽市
NPO法人ワインクラスター北海道代表理事
阿部 眞久さん
 道内には41カ所のワイナリーがあり(2019年11月現在)、それぞれに個性豊かなワインが造られています。当法人は地理的表示「北海道」使用管理委員会の事務局として、道産ワインの普及のための活動を進めています。
 道と連携して今年度に取り組んだのが、シンガポール、ロンドン、東京で開催した道産ワインと食のプロモーションイベント。中でもロンドンは、世界のワイン流通の拠点として知られ、こうした場で道産ワインに好意的な評価を得られたことに手応えを感じつつも、今後は、品種や製法の特長をしっかりと伝えることで世界市場での認知度を高めていくことが課題だと感じました。
 また、道産ワインの価値を広めるためには、飲食店をはじめとするプロ向けのプロモーションも重要です。どんなシーンや料理に合わせて道産ワインを提供するとおいしく味わってもらえるかを学び合う場として、プロ向けのワインセミナーなどを開催し、道産ワインの価値を知って選んでもらえる環境づくりを今後も進めていきます。

▲特集に関するお問い合わせ 道庁観光局 電話(011)204-5303
              道庁食関連産業室 電話(011)204-5979

2 ウポポイ(民族共生象徴空間)が2020年4月24日、白老町にオープン
ぜひアイヌ文化を体感してください。
▲お問い合わせ 道庁アイヌ政策課 電話(011)204-5185

(1)アイヌ文化の復興・発展のための拠点
 この春、白老町に誕生する「ウポポイ」は、アイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味します。私たちの国の貴重な文化でありながら、存立の危機にあるアイヌ文化の復興・発展のための拠点となるナショナルセンターです。
 北日本初の国立博物館である「国立アイヌ民族博物館」、さまざまなプログラムを通じてアイヌ文化を体験できる「国立民族共生公園」などで構成されています。 
 独自の言葉であるアイヌ語や信仰に触れ、伝統芸能・食・ものづくりを体験することで、アイヌ民族がどのように自然と向き合い、文化を受け継いできたのか、一緒に学びましょう。

(2)先住民族アイヌを主題とする日本初の国立博物館
国立アイヌ民族博物館
口承文芸をはじめ、アイヌ語由来の地名、カムイ(神)の考え方や自然観、衣食住や他文化との交流などを、アイヌ民族の視点で多彩に展示します。

(3)体験型フィールドミュージアム
国立民族共生公園
アイヌ古式舞踊をはじめ、食文化、ムックリ(口琴)の演奏や伝統工芸品づくり、アイヌの子どもたちの遊びなど、多様な体験プログラムが用意されています。

(4)2020年度 営業日・営業時間
4月24日(金)~7月19日(日)
9月1日(火)~10月31日(土)   
平日/9:00~18:00
土日祝日/9:00~20:00
※休業日/月曜日(祝休日の場合はその翌日以降の平日)および年末年始(12月29日~1月3日)

(5)入場料(税込)
●個人     
大人 1,200円
高校生 600円
中学生以下 無料
●団体(20人以上)
大人 960円
高校生 480円
中学生以下 無料
※博物館と公園の共通券(博物館の特別展示や一部の体験メニューを除く)
●前売り入場券は全国主要コンビニ、ウェブサイトで購入できます。

(6)駐車場
一般駐車場 約480台
大型駐車場 約80台

(7)住所
白老町若草町2丁目
※JR白老駅から徒歩約10分、白老ICから車で約10分

(8)世界中から多くの方に来ていただき、アイヌ文化を知ってほしいですね!
ウポポイ開設PRアンバサダー
宇梶 剛士さん
 「アイヌ」は「人間」という意味だと教わりました。ウポポイが日本国内はもとより、世界中から人が集まり、現代人が忘れかけた時の流れや優しさ、自然との向き合い方など、「人間」本来のあり方が見える「窓」のような存在になってくれたらいいですね。

3 いきいき地域から
総合振興局・振興局の話題をお届けします。
日高振興局
ひだかの春を満喫しよう!
 ひだかの春は、春ウニや桜など魅力的なコンテンツが多くあり、管内では4月から5月にかけて「えりもうに祭り」「さまにウニまつり」「浦河桜まつり」「しずない桜まつり」などイベントが盛りだくさん。また、ひだかの春をPRする「ひだかSpring Premium」を4月から5月の期間実施し、PRイベントや素敵な企画を予定しています。一昨年、日高厚賀ICが開通し、札幌から車で約70分とぐんと近くなったひだかの春を、満喫しに来てください。
▲日高振興局地域政策課 電話(0146)22-9077

4 お知らせ道議会
定例会の概要などをお伝えします。
令和元年第4回定例会(11/26~12/12)

(1)定例会の概要
 知事から予算案3件(総額64億7,700万円)と条例案10件、その他の案件8件が提案され議決するとともに、前会より継続審査の決算案件4件を認定しました。
 また、議員や委員会から提出された意見案5件を原案のとおり可決しました。

(2)本会議や予算特別委員会の主な議論
●統合型リゾート施設(IR)の誘致判断とその判断に至った経緯および今後どのような対応を行っていくのか
●JR北海道の問題に対し、オール北海道による国に対する提言に向けて、道としてどのように取り組んでいくのか
●幌延深地層研究計画について、計画延長の申し入れにどう対応し、その内容を道民にどのように説明していくのか
●法定外目的税「(仮称)観光振興税」について、先行して検討している自治体との調整など、道は今後どのように導入に向けて取り組んでいくのか
●東京2020オリンピック競技大会のマラソンと競歩について、札幌市での開催が決まったが、道は今後どのように組織委員会や札幌市などと連携し、取り組みを進めていく考えなのか
●日米貿易協定の合意に対し、北海道の農畜産業への影響を道はどのように認識し、また持続的な発展に向けて、今後どのように取り組んでいくのか

(3)主な議決の状況
◎知事提出案件 25件
●予算案 3件
台風災害などによる被災施設の早期復旧や再度災害の防止を図る経費 など
●条例案 10件/その他 8件/決算 4件 
北海道無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準を定める条例案 など
◎議員・委員会提出案件 5件
●意見案 5件 日米貿易協定に関する意見書 など

(4)議員と札幌大学学生との意見交換会
 札幌大学との包括連携協定に基づき、議員と学生が「外国人労働者の受け入れ」などといった北海道の諸課題について意見交換を行いました。

~ウェブサイトをご覧ください~
 議会中継・録画、議会の日程、会議録、傍聴・見学案内、議会時報などをご覧いただけます。
 質問などの詳細は、冊子「北海道議会時報」でもご覧いただけます。各振興局等での閲覧のほか希望者への配布もしますので、下記にご連絡ください。
▲議会事務局政策調査課 電話(011)204-5691

5 みんなの赤れんが
(1)保育士資格をお持ちの方の就職を支援します!
 道内各地の保育所で保育士が不足しているため、保育士資格をお持ちの方々の就職支援を行っています。保育の仕事から離れている方はもちろん、現在お勤めされている方でも登録が可能です。就職に役立つ情報が得られるほか、相談もできます。
[届出対象]保育士資格をお持ちの方
[届出方法]ウェブサイトから簡単に登録できます。
▲北海道福祉人材センター 電話(011)272-6662

(2)ブロック塀の安全点検のお願い
ブロック塀を所有・管理している方は、 防災対策として、安全点検を行ってください。
ブロック塀に関する相談は、お住まいの市町村の建設担当課または各総合振興局・振興局の建設指導課にお問い合わせください。
▲道庁建築指導課 電話(011)204-5097

▲北海道の人口データをお届けします。(令和元年12月末現在)
総人口 5,268,166人 男 2,488,844人 女 2,779,322人
前年同月比
総人口 36,726減 男 17,218減 女 19,508減
(人口は毎月公表される統計資料に基づき掲載しています。)

▲広報(誌)「ほっかいどう」、次号は令和2年6月下旬の発行予定です。
北海道の公式ウェブサイトで、点字広報誌のテキストデータを公開しておりますので、パソコンやスマートフォンで音声読み上げソフトをご利用されている方は、お聴きになることができます。
発行/北海道総合政策部知事室広報広聴課
〒060‐8588 札幌市中央区北3条西6丁目
(電話)(011)204‐5110/FAX(011)232‐3796

 

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