知事コラム230209

2月9日:「北方領土の一日も早い返還の実現に向けて」

2月7日は「北方領土の日」です。1855年(安政元年)伊豆の下田で「日魯通好条約」が結ばれ、択捉島とウルップ島の間に国境が確認された歴史的な意義を持つ日です。北海道では、この日を中心に「北方領土の日」特別啓発期間を定め、道や市町村、関係団体が連携し、一層強力に北方領土問題の啓発活動を展開しており、当日は「2023北方領土フェスティバル」が開催され、私も出席しました。このフェスティバルは、道における大きなイベントであり、今年は3年ぶりに、さっぽろ雪まつり会場において開催されました。
フェスティバルでは、これからの返還要求運動を担う高校生を代表して、札幌平岸高校の温泉直人さんから、「これからもできることを続け、以前の、領土問題に無関心な自分には絶対に戻らない」という北方領土返還への強い想いを発表していただき、大変心強く思いました。
また、フェスティバルへの出席に先立ち、札幌駅前地下歩行空間(チ・カ・ホ)に設けられた「北方領土の日」署名コーナーで、元島民の皆様などとともに、北方領土返還要求の署名活動を行い、多くの皆様に署名を呼びかけました。
なお、この日は、東京では北方領土返還要求全国大会が、根室でも「北方領土の日」根室管内住民大会が行われ、3つの拠点で一斉に、多くの方々が北方領土の早期返還に向けた決意を新たにしました。
 北方領土の島々が不法に占拠されてから77年もの長い年月が経過し、元島民の皆様の平均年齢は87歳を超えています。この間、1万1千名以上の元島民の皆様が、帰郷の願い叶わず、お亡くなりになられていることは、誠に残念でなりません。
 ロシアによるウクライナ侵略から1年が経とうとしていますが、日露関係は依然として厳しい状況にあります。こうした情勢にあるからこそ、これまでの返還要求運動の歩みを止めることなく、私たち道民がその先頭に立って世論を盛り上げ、国民一丸となって政府の外交交渉を後押ししていくことが何よりも重要だと考えています。
 今後とも、悲願である北方領土の一日も早い返還の実現に向けて、元島民の皆様をはじめ関係の皆様と思いを一つに、様々な啓発活動を積極的に行い、多くの方々に北方領土問題への理解を深めていただけるよう全力で取り組んでいきます。

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