●カムイト沼 カムイト沼は、周囲2.3km、面積0.19km2で、低い丘陵地に囲まれた小さな海跡湖です。沼の東岸には木道があり、ヒオウギアヤメなどの湿生植物を見ることができます。カムイトの語源がアイヌ語で「神々の住む沼」を意味するとおり、トドマツなどの原生林に囲まれた神秘的な雰囲気のある沼です。
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●瓢箪沼(ひょうたんぬま) 瓢箪沼、第二沼などからなる湖沼群で、瓢箪沼の名は大小3つの沼が瓢箪の形に並んで見えることから付けられました。
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●モケウニ沼
モケウニ沼、小沼、第一沼からなる湖沼群で、モケウニはアイヌ語で「枯れ木のある沼」の意味です。沼の展望地から南岸まで湿原の中を真っ直ぐに木道が続いており、ワタスゲやモウセンゴケなどの湿原を代表する植物を観賞できます。周囲に発達したミズゴケ湿原と湿性アカエゾマツ林はこの公園を代表するすばらしい景観を呈しています。
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●クッチャロ湖
クッチャロ湖は大沼と小沼からなる周囲27km、最大水深2.5mの汽水湖です。湖には水鳥の好物であるヒシやアマモなどの水生植物が多く、コハクチョウやガンカモ類など多くの渡り鳥が飛来することから、水鳥の重要な生息地として、平成元年にラムサール条約に登録されています。
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●浜頓別クッチャロ湖水鳥観察館 1995年(平成7年)にクッチャロ湖畔に建てられた水鳥観察館では、屋外に設置されたテレビカメラを自分で操作して,湖やその周辺に生息する野鳥などを見ることができます。また館内には周辺に生息する野鳥などの剥製が展示されています。
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●ポン沼 ポン沼はクッチャロ湖(小沼)の北側に隣接しており、周囲3.4km、面積0.49km2、最大水深4.0mの海跡湖です。道道脇から沼を展望できるほか、周囲には遊歩道があり湖畔やトドマツなどの森林の中をぬって沼を一周することができ、原始的な雰囲気を満喫することができます。
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●ベニヤ原生花園
オホーツク海の海岸線沿いに広がる原生花園で、数多くの湿生植物や海浜植物が群生し北の海岸を彩ります。原生花園内には遊歩道があり周辺を散策できるほか、展望台からは原生花園を一望することができます。花の時期は主に6月から8月まで、スズラン、センダイハギ、エゾカンゾウ、ノハナショウブなど季節に応じて色とりどりの植物を楽しむことができます。この辺りの砂丘上にはわが国の低地では唯一のポドゾル土壌が分布しています。
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●神威岬(かむいみさき)
神威岬は、標高439m斜内山を中心に切り立った奇岩がオホーツク海に迫り、昔から斜内山道と呼ばれています。山腹にはエゾムラサキツツジやガンコウランなどの高山植物が繁茂しており海沿いの岩礁にはウミウなどの海鳥、時にはオジロワシなどの猛禽類の姿を見ることができます。
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●ウスタイベ千畳岩(せんじょういわ)
オホーツク海に突き出した岬で、先端部には安山岩が一面に畳を敷いたように重なりあって奇観を呈していることから、ウスタイベ千畳岩と呼ばれています。ウスタイベはアイヌ語のウシタイペで「入江の林の川」を意味する説などがあり、岬周辺には先住民族の竪穴式住居群が多く分布しています。
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用語解説
ポドゾル土壌
ポドゾル土壌とは、湿潤低温環境で、針葉樹などの分解されにくい落枝落葉を多量に含む酸性腐食土壌から鉄やアルミニウムなどが溶脱されることによって形成される土壌のことです。この地域では主に過去の寒冷な時代に優先していた、ガンコウランやイソツツジなどの落枝落葉から形成されたといわれています。わが国の低地ではベニヤ原生花園とその北側に隣接するエサヌカ海岸の砂丘上に唯一分布しています。植性の変化や近年の温暖化などにより消滅しつつあるようです。
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