知事定例記者会見(令和2年12月18日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和2年12月18日(金) 14:32~15:55
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/25名(テレビカメラ1台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について

記者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
  2. 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
  3. 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
  4. 新型コロナウイルス感染症対策について(4)
  5. 新型コロナウイルス感染症対策について(5)
  6. 新型コロナウイルス感染症対策について(6)
  7. 新型コロナウイルス感染症対策について(7)
  8. 知事のコロナ対応に関する報道機関の意向調査について
  9. JR北海道について(1)
  10. 道内町村の文献調査に係る動きについて
  11. 米の需給緩和について
  12. 国の2050年カーボンニュートラル宣言について
  13. JR北海道について(2)
  14. 道内のエネルギーについて

知事からの話題

新型コロナウイルス感染症対策について

   私から1点、新型コロナウイルス感染症についてお話をしたいと思います。
 初めに、道内において新型コロナウイルスに感染された方が、本日13名お亡くなりになりました。亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみを申し上げます。
 11月下旬からは感染者数は減少傾向となるなど、いくつかの指標で改善の兆しが見られるところでございます。こちらの(モニターの表の矢印が)下がっている指標が減少傾向であります。重症者用病床の部分が増加傾向という状況になっております。ここまで道民の皆さま、そして事業者の皆さまに本当に多くのご協力、ご理解いただいているところでございまして、このことに心から感謝申し上げたいと思います。
 しかしながら、人口当たりの感染者数は、全国と比較いたしまして引き続き高い水準にあること、それと日々の感染者数で、どうしても反応してしまうという状況があるのですけれども、新規感染者数は1週間の合計ですけれども、ピークが11月24日の1705件の新規の陽性確認となっていて、(モニターの表を)ご覧いただくとそこをピークに減少傾向が見られるのではないかということで、新規感染者についてはそういう状況なのですが、これは前回も申し上げましたけれども、感染確認から遅れて入院の体制などは増加してくるということでご説明しましたけれども、入院につきましてはこの感染のピークと違って12月7日にピーク、約千近い入院の状況になったわけでありますけれども、そこからなかなか減少が進みにくいと、今962人という状況ではありますけれども、さらに注目しなければならないのは、やはり重症の方が増加していまして、この(12月16日の)37人というのが今のところのピークではあるのですけれども、現在35人ですので、過去最多の状況を維持していまして、そういった意味ではピークがまだ見えない状況があります。ですから、マスコミの皆さまやテレビとか見ていても、毎日の感染者数を報道していただいているわけですけれども、新規感染者数は減少傾向ですけれども、こういった以前からお話をしている入院の体制は非常に負荷がかかり続けていますし、まだ急激な入院への負担の減少というのはない。また重症者数についてもじりじりと増加しているということでありまして、この点、医療提供体制の負荷という点で言えば、今後も厳しい状況が継続するということについて、ご理解いただきたいと思っています。
 12月12日の新たな集中対策期間から1週間が経過したところでございます。皆さまには大きなご負担をおかけしているわけでありますが、今申し上げた新規感染者数など減少傾向があるわけですけれども、引き続き集中対策期間、今の医療提供体制の負荷の状況の継続なども踏まえて、ご理解、ご協力いただきたいということであります。特に、年末年始に向けまして、この取り組みをやはり徹底していかなければならないと思っているところでございます。25日までの対策でございますけれども、今申し上げたように医療提供体制の負荷が継続しておりますので、外出の自粛や、時短などの集中対策、これは25日まで行うということでありますので、引き続きご協力をお願い申し上げます。この25日までのお話でございますけれども、接待を伴う飲食店をはじめとした事業者の皆さまに時短などの要請を行っているところでございまして、事業者の皆さまには大変なご負担をお願いしているわけでございますけれども、どうか引き続きお力添えをお願い申し上げます。また、道民の皆さまにはそうした施設の利用自粛ということで併せてお願いしているところでございますので、その点についても引き続きよろしくお願い申し上げます。
 また、次に接触機会のリスク回避ということでありますけれども、この感染リスクを回避できない場合につきまして、札幌市、旭川市において不要不急の外出の自粛、控えていただくということでありまして、この旭川市でも厳しい状況の中でご協力いただいて、非常に接触の機会が低く、旭川駅前なども人出がかなり減少してきています。ご協力いただいた皆さまに感謝申し上げたいと思います。続いて全国で感染が拡大しているという状況がございます。ついこの間までは北海道がすごく感染が拡大していたのですけれども、その感染拡大が全国に広がっている状況があると思っています。昨日も東京都では過去最多を更新しましたが、感染リスクが回避できない場合について、それぞれの都府県が、外出の自粛などの要請を出しています。ですからそういった感染が拡大している、そういった地域との不要不急の往来、これはしないでいただきたいということであります。この点皆さんご注意いただきたいと思います。
 そして25日以降でございますが、年末年始に向けまして、今後、忘年会、新年会、飲食の場面、人が集まる機会、こういったものが例年だと増えるわけであります。しかしながら今年の年末年始につきましては、とにかく静かに過ごしていただく、通常の年末年始ではなくて、静かに過ごすということを合言葉として年末年始を過ごしていただく、このことを皆さんにお願い申し上げます。皆さまには、1月15日までが集中対策期間でございますので、こういった取り組みについて皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げます。そして年末年始のさまざまな場面がございますので、それぞれの点についてあらためてご説明したいと思います。年末年始につきましては、できるだけ静かに過ごそうということを今お話し申し上げましたが、先ほどご覧いただいた医療提供体制の負荷の継続、(モニターの表で)ご覧いただきましたとおり、1900人を超える療養者、900床を超える病床、そういった入院の状況が継続しているという状況でありまして、医療従事者の皆さまには大変な負担の中頑張っていただいております。そういった負担を軽くしていかなければならない。医療提供体制の負荷、これを軽減させていかなければならない。それでは皆さんにご協力いただくことは何なのかということでございますが、これから迎えますクリスマス、カウントダウン、忘年会、新年会と(モニターに)書いてありますけれども、こういった場面について、では、どうすれば良いのだということですが、感染リスクを回避できない場合については、開催や参加そのものを控えてください。これはどうすれば良いのだと悩まれた場合は、その開催ですとか参加を控えていただくということであります。そしてこれから年末年始を迎えまして、自宅を含めていろんな場面で、そういった通常ですと飲食の場面が出てくるわけであります。この点については、例えば簡単なことですが、外出自粛ということで外出しないという状況の中でも、普段生活を共にしない方々が外出自粛で外に行くのはやめて、家の中で長時間飲食しましょうということになれば、これはお店でいくら防御しても、全く環境は同じ、むしろそれはより感染リスクが高くなるという状況がありますので、自宅も含めて、しっかりと対策が講じられている場所であっても、集まりは4人以下、2時間を超える飲食はしない、会話のときは必ずマスクをするということ、4人以下、2時間、常にマスクとこの3点、ここは特に年末年始ご注意いただきたいということであります。繰り返しですが、これはお店だけではなくて自宅も含めてということですし、さらには全道の皆さんに対するお願いです。道民の皆さま、道内に滞在する全ての皆さんに対するお願いということでありますので、お含みおきいただければと思います。
 次は帰省です。帰省について、どうすれば良いのかと考えている方がいると思いますので、その点についてお話ししたいと思いますが、まずこれはもう基本中の基本でございますが、帰省について体調が悪いときは取りやめるということです。どうしても行かなければならないということがあるのかもしれませんけれども、体調が悪い場合にはそれは控えていただくということです。そして今年については、静かに過ごす年末年始ということを合言葉に頑張りましょうという中で、今年についてはオンライン帰省も検討してほしいということであります。そして帰省の際、そのさまざまな検討の結果、帰省するということを判断された場合でありますけれども、感染リスクを回避できるか、ここをしっかりと見極めた上でオンライン帰省も検討するわけでございますけれども、その帰省先で高齢者の方、基礎疾患や病気がある方がいる場合、これは特に慎重に考えていただかなければなりません。リスクが高い方が帰省先にいる場合、どうしても軽症、無症状、本人の自覚がなくて感染を拡大してしまうということが指摘されていますので、特に慎重に判断していただきたい。さらに今全国的に感染が拡大しています。こういった状況を踏まえますと、感染拡大地域との往来については、慎重に判断していただく必要があるということです。帰省についてはオンライン帰省、これを検討してほしいこと、そして帰省先に高齢者の方、基礎疾患のある方がいる場合は慎重に、さらに感染拡大地域との往来、これに当たる場合、この点についても慎重に考えてほしいということであります。
 次に年末年始の中で初詣ということがございますが、これは三が日にこだわらず、1月いっぱいが初詣期間の目安ということでありますので、分散参拝、これを呼び掛けておりますので、事前にこうした呼び掛けについても確認していただきたいと思います。初詣に行こうということでお考えの方につきましては、こういった点、分散参拝を確認してください。そして着いてからの行動、これが大事です。いくら分散して、そういった密集を避けたとしても、家族や仲間と行くという方も多いと思うのですけれども、大声を控えて静かに、とにかく静かに過ごす年末年始であります。初詣についても当然静かに参列していただくということと、参拝が終わった後でございますけれども、境内には長居することなく密集を避けるということを徹底していただきたいと思います。
 次は成人式です。札幌市など成人式が中止されるという地域もある一方で、開催される場合もあるわけです。開催する場合は、会場などの感染防止対策の徹底ということで協力いただきたいと思います。そして、施設側のみならず参加する皆さまに協力いただかなければ、感染防止対策の徹底は図れません。一つ目、会場では必ずマスクをすること。二つ目、会場やその周囲で密集はしないということ。久しぶりに再会して、どうしても会話が弾むということがあって、集団を形成して密集してしまうということ、こういったことを避けていただくということです。それとこの三つ目が非常に大事なのですけれども、この成人式の前後、どうしても皆さん懐かしい再会ということで、飲食の機会の中で、そういった行動になるということでありますけれども、先ほど申し上げた忘年会、新年会、この行動の中でお願いいたしました、そういった行動を実践していただく、具体的に申し上げれば、基本的には同じ生活を一緒にしている人ではない方々が集まって長時間飲食をする、マスクを常にしているような状況ではない、こういう状況になると感染リスクが高くなりますから、そういった場合は避けていただくということになります。記者の皆さまにお配りしましたけれども、それとともに新成人の皆さまにつきましては、年齢が(成人に)到達してお酒が飲めるようになるということで、飲酒の場面も、なかなか経験がなかった中での、そういった話になってくるということでありますので、新成人の皆さん向けのチラシを作成いたしました。これは成人式で全て配布していきたいと思っています。
 そして最後に職場での行動でございます。今年も残すところあと2週間ということであります。本当に今年1年、皆さまお疲れさまです。あらためてお願いでございますけれども、残すところあと2週間なのですが、在宅勤務、時差出勤、こちらについては一層の徹底、こちらにご協力いただきたいと思います。そして社内において3密になりやすい場所、これが指摘されています。休憩室、食事、更衣室、喫煙室などですね。ここは必ず皆さん点検していただいて、そういった3密を避けるということ、そしてマスクについても忘れないようにお願いいたします。ほっと油断しているところでどうしても感染リスクが高くなりますので、再点検の徹底をお願いしたいと思います。
 三つ目でございますけれども、あいさつ回りであります。こちらについてもオンラインなどで対応いただきたいということです。どうしても1年の終わりのあいさつ、これはビジネス上大変重要だということでありますけれども、この年末年始につきましてはとにかく静かに過ごすという状況の中で、対面ではない方法についてご検討、実践いただきたいと思います。
 そして年末年始、Go To キャンペーン事業についてお話をしたいと思います。Go To トラベルについてはすでに札幌市が適用外となっているわけでありますが、28日から来年の1月11日までの期間については、全国において適用外ということになりました。そしてGo To キャンペーンというのは、Go To トラベルだけではなくてほかにもあります。ですから、その点について説明したいと思いますが、Go To Eatについてでありますけれども、これは今月の27日までは、全道におきまして食事券の販売が一時停止され、札幌市内の皆さんには食事券や付与されたポイントの利用を控えてくださいということでお願いしてきましたけれども、28日から1月11日までの期間につきましては、この措置を全道において行います。この点お知らせさせていただきます。詳細につきましては、今後事業受託者である北海道商工会議所連合会、そしてオンラインの予約事業者のホームページ等で周知を行う予定でございますが、28日から1月11日までの期間は全道において利用を控えていただくことになりますので、お知らせいたします。
 そしてGo To トラベル、Go To EatのほかにGo To 商店街、Go To イベントということでGo To(キャンペーン事業)があるわけですけれども、Go To 商店街とGo To イベント、こちらにつきましても、今月27日までは札幌市内を中心といたしまして、集客を伴う商店街イベント等の一時停止、イベントの新規登録、新規販売の一時停止をすでに行うということになっているわけでございますが、28日から1月11日までの期間、こちらについては、これらの措置を全道において行いますので、この点についてもお知らせさせていただきます。Go To キャンペーン、いわゆるGo To トラベル、イート、商店街、イベント、28日から来年1月11日までは、北海道におきましては、全ての地域で一時停止などの措置が取られるということについて、お知らせさせていただきます。
 次に、年末年始を迎えるに当たってでございます。繰り返しになりますけれども、かかりつけの医療機関を受診されている方については、あらかじめ年末年始の診療日、かかりつけの病院にかかっている方は、そのかかりつけの医療機関の年末年始の診療日、こちらを確認しておいてください。そして、発熱などの症状がある場合には、受診される前にそのかかりつけの医療機関に電話で相談してください。そして、年末年始でかかりつけ医が休診という場合などは、北海道新型コロナウイルス感染症相談センターがございますので、こちらにご連絡ください。この相談センターにつきましては、年末年始、夜間、土日含めて24時間対応しておりますので、今申し上げました点について、繰り返しですが皆さまにご確認をお願いいたします。
 また、記者の皆さまにチラシをお配りさせていただきましたけれども、年末年始を迎えるに当たって、コロナ禍での影響によりまして、厳しい状況に置かれております雇用者、事業者の方がいらっしゃるわけであります。就職活動をする方々の支援事業についてご紹介いたします。一つ目ですけれども、異業種チャレンジ奨励事業という制度です。人手不足が深刻な職種、異なる職種からの就職をした場合、本人と雇用した事業者双方に30万円を支給し、そのチャレンジを応援するものであります。これが1点目です。二つ目は、ちょっと長いのですけれども、非正規雇用労働者等緊急再就職支援事業ということで、非正規の方や離職者を対象といたしまして、給付金付きの座学と職場研修を行って、再就職を支援いたします。また、女性も利用しやすいようにという考えの下で、希望者には託児の保育サービスの提供も予定しています。どちらの事業も、コロナ禍で大変な状況にある皆さまにご活用いただきたいと考えておりまして、(記者の)皆さまには、周知に対してご協力いただけたら大変ありがたいと思っています。
 最後でございますけれども、現在も大変厳しい状況が続いている中でありますが、懸命に頑張っていただいております医療従事者の皆さまをはじめ、多くの方々がいらっしゃるわけでありまして、その負担を軽減するとともに、通常の医療提供が難しくなる年末年始を道民の皆さまと共に乗り越えていかなければなりません。何としてでも、この現下の感染拡大の抑制、これをしっかりと図りながら、医療提供体制の負荷を低減させるために、道民の皆さまと道内に滞在中の皆さまには、重ねてのお願いになりますけれども、徹底した感染拡大防止への取り組みについて、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
 私からは以上です。

記者からの質問

(北海道新聞)
 先ほどご説明のあった、まず、25日までの措置、外出自粛ですとか、往来自粛、時短要請などに関する部分なのですけれども、当然これに関してはこの週末以降の感染状況ですとか、医療提供体制の状況をご覧になって、来週おそらく、中ごろぐらいの判断になるのかなと見受けられるわけなのですけれども、一昨日1カ月半ぶりにですね、新規感染者が2桁に落ち着いたりという状況もございました。その26日以降の、この辺の道の対策について、どのように現在検討されているのか、検討状況を教えてください。

(知事)
 今ご質問の中で触れていただきましたけれども、一昨日42日ぶりに感染者数が2桁になったということで、こちら(モニターのグラフ)をご覧いただいても減少の兆しが見られるのではないかという一方で、先ほど申し上げたように、医療提供体制に対する負荷について言うと、直近で言えば少し減少はしているのですけれども、厳しい状況。また、重症者数についても、過去最多ということで37名を確認した状況もあります。(入院患者や重症者は)一定の期間遅れて顕在化するということでありまして、そういった意味では、入院の長期化などさまざまな影響によって医療提供体制の負荷がかかり続けるという状況であります。ここをしっかり、まずは受け止めなければならないと思っています。
 ただ、全国的にやはり感染拡大が厳しい状況の中で、こういった減少の兆しが見られるのではないかという状況を生み出したのは、やはり道民の皆さま、そして事業者の皆さまの大変なご理解とご協力でございまして、この点について心から感謝申し上げたいと思います。
 26日以降の取り組みでございますけれども、まずはこの12月25日までの集中対策期間、先ほど申し上げたような、強い措置を皆さんにお願いしていますので、この感染者数の減少の傾向、これを確かなものにしていくということで全力で取り組んでいかなければならないと思いますし、その今後の感染動向、それと、私も少し気になっている点は、全国の感染状況などを踏まえた中で、国としての対応というのをどうお考えなのかということも、やはりこういった(新型コロナウイルス感染症対策)分科会などでもさまざま議論されるのではないかと思っています。そういった動向も注視する必要があると思っていますので、慎重に感染動向などを見極めて、今後の対応を判断していきたいと思います。

(北海道新聞)
 あと、これ先ほどご説明あったGo To キャンペーンに関することで、Go To トラベルについては、今週の早い中14日の時点でですね、1月11日まで全国一斉での一時停止という方針が示されたわけなのですけれども、知事はこの際に、事業者や利用者に混乱が生じているというコメントを出されました。もともとこのGo To トラベル事業に関しては、国の事業であったにもかかわらず、都道府県知事にですね、11月下旬の時点でしたけれども、判断が委ねられたりとかですね、逆に今回に関してはこちらとしてはですね、道側としては一部の緩和などもですね、目指していた部分があったと思うのですけれども、実際それはかなわずに、逆に国が一方的に判断を突き付けてきたりというようなことで、ある意味、国の判断によってですね、右往左往振り回されているような状況があるわけなのですが、知事として国の今回の対応について、どのようにお感じになっているのか。見解をお聞かせください。

(知事)
 この間ちょっとご説明する機会がなかったのですけれども、まず混乱が生じていたのは間違いないと思っていますし、そういった混乱が生じないようにしてほしいということで繰り返しお願いしてきた中で、今回の対応になったということについては、これは残念だなと思います。そして、これまでの間、12月15日までだった札幌市の発着の取り扱いですけれども、本当にGo To トラベル事業の一時停止等について、その後の措置や再開の基準などが分からないものですから、その点を西村経済再生担当大臣、赤羽国土交通大臣に照会してきたのです。
 再開はどういう状況になったらできるのですかとか、措置の内容だとか確認してきたのですけれども、12月14日の国の(新型コロナウイルス感染症)対策本部会議、この直前に、本当に直前に西村大臣から年末年始における取り扱いも含めて国としてこういうふうに考えているし、決定事項なのだということで、お伝えいただいたということでありまして、そういう状況です。ですから今ご質問にあったような、今までの考え方とかやり方とはちょっと違った形で決まったのかなと思っています。
 そもそもこれは、ずっと私は申し上げているのですけれども、このGo To トラベル事業に注目が集まっているのですけれども、そもそも本来考えなければならないのは、国内における往来のあり方、これを考えなくてはいけないのではないかと思っているのです。これは分科会の意見を聞いて、いろいろ検討してやっていくということなのですが、例えば12月11日の分科会では、感染拡大地域とそれ以外の地域との移動自粛要請を強化すべきということで提言があるのですね。ですから、国としてこの国内移動のあり方、この点を検討していただくことがまず必要なのではないか。まず移動の考え方を整理しないといけないと。その上でGo To トラベル、旅行というのは移動の一つの形態だったり、それを促進しようという事業ですよね。ですから、その上でGo To トラベルの運用の話ですけれども、これも全国知事会で私も繰り返し申しているのですが、このGo To トラベルの運用に係る停止。止めますというのと再開します。この基準を整理しないといけないのではないかと。これを整理して具体的に示していかないと、なかなか、いつどうなるのか分からないというところがあるのではないかと思っています。これは全国知事会としても、以前から申し上げているところなのです。
 それと新しい旅のエチケットということで、国土交通省(国交省)で提示していますけれども、これは、やはりちょっと考えをもう1回整理して、いろいろ日々感染リスク対策、日々いろいろ変わってきていますから、新しい旅のエチケットを例えば見直していくとか、それと、これも私の考えなのですけれども、例えば感染状況が緩和してきた地域とか、また感染が少ないところもありますよね。だからそういったところについては、例えば道で言う「どうみん割」、その道内旅行ですよね。感染が少ないところ同士だとか、また例えばですけれども、同居しているご家族が、例えば温泉に行って、外出、そういう意味ではその旅館から外に出ることなく、温泉に入って例えばおいしいものを食べて、お部屋の中でお過ごしになる。これは外出自粛と変わらないではないですか。だからそういう、例えば徹底した感染対策を前提とした中でそういった宿泊事業者を応援していく、そういうやり方はないのかとか、そういった弾力的な運用を検討するとか、要は100パーセント止める、100かゼロかということなのか、止める場合と再開する場合の基準が分からないですから、もう大変混乱するということがあると思います。それと、これはGo To トラベルの停止ということで、札幌市内において言えば、期間の延長と年末年始というのは本当に繁忙期で、全国的に多くの利用が入っていたのですね。ですから、影響は甚大だと思っていますから、事業を継続するのも本当に厳しい局面になって、こういったところを支援するための(新型コロナウイルス感染症対応地方創生)臨時交付金、これを活用した財政措置、また給付金制度、こういうものを創設するとか、あとは一定程度感染が終息した場合、再開するときにはやはりPRだとか、またゼロから振り出しになりますから、そういったPR費用だとか、また先ほど申し上げたような独自の宿泊割引とか、そういった感染状況を踏まえた柔軟な対応をしたところに対して、臨時交付金等の財政的な応援をするとか、こういったことがやはり必要なのではないかと思います。
 そしてさらにGo To トラベルのみならず、イート、イベント、商店街、Go To キャンペーン事業全体について、このあり方について見直してほしいということで西村大臣から、各都道府県(あてに通知が)出ていますけれども、Go To トラベルが注目されていますけれども、例えば、イート、イベント、商店街も停止などをすることによって影響を受けるわけであって、そういった事業者の皆さまに対する支援のあり方というのもやはり考えていかなければいけないと思いますので、こういったもろもろの課題というのを、やはり私も全国知事会とかでも言っていきたいと思いますし、要望とかもう国には出していますけれども、多分みんな同じ思いなのではないかと思いますから、そこら辺を提案していきたいと思っています。

(STV)
 旭川市のことでちょっと2点お伺いしたいのですけれども、旭川市ちょっと感染が減少傾向にありますけれども、自衛隊が派遣されてから1週間が経過していますけれど、その成果について知事はどのように評価されているかという点と、その派遣期間は2週間以内ということになっていると思うのですけれども、この期間について、現段階でその延長を含めて検討されているのかというところ、2点お願いします。

(知事)
 冒頭も申し上げましたけれども、12月25日までの間、旭川市内においては、外出自粛のお願いということで大変強い措置をしていまして、旭川駅前の人出、これは明確に減少しているという効果が出ています。これは本当に市民の皆さん、多くの事業者の皆さまにもご理解とご協力いただいていることに感謝申し上げたいと思います。
 われわれの旭川市内における感染状況の認識ですけれども、疫学調査を担当している旭川市の認識というのも重要だと思っていますが、われわれはこの新規感染者の状況についてはリンクなし、要は感染経路が分からないという方の割合が低いという状況については、今もそういった状況だということ。その一方で、人口当たりの感染者数が高い水準にあることは継続していると認識しています。また、入院患者数も減少の傾向はあるのですけれども、集団感染が発生している医療機関等で新規感染者が継続して発生しています。こういったこと。それと基幹病院での院内感染が発生していまして、分娩(ぶんべん)の一時停止など、一般の医療機能にも影響が生じているということから、医療提供体制については、われわれは予断を許すことなく、注意深く今後の動向を見ていかなければならないという認識です。
 それと、自衛隊の部分でございますけれども、今派遣いただいております吉田病院と療育園の状況。この状況を把握する中で、派遣継続の必要性については、旭川市をはじめ関係機関と連携して協議を行いまして、道としても適切に対応していきたいと考えていまして、今のところ、どうこうということが最終的に決定している状況ではないということです。

(STV)
 それは、可能性としては延長も視野に、今後協議して検討していくということでよろしいですか。

(知事)
 現場に関係者が入っていますから、そういったメンバーと話をしながら、適切に対応していこうと考えています。

(北海道新聞)
 新型コロナウイルスのワクチンの接種のことでお尋ねしたいのですが、国内でも早ければ3月にもワクチン接種が始まるとも言われていますけれども、接種が始まった場合には、実務を担う自治体の多大な業務負担だとかも予想されるわけですが、道としては、その体制構築に向けてどのような準備が必要と考えていらして、現時点ではどんなふうに進めていらっしゃるのか。また何か、国に今時点で求めることなどあれば教えてください。

(知事)
 国のほうから通知が出ていまして、それぞれ国と都道府県と市町村の役割について記載があるのですけれども、都道府県の主な役割として、地域の卸売販売業者との調整ですとか、市町村事務に係る調整などということで記載され、道ではこの役割分担を前提として、広域での接種の実施体制を確保する。それに係る市町村間における調整ですとか、市町村や医師会と連携した医療従事者等への接種の実施体制構築、この検討に加えまして、ワクチン流通調整のための準備、それと市町村の皆さまでは対応がなかなか難しいということが、専門的な相談だと予想されるので、そういった専門的な相談体制、これの確保について取り組みを進めていこうと考えています。市町村や医師会など、関係する団体とも連携しながら、このワクチンの実用化がされた場合でありますけれども、これは迅速にやらなければならないということでありますので、迅速かつ適切に接種が開始できるような体制、これを整備していく予定であります。

(朝日新聞)
 冒頭の質問にも関連するのですが、特に札幌市においてはですね、接待を伴う飲食店などに強い措置が取られています。その他、飲食店に対しても時短や休業などの要請が行われています。まず最初にお伺いしたいのが、強い措置の効果というのは、まず知事ご自身はどのように判断されているのでしょうか。

(知事)
 これはこの場でも何度か申し上げましたけれども、ススキノ地区における人出の減少や、また接待を伴う飲食店、または飲食を伴う場面、そういった店舗における感染確認などが減少しているということ。さらには、外出自粛や往来自粛などの措置も当然関連性があると考えておりますが、札幌市においての新規感染者数の減少傾向なども踏まえて、そういった効果が一定程度あるのではないかと見ていますし、また厚生労働省の(新型コロナウイルス感染症対策)アドバイザリーボードや、また分科会の中でも、北海道については一定の評価がなされたのではないかと思います。

(朝日新聞)
 今度延長されるかどうかというのは、来週のご判断にはなるのでしょうけれども、今現在のその評価をもってして、これはその経済のその多大な犠牲とのてんびんになると思うのですが、知事ご自身の希望としては、どういう方向に向かうべきであるか、どうお考えでしょうか。

(知事)
 当然、医療提供体制の負荷をできるだけ減らしたいという中での年末年始の対策については、1月15日まで集中対策期間を延ばしまして、全国の中でも人数制限、例えば4人(集まりは4人以下)、2時間(2時間を超える飲食はしない)、マスク(会話の時は必ずマスクをする)とか、こういったところを明確に、自宅も含めて呼び掛けを行っているということはあるのですけれども、時短などの措置についてどうするかについては、そういったことも踏まえて慎重に検討しなければならないと思っています。それと、やはり全国的に感染が拡大している地域が増えてきているのではないかと考えておりまして、また先ほど帰省などについても慎重にというお願いをしましたし、Go To トラベルの考え方についても、往来について、まず考え方を整理すべきだというお話を申し上げましたが、国の分科会なども多分近く開かれるのではないかと思いますし、国全体で、どうしても北海道だけで、道民や道内に滞在される方々にいろんなお願いをして、本当に多くの方々のお力をいただいて、北海道の感染が減少傾向に、そういう状況を生み出せたとしても、結局日本全体で感染が、例えば北海道以外からどんどん増えていっていたら、それは当然のことながら、積極的な人の往来なども含めた接触機会が増せば影響を受けかねない状況も当然出てくるという中で、国としてどういった判断をしていくのかということも、やはり注視していくべきだろうと思っています。そういったことも踏まえて、慎重にさまざま検討していきたいと考えています。

(朝日新聞)
 簡単に今の点確認なのですが、つまり国としての方針も同時期に出るであろうから、それも見据えて、市内の状況だけではなく、国全体の状況を見据えて、延長かどうかの判断をすると、そういう理解でよろしいでしょうか。

(知事)
 それは国が最終的に判断することなので、私が意思決定できないということはあるのですが、例えば昨日の東京都の感染状況や医療提供体制の負荷が「最も深刻」に引き上げられた状況など、また今後日本全体の感染がどうなっていくのかという中で、そういった判断というのはいろいろ出てくるとは思うのですが、どうしても各都道府県の単位でいろんな対策を講じていますけれども、明確に減少してきているところ、高止まっているところ、また倍になっているところ、いろんなところが出てくる中で、全体としてはやはり増加傾向があるのではないかとも思いますので、専門家の議論がどういった形で行われて、政府としてもどういった判断をしていくのかというのは、われわれの対策と全く連動しないというか、われわれは、われわれの道を行きますとか、そういったことになりにくいのかなとも思っていまして、まず今は25日までの状況をしっかり慎重に見極めながら、国の動きなども見極めていく必要があると思っています。

(朝日新聞)
 あともう一つ、別にワクチンのお話がありました。今日ニュースになっているワクチンなどは、高性能な冷凍庫が必要であるとかですね、さまざまな条件が求められています。調達するのであれば、もう始めなければいけない時期だと思いますが、そういった辺りの検討状況については、例えば各拠点ごとに、このぐらいのキャパシティーの冷凍庫を置くとか、何らか具体的な策というのは進んでいるのでしょうか。

(知事)
 そこら辺は、現在、国からの通知が来た中で、それぞれの役割分担などの想定が示されたという状況ですから、具体的にその実用化がいつ図られますということがあるわけではないので、ただ、どういった形であっても、迅速かつ的確に準備を進めて、希望する皆さんに優先順位を付けてやっていかなければならないということについては、国も非常に重要な意識を持っていると思いますから。ただ一方で、国が方針を決めても、都道府県や市町村が実際はやりますので、そこら辺はできるだけ早く、そういった方向性やさまざまな対応ということは求めていかなければならないと思いますが、現時点でまだそういったワクチンの実用化について、明確に決まっていないというところがまず一番大きいのではないだろうかと思います。

(朝日新聞)
 あと最後にGo Toについてなのですけれども、まずGo To トラベルについては、これは知事としては、タイミングとして、全国の一時停止というものがどうだったかという点と、一体どういったタイミングでもって開始すべきだとお考えか、知事としてのお考え、ご見解を伺えれば幸いです。

(知事)
 これは国の事業なので、最終的に国が決定するということになっていまして、それぞれの都道府県の感染状況をベースに、都道府県知事が一時停止するかということを申し上げるのですが、どういった場合になったら再開になるのかというのが結局決まっていないので、例えば、私がこういう状況になったら考えていますよと言っても、結局国として最終的に判断しますから、国としてはこういう判断ですと言われたらもうそれまでになってしまうという事業なので、やはりこういった場合になったら再開しますよというのをみんなが共有しておかないと、それぞれの知事もそれぞれで考えがあるでしょうが、そこがもうバラバラだと、結局、それを言ったところで再開できないのであれば何の意味もない話だと思います。だからそこら辺をやはりしっかり決めておく必要があるのではないかと。特に全国で止めましたから。全国で止めるというのは初めてやったわけですから、どういった場合に再開するというところは、あらかじめ決めておかないと、事業者の皆さんも困りますし、利用者の方も多分またいつか止められるかもしれないと思ったら、その利用を控え、感染状況によっていつキャンセルになるかも分からなかったら、予定を組みにくいですよね。ですから、そういったことも含めて、これは全国知事会でも言おうとは思いますけれども、決めていただくというのが必要なのだと思います。
 今の状況を考えると、いろんな利用の仕方というのが私はあると思っているのですが、今みたいに新しい旅のエチケットで、とにかく利用ができますよということであるのであれば、今は感染拡大防止のほうにやはり力を入れざるを得ないという中で、国が判断したというのは一定の妥当性があるのかなと思っています。

(朝日新聞)
 一定の妥当性があったというふうなことで、確認なのですが、一定の妥当性があったという理解で良いですか。

(知事)
 全国一律で止めるかどうかというのは、いろんな議論があるかもしれませんが、とにかく今の全国の感染状況だとか、そういったことも踏まえると、感染拡大防止のところにどうしても今は力を割かなければいけないという点で判断されたのだろうと思っています。

(朝日新聞)
 遅すぎた早すぎた、それはないということですか。

(知事)
 これはなかなか判断が難しいところだと思いますけれども、各地域が感染状況を踏まえて一時停止ということで、一応国に言えるというツールがありましたので、そこら辺は各都道府県が判断されることに結果としてなったと。今回は一律全国で止めましたので、ここはいろんな議論があると思いますけれども、そういった中で判断されてきたのではないかと思っています。

(時事通信)
 Go To トラベルの関係で、今いろいろ発言ございましたけれども、確認をさせていただきたいのですけれども、今回の全国一斉の中止という判断については、国の判断については一定の妥当性があるというお話でしたけれども、その前に対応についてはちょっと残念だというような発言がありますけれども、これは要は決定プロセスについて残念だというお考えなのか、その辺ちょっとお伺いできれば。

(知事)
 先ほど申し上げたように、私どもは、例えばどういった場合に再開されるのかだとか、その措置の内容はどうなのだとかということで、西村大臣、赤羽大臣に教えてほしいということをお願いしてきました。国の考え方を教えていただきたいと。そうでないと判断できないのでということで申し上げてきたのですが、その本部会議の直前にこういうことになりますということでお話がありましたので、それはちょっと今までのやり方と違う形でしたので、そこは残念ですし、それとやはり混乱が生じないようにしてほしいということを、繰り返し言ってきたのです。事業者の皆さんも、最初札幌市を目的地とするGo Toトラベルが除外されて、その後、札幌市発の(Go To トラベル)が自粛になったのですけれども、それも時期をずれてになりまして、またそのキャンセルなどの電話は、予約業者や宿泊事業者が一件、一件電話するのですよ。これは大変です。本当にもう、お怒りの連絡とかもお客さまからありますし、もう大変。しかも宿泊事業者も皆さんもマイナスの作業ではないですか。そういうことがあった中で、本当に混乱のないようにしてほしいということをお願いしていた中での今回の話なので、それはちょっと残念だということを申し上げました。
 ただ一方で、日本全体の感染状況と、あと年末年始がやはり非常に厳しい状況になりかねないということで、どうしてもやむなく止めるということでご判断されたのだと思いますから、そういった意味では致し方ないのではないかと思います。

(時事通信)
 あと、その停止と再開の基準自体もちょっと整理すべきだというようなお話がございましたけれども、今1月11日まで停止というようなことになっていますけれども、少なくともそれまでには、やっぱり国としては示すべきだというふうにお考えでしょうか。

(知事)
 それはそうではないですか。なぜなら11日まで今一時停止しているわけですから、例えば宿泊事業者やいろんな方々が、いつになったら再開するのかなとか、いろいろ予定がやはり立てられないのではないでしょうか。ですから、こういった状況になったら例えば再開しますよとか、そういうことというのは、誰か一人が知っているということではなくて、皆さんがある程度分かっていないと、また混乱するという状況になりかねないので、やはりそこは整理しておく必要があるのではないかと思います。

(時事通信)
 併せて先ほどですね、国内移動のあり方を検討していくことがまず大事ではないかという、そのもっと根本的なお話をしておられましたけれども、それは旅行だけではなくて、あらゆるその国内往来について、どういうその基準といいますか、考え方を示すほうが望ましいというふうにお考えなのでしょうか。

(知事)
 往来についてはですね、結構ネックになっていたのですよ。というのは、往来の考え方がなく、Go To(トラベル)の考え方を整理するというのが先行したので、例えばですけれども、東京都で外出自粛を出しているけれど往来の自粛はない。それで、Go To(トラベル)は65歳以上(の高齢者)、基礎疾患(のある方)が自粛ということになっていたり、そういう状況がありました。ですから、分科会の指摘の中でもそのGo To トラベルに注目が集まっているけれど、それが大事なのではなくて、その感染が拡大している地域とそれ以外の地域とのそういった往来、移動ですね、移動自粛の要請を強化すべきだというのが提言なのです。でも、なぜかそのGo To トラベル事業が、マスコミの皆さんもそうですけれども、どうするのだとなっているのですが、そもそもはそのGo To(トラベル)以外の移動はいっぱいあるわけであって、旅行もGo Toを使わない旅行もあるわけですし、いろいろな移動があるわけです。だからそこの考え方というのは、本当は整理しなくてはいけないのではないかというのが私の提案です。それは結局、私は北海道知事ですから、北海道民や北海道に滞在する方に対してお願いできますけれど、全国の皆さんにいろんなことをお願いする立場には当然ないですから。だから、そこら辺は、やっぱりその国として考え方を整理して、その前提があった中でGo To(トラベル)をどうするかという話が順番なのではないかということを申し上げたのです。

(時事通信)
 すると、今各都道府県でそれぞれその知事の考え方によって対策も強い、弱い、強弱あると思うのですけれども、その辺りはやっぱりこの感染症対策という意味では、やっぱりちょっとネックになっているなというようなお考えなのでしょうか。

(知事)
 多分皆さん、帰省をどうすれば良いかだとか、Go To(トラベル)はこうなっただとか、一方で往来はしないでくれという県があったり、だからちょっといろいろ悩んでしまうことになっているのではないでしょうか。要は、どうすれば良いのだろうと。Go To(トラベル)は止まったなと。ところが帰省しないでくださいと言っているところがあったり、それは良いですよと言っていたり、いろんなものが混在している中で年末年始に入っていくということなので。一方で分科会は、その移動の自粛要請を強化してくださいと言っているわけですよね。
 だから、そこは1回きちんと整理していくということが今、もう時間があまりないと思うのですけれども、しなければならないのではないかというのが私の考えです。

(HBC)
 ちょっとまず1点確認なのですけれども、25日以降のことについてなのですが、先ほどその25日までの(北海道内の)感染状況と、国内の感染状況の、国の分科会の議論も踏まえて考えていくというのは、こちらの、現在札幌市や旭川市で行われている外出自粛や時短営業などの強い措置についてという理解でよろしいでしょうか。

(知事)
 そうですね。1月15日まで全道民の皆さんに対してお願いしているさまざまな取り組みなどもございますので。基本的には現段階においては1月15日までの対策については、1月15日まで皆さんにご協力いただくということで考えていますので、12月25日までの強い措置については、当然25日までということに今なっていますから、その前にその後の取り扱いについては考えるというのが、基本的な考えとして思っています。

(HBC)
 事業者の方々への支援について、先日総理がですね、飲食店について120万円最大でということをおっしゃっていたと思うのですが、この120万円というのは、今までのこの25日までのことも含むのか、それともその後の対策についてという考え方なのか、その辺りもし分かっていることがあればお願いします。

(知事)
 基本的には、支援金については25日までの部分で、金額などもお示しして、札幌市としても市議会で議論、決定しているという状況です。年末年始の取り扱いについては、その単価を2万円から4万円に国としては倍増させますということを言っています。ですからそういったメニューが年末年始、仮にそういった時短などをやる場合については、適用になるという可能性があるということを含めて考えていくということです。

(HBC)
 この120万円というのは、つまり26日以降ということになる。

(知事)
 1カ月間で最大そういう金額を示していて、1日2万円というのが4万円になったということです。その実施に当たっても国と協議の上、やっていかなくてはいけない状況にもなっていますので、そういったことも踏まえて、今後の対応は考えていくということです。

(HBC)
 追加で2点なのですが、コロナと直接関わるかというか、コロナ絡みではあるのですが、菅総理がですね、いわゆる5人以上ではしご酒をしたということがありました。こちらについて、知事はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

(知事)
 これは総理がそのことを受けて真摯(しんし)に反省している旨の発言があったということだと思っているのですが、先ほどから説明してきていますけれども、その西村大臣などの答弁の中で、いわゆる5人以上、長時間などで感染、クラスターの8割ということで一つの例を挙げたのだということを大臣はおっしゃっているのですが、北海道(にお住まいの方)と北海道に滞在される方につきましては、(集まりは)4人(以下で)、2時間(を超える飲食はしない)、(会食の時は必ず)マスクということでありますので、北海道については、そういう中でやっていただきたいということです。

(HBC)
 北海道の基準ではあるとは思うのですが、総理はいわゆる8人であり、会食だったということなのですが、これ、何と言うのですかね、8人での会食については、適切だったのか、あるいはやはり多少考えるべきだったのではと、どのように受け止めていらっしゃいますか。

(知事)
 北海道でそういった場面があるということであれば、(集まりは)4人(以下で)、2時間(を超える飲食はしない)ということで対応していただくということです。それは総理だからとか、誰だからではなくて、みんなでそれを協力してやっていきましょうということですから。

(HBC)
 ただ一応やはり国としてですね、非常に呼び掛けるお立場にある方、北海道であるなしに関わらずですね、呼び掛けるお立場である方の行動として、どのように受け止められたか。

(知事)
 これは、総理が真摯に反省をしているということでご自身でお話ししていますけれども、その言葉のとおりなのではないかなと思いますし、やはり都道府県知事も市町村長もそうですし、総理ももちろん日本のリーダーですから、今感染拡大防止についてしっかりやっていかなくてはいけないという時に、誤解を与えるようなそういった行動になった中で、反省しなくてはいけないということで本人が言っているわけだと思いますので、そういったことなのではないかなと思います。

(HBC)
 追加で別にあと1点だけ。旭川医科大学のですね、学長が吉田病院について、なくなれば良いという不適切な発言をしたとして謝罪のコメントを発表されました。こちらについて、旭川市の医療体制にもですね、関わることだと思うのですが、知事としてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

(知事)
 今ご質問にありましたけれども、不適切な発言であったと深く反省しているというコメントを出されたということで、私も聞いています。旭川医科大学病院ですけれども、旭川市内の医療機関との協議等を踏まえまして、新型コロナウイルス感染症の重症患者を中心に受けていただいています。こういった他、11月以降は受け入れ病床を拡大していただきまして、中等症の患者についても受け入れていただいていまして、地域の他の基幹病院との役割分担、連携と協働の下で、地域医療を担っていただいています。
 これは旭川医科大学病院については、旭川市内だけではなくて、道北地域における基幹病院としての役割を担っていただいておりますので、医療提供体制確保など、連携を図りながら、今後も道としてはしっかりと取り組んでいきたいと考えています。

(北海道新聞)
  今の菅総理の会食の関連で1点確認なのですけれども、知事も4人以下、2時間以内ということを呼び掛けられていらっしゃいますけれども、知事はその呼び掛けられてからは、5人以上の会食というのはしていないのでしょうか。

(知事)
 会食していないですよね、そもそも。その人数うんぬんというよりも、会食していないです。もうコロナの対応で忙しいです。

(北海道新聞)
 あと、ちょっと話題変わるのですけれども、北海道新聞社がですね、インターネット上で意向調査みたいなものをしたときに、知事のコロナ対応についてですね、評価するという声が前回の調査に比べると17ポイント下がって65パーセントだったのですけれども、これまで5回ぐらい調査していてずっと8割を超えていたのですが、今回初めて8割を下回ったということでこの受け止めと、この下がった要因というのをどうお考えかというのを聞かせていただければと思います。

(知事)
 まず、新型コロナウイルス感染拡大防止ということで、いろんな取り組みを道民の皆さまにご協力いただいてまいりましたので、このことに本当に深く感謝申し上げたいと思います。
 そしてこの間、前例なき取り組みを進めてきまして、その取り組みに対してはさまざまな声、これがあると思います。その声について、やはりいかなる声であっても真摯に受け止めた上で、さまざまな判断というのはこれからもしていかなくてはいけないと思っています。いろんな調査ですとか、道政に寄せられる声がございますので、いずれにしてもしっかりその声を真摯に受け止めて、今後の対策に生かしていきたいと思います。

(北海道新聞)
 JR問題についてなのですけれども、先週土曜日、知事は国土交通省の鉄道局長とJR北海道の社長とですね、路線のあり方について会議されたかと思うのですが、そこで国交省は来年度以降の支援を拡充する方針を表明しました。まず、このことの受け止めとですね、一方でそのいわゆる黄色線区の部分については、知事は明確に赤字補填(ほてん)はできないと、国に主体的な支援を求めましたけれども、国も国で地方が必要な支援をすべきだと言って、そこはですね、ちょっとまだ解決の糸口というのが見えていないのですけれども、時間もだんだんなくなってきている中で、8線区というのはどういうふうに支援のあり方というのを考えていくのかというのを教えてください。

(知事)
 今回、この会議ですけれども、上原鉄道局長ですとか島田(JR北海道)社長だとか、皆さんに参加いただいて、ウェブにより沿線の(首長の)皆さんにも参加いただいて、こういった機会ができたというのは良かったと思っています。JR北海道の経営改善に向けたその取り組みの状況、国における法改正、同社への支援継続に向けた検討状況、地域における取り組み状況、参加された方々をはじめ、フルオープンでやりましたけれども、情報共有ができたということで良かったと思っています。
 今お話がありましたけれども、上原鉄道局長から、経営安定基金の運用益の確保、青函トンネルにおける維持管理負担の見直し、新型コロナウイルスの影響も踏まえた資金繰り支援など、こういったことを念頭に置いて、この2年間の措置を、もう一歩進めた形で支援策の充実強化を図っていくのだということで、局長からお話がありました。このお話は、われわれオール北海道で提言したわけですが、その内容におおむね沿った形で支援内容の検討をしていくと私は受け止めました。その中で、今質問にもございましたけれども、持続的な鉄道網の確立とJR北海道の経営自立、繰り返しここでも言っていますけれども、これに向けたJR北海道の徹底した経営努力、そして国の実効ある支援、今検討しているということですが、実効ある支援、そして地域としても可能な限りの協力支援を行うことが重要だということを言ってきました。
 こうした認識の下で、地域の取り組みの成果、こういったものを踏まえるのと、国の検討状況について情報共有させてほしいということで、会議でも引き続き共有させてほしいということを言いましたので、この把握も含めて、市町村の皆さんのご意見、これを伺いながら、来年度以降の地域としての利用促進に資する協力支援のあり方について、検討を進めていきたいと思っています。

(朝日新聞)
 いわゆる核のごみ問題について伺います。12月15日だったと思いますけれども、寿都町の隣の島牧村で、いわゆる核抜き条例、核を村内に持ち込ませないという趣旨の条例が賛成多数で可決成立しました。同じような動きがですね、やはり黒松内町とか、それから寿都町周辺以外でも神恵内村の周辺でも条例制定とか、あるいはその意見書案の提出とかそういった動きが顕著になっています。この寿都町と神恵内村周辺でのこういった核を持ち込ませない、核抜き条例、道が制定したものと同じような趣旨だとは思うのですけれども、そういった動きが各地で出ているということについて、知事のお考えをお聞かせください。

(知事)
 今ご質問にありましたけれども、この場でも検討段階でも申し上げましたが、道の条例(北海道における特定放射性廃棄物に関する条例)は特定放射性廃棄物の持ち込みは慎重に対処すべきであり、受け入れ難いということを宣言している条例でありまして、私はこの条例を全ての市町村において順守していただきたいということを繰り返し申し上げてきました。ですから、これは今お話のありました動きもそうなのですけれども、エネルギー施策に関する市町村向けの説明会ですとか、各市町村を訪問した際とか、さまざまな機会を通じてこの道の条例制定の趣旨、これを理解いただくことをしっかり努めていくということが大事だと思っていますので、このことをしっかりやっていきたいと思っています。

(朝日新聞)
 各自治体それぞれの意向があるとは思うのですけれども、知事としてはこういった動きが各地で出ているということについては、道の条例の趣旨からしても歓迎すべきことだというふうな、そういった見方なのでしょうか。

(知事)
 市町村において条例制定をすることについては、私が言うまでもないことですけれども、市町村においてさまざまなご意見、こういったものを踏まえて、それぞれ必要に応じてさまざまな議論が行われて、条例というのは提案して、または制定をしていくということになるわけですから、私としてはそれをご議論いただくということが大事だと考えています。先ほど申し上げたように、道には条例があるわけですから、全ての市町村について順守していただきたいということをやはりしっかりとお話をしていく、これが大事だと思います。

(朝日新聞)
 同じような条例案がですね、寿都町でも提案されましたが、賛成、反対が拮抗(きっこう)した末に最後は議長の判断で否決という結果になりました。この結果について、知事の考えるところがあればお聞かせいただきたいというのと、それから、この否決の際に議長としては、その詳細な説明はしなかったというふうに私は理解しているのですけれども、説明責任が問われるところだとは思うのですけれども、そこを説明しないということについてはどういうふうにお考えになりますでしょうか。

(知事)
 まずは、その議会において先ほど申し上げたように、条例を含めてさまざまな議論が行われるわけです。そして、それぞれ議会議員の皆さまは住民の代表として、住民が選んで、そして代表である議員の皆さんがさまざまなご意見を踏まえて、条例の提案や議論を行って現在の結果に至っているということだと思いますから、その点について私がコメントをするということにはならないと思うのですが、その質問の中にあった説明責任の部分、これはちょっと私はどういった説明の不十分さがあったのかどうかというのを承知していないのですけれども、当然そういった各代表の皆さんはご自身の判断などについてさまざまな場面で説明されていくのではないでしょうか。

(日本農業新聞)
 今週15日に、北海道で主食用米の「生産の目安」が発表されましたが、これについて教えてください。来年産の主食用米について目安が発表されましたが、ゆめぴりか以外では、米価下落が深刻で、来年産の米はさらなる需給緩和の恐れがあります。米産地から不安の声が出ていますが、知事のお考えを教えてください。また来年度の米振興をどうしていくお考えですか、教えてください。

(知事)
 先日ですけれども、令和3年産米の「生産の目安」ということで決定したところです。需要状況については、人口減少などに加えて、新型コロナウイルスの感染拡大、こういった影響などによって在庫が増加するということなど、これはもう全国的には大変厳しい状況にあるわけですが、道では、関係機関、団体、地域と一体となって、今回決定いたしましたその「生産の目安」に即した生産をまず進めていく。このこととともに、道内外に向けて積極的なプロモーション、これを展開することによって、北海道米の需要、これは全国一ということになったわけでありますから、そういった需要がより高まるように、消費拡大、これに取り組んでいきたいと考えています。

(日本経済新聞)
 首相や都道府県知事の中にも出てきていますが、脱炭素の話が最近話題になっていると思います。知事は脱炭素について、率直にこういう話題が出ていますが、どのようにお考えですか。

(知事)
 これは、道においては3月になりますけれども、2050年までの温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すことを表明したところでありまして、この後8月だったと記憶していますけれども、全国知事会としても、こういった実質ゼロに向けて、国がまだ判断しなかったのですね。各知事ごとに、そういった実質ゼロを目指す動きが広がっていたのですが、肝心な国がそういった判断をしないという状況の中で、なかなか限界があるということで、全国知事会としてもそういった動きを8月にして、そして総理がこのたび2050年までのカーボンニュートラルを掲げて、国全体で気候変動対策に取り組むという姿勢を示されました。これは国際的にも大変大きな期待を持って受け入れられたと思いますし、国がより一層リーダーシップを発揮して、さまざまな取り組みが加速化されていくことを期待します。私たちも本年3月にそういった表明をしたわけでありまして、事業者の方々、道民の皆さま、北海道の強みである豊富な再生可能エネルギーですとか、森林吸収量、こういったものなどを最大限活用して、さまざまな取り組みを進めていきたいと考えています。

(日本経済新聞)
 話題変わりまして、先ほどのJRの話なのですが、知事も先ほどおっしゃられていた実効ある、地域としても利用に資する取り組みをという話を会議の場でもおっしゃられていましたし、今日もおっしゃっていたと思うのですが、具体的な中身というのは、その何かアイディアみたいなものはおありですか。

(知事)
 これは、市町村の皆さまのご意見を伺いながらということと、これまで取り組みを行ってきたわけでありまして、その成果などを踏まえて、そして何よりも先ほど申し上げたような国の検討状況、これは鉄道局長からお話がありましたけれども、そういった検討状況の把握、こういったものに努めながら、来年度以降の地域としての利用促進に資する協力支援のあり方について検討していきたいと考えています。現時点で具体的なことを申し上げることは差し控えたいと思います。

(日本経済新聞)
 そのタイミングみたいなものはありますか。そういう検討をしていく段階は、今はそうだと思うのですが、形としてこういうことを考えるよということを言っていくタイミング、おしりみたいなものを考えていらっしゃいますか。

(知事)
 そこら辺も、今後しっかり整理していきたいと思っています。

(朝日新聞)
 今、記者がお尋ねになった温室効果ガスの関連についてなのですが、北海道はもともと産炭地だったいうこともあってですね、やはり石炭火力というものの存在が大きいと思います。現実問題として、石炭火力の問題は避けて通れないと思うのですが、石炭を産出、まだ釧路市などではしている部分もあります。この辺り、現実問題として目指すのであれば、原発の再稼働も含めて、判断が知事として迫られざるを得ないと思うのですが、その辺り、石炭および原発について、この大きな目標に向かってどのようにすべきとお考えでしょうか。

(知事)
 石炭火力や、また産炭地、私も夕張市の市長をやっていましたけれども、まさに、現在もそういった石炭を生産している、そういったところもあるわけです。今脱炭素化の動きの中で、そういった地域に対してなかなか厳しい力がかかってくるというか、そういったところもあるわけですけれども、当然そういった産業も北海道にある中で、どうしていくのかというのは、しっかり考えていかなければなりませんし、現にそういった火力発電などでエネルギーを供給している現実も受け止めながら、ではどういった対策を講じることができるのかということは、当然考えていかなければならないと思っています。
 原発(再稼働)については、この場でも繰り返し申し上げていますけれども、今厳正な審査が継続中でありまして、予断を持って申し上げることは差し控えたいと思いますが、再生可能エネルギーのそういったさらなるポテンシャルを含めた活用促進を進めていくなど、目標に向かって何ができるかという取り組みを進めていきたいと思っています。


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

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