知事定例記者会見
- 日時/令和8年7月24日(金)15:10~15:39
- 場所/記者会見室
- 記者数/15名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
- 根室市の断水について
- 北海道宿泊税活用事業の統一デザインについて
- 若者の犯罪被害等の防止について
記者からの質問
- 根室市の断水について(1)
- 根室市の断水について(2)
- 北海道宿泊税活用事業の統一デザインについて
- 根室市の断水について(3)
- 副首都法案について(1)
- 副首都法案について(2)
- 北海道新幹線について
知事からの話題
根室市の断水について
私からは三点、お話しさせていただきます。
一点目ですけれども、昨日15時30分頃から、根室市において、ほぼ全世帯となる約1万2千世帯の断水が発生いたしました。現在、飲用はできないものの、約4千世帯において、生活用水としての通水が再開されたところでありますが、全面的な復旧は不透明な状況にあるとお聞きしております。道としてはこれまで、根室市に職員を派遣いたしまして、給水支援で必要な助言を行ってきたところでありますが、今後の見通しが不透明な状況にあることを踏まえまして、本日午前9時50分に自衛隊災害派遣の要請を行ったところでございます。この度の断水により影響を受けている方が多く、市民生活や事業活動への影響、特に高齢者の方や、身体の不自由な方への影響が懸念されているところでありまして、道といたしましても、一刻も早い復旧に向けて全面的なサポートを行ってまいります。
なお、明日は第1回の洋上慰霊を予定しているところでありますが、千島連盟など関係団体と協議し、根室市に支障がない旨確認した上で、市民生活を最優先とした対応を取ることを基本として、予定どおり洋上慰霊については実施することといたしました。参加者のうち、根室市に宿泊される方にとっては、断水の影響を受けている施設もありますので、ご希望する方につきましては、本日、明日、船舶「えとぴりか」にも宿泊できるように体制をとりまして、ご案内するなど、ご高齢の元島民の方々をはじめ、参加者の皆さまの健康に配慮の上で実施していきたいと考えています。
これが一点目です。
北海道宿泊税活用事業の統一デザインについて
二点目でございますが、宿泊税を活用した施策については、道民の皆さまや納税者となる宿泊者などの関係の皆さまに、広くご理解をいただきながら推進していくことが重要であると考えているところであります。このため、宿泊税の使い道を分かりやすくお伝えするため、「見える化」の取り組みを始めます。その一環として、宿泊税を活用した事業が一目で分かるように、このたび、統一デザインを作成いたしました。そちらが(モニターを指して)このイメージになりますけれども、統一デザインについては、用途や表示スペースに応じて、この基本デザインのほか、景観等を考慮したものが、左のシンプルな「宿泊税を活用します」というもので、親しみやすさを考慮した、このキュンちゃんをデザインに入れた(モニターを指して)こちらですね。この2種類を作りました。その他、長方形だとか四角形だとか、そういったデザインも用意をしております。また、デザインの表示が難しい場合は、「北海道宿泊税活用事業」などのテキスト表示によって、分かりやすくお伝えしていきたいと思っています。
次に、(モニターを指して)こちらは観光目的の定期路線の立ち上げを支援する事業でありまして、新たな路線で釧路と知床を結ぶ観光路線バスに(統一デザインを)貼るイメージということであります。このように車体に統一デザインを表示することで、宿泊税が活用されている事業ということを、利用者の方にも分かりやすくお伝えしていければと思っています。このバスについては、ちょうど明日から釧路発知床行きということでやりますので、もし取材等でご紹介いただけたらありがたいと思っています。
今後、他の宿泊税を活用した事業にも順次このデザインを、ポスター、チラシ、ホームページ、さまざまな媒体、この事業の実施現場、成果品などにも表示していくということ、道のホームページなどを通じて宿泊税活用事業の実施状況、実績を発信していきます。統一デザインの活用や「見える化」の取り組みなどを通じまして、宿泊税が観光地の魅力向上、受け入れ環境の充実に活用されていることを分かりやすく皆さまにお伝えして、納税者、税を徴収していただく宿泊事業者の方々、そして道民の皆さまに、宿泊税の導入の効果を実感していただけるように取り組んでいきたいと考えております。
若者の犯罪被害等の防止について
最後三点目でございます。
三点目、明日から道内の多くの児童、生徒が夏休みの期間になります。若者が関わる犯罪についてですけれども、7月、8月に増加する傾向にあります。また、インターネットの利用が多くなることから、若者がSNSの利用に伴うトラブルに巻き込まれる危険性も増すということがあります。特に、「簡単」、「高収入」などの甘い言葉に誘われて、小遣いを稼ぐ感覚で、いわゆる闇バイトに応募したり、SNSを入口に大麻などの違法薬物に手を出してしまう事態も懸念されます。このため道では、こうした犯罪などから若者を守り、加担することのないように、道警察や道教委等の関係機関と連携して、児童、生徒の夏休み期間における啓発活動を強化いたします。
多くの方々が往来する札幌市内のJRや地下鉄の駅などでの啓発に加えまして、8月4日には、札幌市内で道、道警察、民間団体などの方々との合同のパトロールを実施いたしまして、注意喚起を行いますほか、各振興局においても、人が多く集まる機会を活用した啓発活動を実施します。保護者の皆さまには、お子さんとネットの使い方について話し合い、お子さんの様子がいつもと違っているなど、何か不安に思うことがあれば、小さな予兆を見逃さずに声をかけて、あるいは、相談窓口に相談していただきたいと思います。相談窓口については、代表的な3カ所を資料として配付させていただいていますので、ぜひ、ご参考いただければと思います。報道の皆さまにもぜひ、この相談窓口、夏休み期間に入ってきますので、周知にご協力いただければと思います。道民の皆さまにも、お子さまのことでご心配なことがある時は、ぜひこうした窓口を活用していただければと思います。
私からは以上です。
記者からの質問
(NHK)
根室市の断水の関係なのですけれども、先ほど知事も全面的にサポートしていくというお話しいただきましたけれども、比較的暑さも増している中で、今、影響を受けている住民の方に呼びかけたいことがあれば教えてください。
(知事)
今、根室市がこの断水状況を把握して、直ちに災害対策本部も設置される中で、道としてリエゾン派遣を行うとともに、まずは、水が使えない状況ですから、給水箇所を増やしていくための近隣における協力、さらにはそういった団体がありますので、団体に対する協力の要請とともに、長期化も懸念される中で、しかも暑いですから、自衛隊に対する災害派遣の要請の判断ということで、本日、直ちに対応したところであります。先ほど申し上げたように、確かに飲用としては使えないのですけれども、約4千世帯、通水が再開されております。今後の見込みについては、今、正式に申し上げることはなかなか難しいところはありますが、この浄水施設の対応については、しっかり市として対応もいただいているところもありますので、何とかできるだけ早くお届けできるように、引き続きしっかり連携を取りながら対応していきたいと思います。今、暑い気温もありますので、特に高齢者の方やお子さんは、なかなか脱水症状を自ら把握したり、また訴えることが難しい状況もありますので、ぜひお互い配慮も目配せもしながら、できるだけ早い通水に向けて、今、努力をしているところでありますので、ぜひ住民お互いに協力もいただきながら対応していければと思っています。
(北海道新聞)
明日、知事も洋上慰霊に参加されるかと思うのですけれども、この断水に関して、何か現地の視察といいますか、スケジュール的なところがもしあれば、教えていただければと思いました。
(知事)
これはまず、災害対策本部を(根室)市長を先頭に設置して、本当に日々懸命に今向き合っていただいているところでありますので、まずは市長との協議にはなりますが、私も根室市に入りますので、ぜひ市長の時間が許せば、市長とはしっかりお話をさせていただければと思っていますし、道としても、今も断続的に本部とも連携をとらせていただいていますから、根室市の状況についても把握する機会にもできればと思っています。
一方でまた、洋上慰霊のほうも予定どおり、元島民の方々が全国から集まっておられます。宿泊施設などでも同じように、水が使えないという状況に急きょなっておりますので、先ほど申し上げたように「えとぴりか」を活用していただくだとか、高齢の方も多いので、そういったところについてもサポートもしながら、しっかり元島民の方々の思いにも寄り添った対応を取れるように、根室市長からも、ぜひそこは全国から来ている中で(洋上慰霊を)やってほしいということでお話もいただいて、そこはしっかりやりたいと思っています。
(北海道新聞)
根室市長ともし面会するということになれば、何時頃とかというめどって。
(知事)
そこは今まさに、災害対策本部で懸命に向き合われている中でありますので、ご対応いただけるかも含めて、まず現場ファーストなので、そういった形で調整がつけば、皆さんにお知らせしたいと思います。
(TVh)
宿泊税の話でお伺いします。この宿泊税のロゴについてですが、これはいつから、明日からの表示ということでよろしかったでしょうか。
(知事)
そうですね。今日正式に発表で、一番直近で具体的な表示がなされるのが、先ほどご紹介した釧路・知床バス事業なものですから、もし差し支えなければ、ぜひ取材していただけたらありがたいと思っています。それから随時、さまざまな事業が行われますので、先ほど見ていただいたような、いろいろな形態で表示がなされていきます。ですので、正式には今日発表させていただいて、25日の先ほどのバスから、皆さんが見ていただくような意味では、お披露目という形になります。
(TVh)
もう既に活用されている、上川のほうの「止まれ」の標識に英語表記されたりだとか、そういった活用事例もありますけれども、もう既に活用したものに関してもポスターか何かにデザインとして貼るということでよろしかったでしょうか。
(知事)
そうですね。それは現場におけるさまざまな判断はあるかと思うのですが、やはり宿泊税を活用した事業だということをぜひ知っていただくことが、目的を果たしていることを伝えることになるので、本日正式に決まりましたので、既にやっているところも、現場のそういったニーズというか、お声もお聞きしながらにはなりますが、ぜひ表示にご協力いただければありがたいと思っています。
(NHK)
断水の関係に戻ってしまうのですけれども、先ほどのご質問の答えの中で、明日、洋上慰霊に参加するのもあり、市長とも都合がつけばお話をしたいとお話がありましたけれども、これはいわゆる現地視察というのも含んでいらっしゃってのお話なのでしょうか。
(知事)
そこはとにかく、私が行くことで現場に負担をかけてはいけないということを、すごく思っています。ですので、そこは本当に災害対策本部が今、大変な中で活動されていることを最優先としながら、やはり現場と調整して、ということです。ただ、私としては、やはり根室市に入らせていただくので、しっかり状況も把握の上、今後の見通しだとかも共有して、対応していきたいと思います。ただやはり、それはマスコミに公開するかしないか、また時間が何時になるかとか、そういったところも含めて、現場にご迷惑をおかけするということは、私は避けたいと思っていますので、そこは調整の上で、記者クラブにお伝えさせていただきたいと思っています。
(読売新聞)
副首都構想関連法案の関係でお尋ねいたします。今、参議院のほうでせめぎ合いになっておりますけれども、現状の道としてのお立場というか向き合い方と、あとは仮に成立した場合に、道として何かしらチャンスになり得るかどうか、お考えをお聞かせください。
(知事)
まず、今ご質問にもありましたように、参議院で議論中でありまして、まさに可決されるかどうか、現時点で分からないという状況にはありますけれども、やはり目的は首都圏における大規模災害に備えて、人口および国家社会機能分散を図るため、首都中枢機能の代替、多極分散型経済圏の形成を推進するということであります。わが国のエネルギー、経済、食料、この安全保障の分野で、重要な、大きな役割を果たしているのは北海道であると、繰り返し私は、これまでも申し上げてきました。そして、札幌市を中心に国の出先機関などが集積しているということもあります。また、首都圏と距離があります。そういう意味では、同時被災リスクが低いということです。何より北海道、そして札幌自体が首都直下地震、そして南海トラフ地震のような自然災害のリスクが低いということがあります。ですので、北海道・札幌市は、首都機能を補完・代替する副首都として適地であると考えています。
道と札幌市においては、これまで道市懇(北海道・札幌市行政懇談会)の枠組みを生かしまして、協議してきています。6月1日に事務レベルの連絡調整会議も設置しています。道庁内においても、ワーキンググループを設置して情報収集をしているところです。昨日も、札幌市との連絡調整会議、そして庁内のワーキング会議も開催するなど、北海道と札幌市が副首都となる場合の体制などについて、検討を進めています。法案が成立した場合というご質問がありましたけれども、この法案が成立したら、全て詳細が明らかになるという状況ではありません。次に副首都の要件などが政令で定められるということになりますので、直ちに札幌市とより具体的な協議、準備を進めて、北海道・札幌市が対象となるように国とも協議していきたいと考えています。今申し上げたような法令の要件がクリアとなれば、私としては、北海道・札幌市は、まさに副首都にふさわしいと考えておりまして、札幌市と連携して副首都となるよう国に提案していきたいと考えています。
(毎日新聞)
今のご質問に関連して、今の国での議論が大阪を念頭に置いた制度設計なのではないかという見方や批判もあると思うのですけれども、その辺りについてお考えをお聞かせください。
(知事)
私は吉村知事にも、やはり大阪だけではなくて、首都圏をバックアップしていくと考えると、例えば、これも毎回例として挙げているのですが、データセンターは8割が東京と大阪に集中しているのです。何かあったときに、データセンターが8割集中していることで、先ほどの首都直下地震もそうですし、南海トラフとかもそうですけれども、まさにデータというのは今、さまざま経済を支える基盤になっているのですが、このままではいけないということで、国としては、北海道と九州を、その補完・代替地として決定して取り組みを進めているわけです。ですから、そう考えたときに、もう既に、例えば北海道とか九州は、そういった東京と大阪の補完・代替として、ある意味では位置付けもされているわけです。そんな中で、吉村知事も、具体的には、例えば札幌市とか、福岡とかそういった形で大阪以外にも言及していると承知もしています。
ですので、法案が結局、要件とかは政令で定めるとなっているので、少しそこは判然としないのですよね。だから手を挙げるにしても、この政令でそもそも対象となるのかどうかというところが、この法案の中では、なかなか分からないことがあるので、まずは、仮に法案が成立した場合は、北海道・札幌市が対象となるように、まずその政令で要件を決めていくということなので、そこを協議していくというのが、スタートにならざるを得ないのではないかと思っています。
ただ、いずれにしても、やはり災害リスクという意味で言うと、実はこれは東京だけではなくて、大阪も指摘されたわけです。大阪も指摘されているから、データセンターを北海道と九州に、やはりリスク分散する必要があるということで、これは国として判断したわけですよ。国として判断してやっているわけですから。そう考えると、副首都とか、首都圏の代替・補完と考えたときに、もう既にそういうロジックで、一つの重要な判断をしているわけだから。だからそこは、私は北海道・札幌市というのは、被災リスクという意味では、極めて低いわけで、有力な地域だと私は思っています。
(北海道新聞)
北海道新幹線に関連して、二点お伺いします。北海道新幹線札幌延伸に向けたトンネル工事のコンクリート品質管理試験で不正が発覚しました。延伸工事では、3年前にも別のトンネルで、コンクリートの品質管理試験で虚偽報告をしたという事案が発覚しています。これでまたかという印象を持った道民も多いのかなと思いまして、まずは今回の件についての受け止めと、道としての対応についてお聞かせください。
(知事)
今ご質問ありましたけれども、この度の事案については、新幹線工事の信頼を損なうことに加えて、開業時期の遅れへの影響も懸念された、こういったことがありましたので、鉄道・運輸機構が公表した直後、21日になりますけれども、機構からの説明を求めるとともに、担当の副知事のほうからは、トンネルの安全性の確認、再発防止の徹底、沿線自治体に対する丁寧な説明について、申し入れを行いました。沿線自治体のほうからは、遺憾であるということ、そして開業時期に影響が出ないようにお願いしたい、こういったことなど声が上がっています。こうした事案は、今ご質問にありましたように、令和5年、羊蹄トンネル有島工区において、品質管理試験に係る虚偽報告があったということがあり、今回また発覚という状況であります。本日、金子国交大臣もこのコンクリートの品質管理試験の頻度等に関する虚偽報告が行われたことに加えて、このような不正行為が行われたことは大変遺憾であると、認識を述べたと承知しております。機構のほうからも、関係者の皆さまに対しては丁寧に説明してまいりたいと、あらためて報告も受けているということであります。札幌開業の大幅な遅れ、そして事業費の増加の可能性が示されて、先般、新幹線の建設工事に係る談合疑いの事案が明らかになる中で、建設主体である機構においては、今回こうした事態が生じたことを重く受け止めていただきたいと。そして速やかな健全性の確認、そしてその確認結果を踏まえた対策の実施、適正な施工管理を徹底することと、道民の皆さまの不安の払拭に向けて、機を捉えながら、説明責任を果たしていただくことが重要だと考えております。機構においては、しっかり対応いただきたいと考えています。
(北海道新聞)
今、知事のほうからも、談合の話もご発言ありましたが、北海道新幹線の札幌延伸工事については、4月には財務省が費用対効果が採算性の目安を下回る試算を発表したほか、5月には公正取引委員会が談合の疑いで受発注に関わった企業の立ち入り検査を実施したところです。こうしたマイナスなニュースが続くことで、北海道新幹線札幌開業に向けた機運の低下も懸念されるかと思いますが、こちらについての知事のご見解をお聞かせください。
(知事)
先ほど私も申し上げたように、まずは新幹線の開業の見通しが大幅に遅れて、建設費も最大で1.2兆円増えるのではないかという話がその後にあり、また、談合疑いの状況があった上で、今回の件ということでありますので、そういったことを踏まえると、道民の皆さまの落胆、これがより色濃くなったということがあると受け止めております。ただ一方で、新幹線の財務省の単純な計算に基づくものについては、(北海道新幹線建設促進)期成会としては、やはりむしろ、これから新幹線開業による効果がより大きなものになっているのだということで、これも国交省などにも要望させていただいているところでありますので、ぜひこれは着実な整備に向けて、取り組んでいかなければならないと思っています。ですので、機構におかれては、やはりしっかり説明責任を果たしていただいた上で、道民の皆さまの不安を払拭して、着実な整備に向けて最大限取り組んでいただきたいと思っております。当然、私は期成会の会長の立場でもあります。財務省の考え方とは違った経済的試算も示しておりますので、そういったことも道民の皆さまにもご説明もしながら、機運も盛り上げられるように取り組んでいきたいと思っています。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責 広報広聴課)
