第2章 障がいの特性と必要な配慮の基本 1 視覚障がい 視覚障がいは、視力、視野など「見る」機能についての障がいです。障がいの程度や状態、生活上の不自由さは人によって様々です。 障がいの特性 全盲 まったく見えない 弱視(ロービジョン) 見えにくいかた 文字の拡大や視覚補助具などを使用し、保有する視力を活用できる状態。 視力が低い状態のほかに、見える範囲が狭い、光をまぶしく感じる、 特定の色がわかりにくい、明るいところではよく見えるのに、夜や暗いところでは見えにくくなる状態も含みます。 意思疎通の手段とポイント 点字 指先で触れて読む文字で、6つの点の組み合わせによって文字が表現されています。 縦3個、横2個の6個の点が一つの単位(マス)で、凸状の点の有無の組み合わせで五十音や数字、 アルファベット、記号を表すことはできますが、漢字の表現はありません。 点字は視覚障がいのあるかたにとって重要な意思疎通手段ではありますが、 必ずしも視覚障がいのあるかたが皆、点字を読めるわけではありません。 拡大文字 弱視のかたが読めるよう、大きなサイズの文字で印刷します。 拡大文字の最適な大きさは人によって異なります。 行間、書体、字の太さにも配慮が必要であるため、可能であればあらかじめ読みやすい大きさを確認しておくことが最適です。 元の資料を拡大コピーしただけでは、見やすい資料にはなりません。 代筆・代読 各種資料や書籍などの視覚情報の代読、情報発信や意思伝達のために必要な代筆。 音声コードなど 文字情報をデジタル情報に変換した「音声コード」は、専用の読み上げ装置やスマートフォンの専用アプリケーションを使って読み取ると、 収録内容を音声で読み上げさせることができます。 また、パソコンの音声読み上げソフトを用い、情報を入手することもできます。 配慮のポイント 会議やイベントでは 会議やイベントなどで配布する資料などは、参加するかたの希望を確認し、点字版や拡大文字版を用意しましょう。 話かけるときには 何か困っていたら、前方から「何かお手伝いが必要ですか」と声を掛けてください。もし、気付かないようでしたら、 肩や上腕に手を軽く触れ、もう一度、声を掛けてください。また、声を掛ける際には名乗るようにしてください。 説明は具体的に 「あれ」「その」「こっち」などのあいまいな言葉ではわかりません。 「右」「左」「前」「後ろ」「10歩ぐらい」「100メートルくらい」「北」など具体的に説明しましょう。 「駅を背にして」など方向をはっきりさせると良いでしょう。 基本的には「相手から見てどうか」を基準に伝えます。 左右について伝える際は、向いている方向によって左右逆になりますので、注意してください。 物や分かりやすいものに例える 食事や移動の際に、時計の文字盤に例えて説明すると分かりやすいです。 例えば、本人の位置を針の中心にして、「2時の方向に入口がある」など説明します。 同様に、簡単な漢字や文字に例える(コの字に並んでいるなど)ことも有効です。 手を添えて伝える 椅子やテーブル、スイッチの位置など、場合によっては手を添えて触ってもらいながら説明することも有効です。 街の中では ハクジョウや盲導犬を利用して単独で移動されているかたもいます。 そのため、点字ブロックの上に、自転車などを置かないようにしましょう。 また、歩きスマホは危険ですので、しないようにしましょう。 ① 駅のホームでは 危険だと感じたら声を掛け、安全な位置まで誘導します。 また、声を掛ける際には「ハクジョウのかた、止まって!」など、視覚障がいのあるかたが自分のことだと分かるような具体的な呼びかけを行いましょう。 ② 横断歩道では 音響式信号機のない交差点などでは、横断可能かどうか、渡るタイミングを伝えることで、視覚障がいのあるかたは安心して渡ることができます。 当事者からのメッセージ 視覚障がいがあるので、視覚的なイメージはないと決めつけないでください。見えないからこそ周囲に気を配り、おしゃれも楽しみます。 また、人によって見えにくさは様々です。どのようにしたら良いか本人の意向を確認していただければと思います。 相談・問合せ先 一般社団法人 北海道視覚障害者福祉連合会 公益財団法人 北海道盲導犬協会