令和3年度畑地かんがい試験研究会

概要

 令和3年(2021年)年7月14日(火)、畑地かんがい試験研究会を開催しました。

 今年は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から例年実施していた現地検討会を中止し、Web会議方式により道内27会場をオンラインで繋いでの開催となりました。

 本研究会は、畑地かんがい推進モデルほ場設置事業(以下、「モデル事業」という)により行われる畑地かんがいに関する試験・調査を効果的に推進し、これに関する情報を関係者間で共有することで畑地かんがいによる水利用技術の確立とその普及を図っていくことを目的としています。

 当日は、地方独立行政法人北海道総合研究機構各農業試験場の研究員をはじめ、北海道開発局、関係開発建設部、関係(総合)振興局、関係農業改良普及センター、北海道農政部のほか、一般財団法人北海道農業近代化技術研究センターから総勢114名が道内27会場に分散して参加し、調査結果報告及び意見交換を行いました。

<研究会の様子(留萌会場)>

研究会の様子 (JPG 688KB)

主な内容】

(1)各地区報告

「苫前地区(苫前町)」の取組(留萌振興局産業振興部農村振興課)

(概要)

 苫前町の農業は、河川沿いおよび一部の沢地帯に水田が分布し、海岸段丘の高台地帯に畑地、草地が広がる、稲作、畑作、酪農を基幹とした営農を展開している。これまで、水稲を基幹作物として発展を遂げてきたが、稲作、畑作、野菜の複合経営により、近年はメロン、スイートコーン、カボチャ等の高収益作物を導入し、生産の拡大、所得向上を図ってきた。畑作地帯では、今後も小麦、豆類、テンサイを主体に、省力化と収量・品質の向上が重要であり、さらに野菜を導入した複合経営により、農業所得の確保・安定化が重要となっている。
 そのため、今後の地域営農の展開に適合する畑地かんがい技術の確立と、その啓発普及に資することを目的に畑地かんがい推進モデルほ場設置事業を実施(H28~R3)し、かん水調査等の結果を踏まえ、かぼちゃ、スイートコーンなどの野菜、テンサイ、豆類などの畑作物のかん水の目安(かん水指標)を作成する。
 令和2年度の調査では、かぼちゃについて7月下旬に乾燥期間が見られたため、計4回のかん水を実施。その後の生育調査では、かん水区の生育(葉数・葉長・つる長)が無かん水区を上回り、最終的には収量もかん水区(2,312kg/10a)が無かん水区(1,824kg/10a)を上回る結果となった。このことから、高温・小雨傾向となった期間に実施した複数回のかん水が、かぼちゃの生育促進と増収効果に繋がったと考えられる。
 また、ビニールハウスでの地下かんがいについても実証調査を行っており、今年度はスイートコーンと落花生の定植後(6/3)に、地下かんがいの目標水位を地表面に設定し給水(給水量≒2.1ℓ/s、給水時間=3時間)を実施し、その後の生育状況を観測しているところである。
 その他の作物についても同様にかん水の目安(かん水指標)を整理する予定である。

畑地かんがい用水の活用 (JPG 135KB)

 上記地区のほか、道内5地区(帯広かわにし、芽室びせい、美瑛、斜里、網走川中央)でも地域農業に適合した水利用技術の確立とその普及を目的にモデル事業を実施しており、その調査結果の報告について意見交換を行いました。
 今後とも、本研究会を通じて、畑地かんがいの技術を普及していくこととしています。

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