●ニセコ連峰の自然探勝
ニセコアンヌプリ(1,308.5m):ニセコ連峰東端の最高峰。絶壁・にある・山(ニセィ・コ・アン・ヌプリ)の意味をもつ象徴的な山で、低高度の割には高山植物が多く、山頂からはニセコ連峰、羊蹄山、日本海、太平洋、洞爺湖を、遠くには駒ヶ岳を望むことができます。
イワオヌプリ(1,116m):「硫黄の山」という意味のこの山の山腹では、かつて硫黄が採掘されていたことから、他の山に比べて地肌むき出しの部分が多く、火口が馬蹄形にへこみ広いガレ場になっている山頂からは大沼、日本海が望まれ、斜面の各所に黄色い硫黄の結晶が見られます。
チセヌプリ(1,134.5m):かつてアイヌの人たちが家(チセ)の形をした山と呼んでいたとおり、その山容は家の屋根を想わせます。山頂には三角沼があり、沼の周囲の湿原にはガンコウラン、イソツツジ、キバナシャクナゲなどの高山植物が見られます。
|
●温泉郷
五色温泉郷:ニセコアンヌプリとイワオヌプリに挟まれた谷あいの温泉で、夏は登山やニセコ湖沼群探勝のベースキャンプとして古くから人気があり、冬は深い雪に囲まれた野趣あふれた露天風呂が旅情をそそります。
湯本温泉郷:チセヌプリの南麓に沸く熱湯の沼、大湯沼を源泉にした温泉です。大湯沼では学術的に貴重とされる黄色球状硫黄が見られます。夏は登山やニセコ湖沼群めぐりの拠点として親しまれ、また、日本有数の規模と言われる名物の大露天風呂があります。
昆布温泉郷:ニセコ山系の温泉郷の中では最大の規模を誇り、春の新緑、秋の紅葉が美しい渓流沿いに広がっており、若者グループからファミリーまで幅広く楽しまれています。
新見温泉郷:奥新見渓谷上流の深い山間にあり、周辺にはいくつもの神秘的な滝があります。登山の拠点として利用され、湯治客も訪れますが、俗化されていないのが魅力です。
雷電温泉郷:日本海の荒波が造りだした奇岩怪石が連なる、荒々しい雰囲気の海沿いにあり、雷電海岸での海水浴の宿として親しまれています。義経伝説が伝えられる雷電岬の「弁慶の刀掛岩」や、日本海に沈む美しい夕日が楽しめます。
|
|
|
●ニセコ湖沼群・湿原
神仙沼:標高760mの地点にあり、アカエゾマツなどの原生林に囲まれた沼です。四季に織りなすさまざまな風景から、数あるニセコの湖沼の中で最も美しいと言われています。木道が渡された湿原には、ミズバショウ、ワタスゲ、ヒオウギアヤメ、チングルマなど高山植物が多く、訪れる人々を魅了します。
長沼:ひょうたんを思わせる形がユニークで、豊かな緑に包まれています。神仙沼と隣り合わせて背後にそびえるチセヌプリとのコントラストが美しい、原生林に囲まれた静かな沼です。
大沼:卵の形をしたイワオヌプリの山影を映すダケカンバに囲まれた沼です。特に紅葉の時期は素晴らしく、水面に映る燃えたつイワオヌプリの姿は言葉を失うほどの美しさです。
大谷地:神仙沼と大沼の間のニセコパノラマライン沿いにある湿原です。散策路からヒオウギアヤメの群落や自生の群落としては日本ではここで初めて発見されたフサスギナが見られる、学術的に貴重な湿原です。
コックリ湖:樹齢200年から300年のダケカンバなどの原生林に囲まれています。湖沼巡りのコースとは別の場所にあるため訪れる人は少なく、静かに水をたたえるその姿は、秘境の湖を思わせます。
|
●ニセコパノラマライン(道道岩内洞爺線)
春は新緑、秋は紅葉が雄大に広がる大パノラマを車窓から眺めながら、気分爽快のドライブが楽しめます。ただし、わき見運転やスピードの出し過ぎには、くれぐれもご注意を。例年11月上旬から5月下旬まで一部が冬期閉鎖されています。
|
|
●ニセコ地区のスキー場
ニセコ地区は、雪国北海道のなかでも特に雪が多い豪雪地帯で、東洋のサンモリッツと言われています。しかも、真冬の雪質は雪玉を作れないほどさらさらです。この雪の量、雪質の良さ、そしてスキーに適した地形という環境が、ニセコワイス、ニセコひらふ、ニセコ東山、ニセコアンヌプリ、ニセコモイワ、ニセコチセヌプリのスキー場が集まる日本有数のスキーエリアを生みました。各スキー場は例年11月下旬ごろから5月の連休ごろまでの期間、多くのスキー客で賑わいます。 |