北の縄文(西崎山環状列石(余市町・小樽市)) ■遺跡の概要 ▲全景 余市町と小樽市の境界となる西崎山の尾根には環状列石(ストーンサークル)と呼ばれる人頭大や幼児の頭ほどの石を円形に並べ、中心に棒状の石を立てた特殊な遺構が見られます。 本遺跡の調査は、1950~1952年に東京大学考古学研究室が、余市町側の第1区と呼ばれる東西11m、南北17mの楕円形の範囲内の環状列石群を発掘したことに始まります。石を直径1~2mの範囲に円形に並べた遺構が7つあり、そのうち4つを発掘しました。配石の間からは、縄文時代後期中頃の土器が出ました。また、いずれの配石の下にも直径50cm、深さ70cmほどの穴があり、穴の中から燐分が検出されました。このことからこの穴は遺体を埋葬した墓と考えられます。この1区は1951年5月に北海道指定の史跡となりました。 1963年に余市町教育委員会により第3区が発掘調査され、1968年と1972年には北海道大学による第4区の発掘調査が行われております。また、1988年、隣接する余市町栄町5遺跡で広域農道の建設に伴う発掘調査が行われ、関連して本遺跡の2・3区の再確認の調査が行われました。2000年には(財)北海道埋蔵文化財センターが、2区~5区の地形測量、遺構実測、撮影等を中心とした重要遺跡確認調査を行いました。 ■特徴的な遺構 1区は北海道指定史跡となっています。2区は3基の配石が調査され、尾根の3区は3つの群をなす配石があります。尾根先端の4区は5基の配石があります。 ▲2区の配石 ▲3区1群の配石 ←他の遺跡を見る Copyright(C)2003 Hokkaido Government. All Rights Reserved.