第2章 障がいの特性と必要な配慮の基本 10 精神障がい 統合失調症、躁うつ病、うつ病等の様々な精神疾患により、日常生活や社会生活のしづらさを抱えているかたです。 障がいの特性 ・統合失調症では、幻聴や妄想が症状として現れます。 ・うつ病では、気分が落ち込み、何事にも興味を持てなくなる、だるさを感じるなどの症状が続きます。 ・躁うつ病では、気分があがりすぎる「躁」状態と、気分が落ち込んでしまう「うつ」状態を繰り返します。 ・パニック障がいでは、突然の激しい動悸、胸苦しさ、息苦しさ、めまいなどの身体症状を伴った強い不安に予期せず襲われます。 意思疎通の手段とポイント ・傾聴することも大事なコミュニケーションのひとつです。自然体で接し、不用意な叱咤や激励は本人のストレスになる場合もありますので留意しましょう。 ・初めての場所で初対面の人と話をするような場面では、非常に緊張してしまいます。手続きのための窓口などで戸惑っているようなときは、早めに声を掛けて要件を聞くなどの配慮が必要です。 ・「ゆっくり」「ていねいに」「繰り返し」説明します。 ・不安を感じさせないよう穏やかに対応をします。 配慮のポイント ・「がんばれ」「早く」などと言われると、過剰なストレスになることがあります。 ・障がいのあるかたの気持ちや体調に対して、周りの人が「目配り、気配り、心配り」することが重要です。 当事者からのメッセージ 障がいがあっても、いろいろな機会に挑戦したり、働きたいと考えているかたも多くいます。 精神障がいがあるということがマイナスにならず、社会で活躍することができるよう、精神障がいや病気に対する正しい理解が広まってほしいと思っています。 相談・問合せ先 公益財団法人 北海道精神保健推進協会