スマートデバイス表示はこちら

ホーム > 総合政策部 > 秘書課 >  知事訓辞240402


最終更新日:2012年4月02日(月)


知事訓辞240402


知事訓辞
平成24年4月2日(月)
知事会議室

  おはようございます。新年度のスタートに当たりまして、私から少しお話をさせていただきたいと思います。

 このたび、4月1日付けで知事部局全体で、3,129件の人事異動を行うとともに、食産業立国ほっかいどうの推進や災害に強い地域づくりといった重要課題に対応するための体制づくりを行ったところであります。

 また、今日から新規採用として228人の皆さんが入庁されたわけでありますが、皆さんを心から歓迎申し上げますとともに、初心を忘れず、北海道のために力を尽くしていただきたいと思います。

 この新しい体制で、「地域への徹底したこだわり」、「攻めの道政」、そして「世界の中の北海道」という3つの基本に引き続き、3つのことを基本にしながら、引き続き新しい北海道づくりに全力で取り組んでいく考えでありますので、よろしくお願いをいたします。

 さて、あの東日本大震災から1年余りが経過しました。
 被災地の復興は少しずつ動き出していると理解をいたしておりますが、歴史的な円高や世界経済の不安定化などが、低迷する日本経済に
追い打ちをかけ、我が国全体に先行き不透明感が高まってきているのではないか、このように懸念をいたしております。

 道内でも、経済・雇用情勢は依然として厳しく、急速に進行する人口減少や高齢化、TPPやエネルギーの問題、医師不足など、待ったなしの課題が山積している状況にあります。

 こうした本道が置かれている現状を踏まえ、直面する危機を乗り越え、北海道の未来を切り拓いていくためには、
 第一に、食産業立国の推進など、「自立型経済構造の確立」、
 第二に、エネルギーの地産地消など、「先進的社会モデルの創造」、
 そして第三に、災害に強い地域づくりや医療の充実など、「安心して住み続けられるふるさとの実現」、
 この3つの柱で、24年度の重点的、戦略的な政策展開を図ってまいりたいと考えております。

 また、全道14箇所の振興局を「地域づくりの拠点」とあらためて位置づけ、地域の皆様方と共に汗を流し、様々な課題解決に取り組んでいく考えであります。

 私は、今年を、オンリーワンの新生北海道づくりに向けた「行動の年」「アクションの年」、このように位置づけまして、困難な局面でも、最後までやり抜くという強い決意のもと、道政を推進をしていく考えであります。
 皆さんのご協力を心からお願いを申し上げます。

 これからの政策を着実に進める上で、職員の皆さんがどのような視点を共有すべきか、私の思うところを少し申し述べさせていただきます。

 一つ目は、「『不安』の払拭」、ということだと思います。

 原発問題への対応含め、災害などの不安、長引く雇用の低迷などにより、道民の皆さんの間に、将来の暮らしに対する不安が広がっているのではないかと考えております。
 そうした不安を払拭をし、将来に夢と希望の持てる安全で安心な生活環境を整えていくことは、私たち行政の大きな役割だと考えます。

 大震災を経て、当たり前と思ってきた日常が大きく揺らいでいる今、暮らしの安心を支える施策を適切に実施をしていくことはもちろん、社会を覆う不安を和らげ、希望や安心を生み出していくために、私たちは今何を為すべきかを、それぞれの業務の中で、深く考え、行動してほしいと思います。

  二つ目は、いま私たちは、「大きな時代の変化の中にいる」ということであります。

 グローバル化の加速や新興国の台頭による多極化の一層の進展などにより、世界の構図は、大きく変化をいたしております。

 我が国も、数々の危機に直面をし、経済社会全体のあり方やその進路が根底から問われております。

 私たちは、こうした、これまでの経験や前例が通用し難い大変革の潮流の中で、しっかりと北海道の将来を見据え、その荒波に立ち向かっていかなければなりません。

 そのためには、世の中の先を見通す「先見力」、これが重要であります。また加えて、自ら目標を描き出す「構想力」、そして、その目標実現に向けた「実行力」が、これまで以上に求められていると考えます。

 三つ目に重要な視点は、「組織に『横串』を通し、横断的な庁内連携を促進する」ということだと私は考えます。

 先日の2月の日に行われました札幌モーターショーで、道総研と道内企業9社がタッグを組み、北海道ならではの視点や発想を活かして製作をした、メイドイン北海道の「次世代電気自動車(EV(イーヴイ))」が、内外から大きな注目を集めたことは皆さん方もご承知だと思います。

 製作中は、様々な失敗を繰り返したそうでありますが、組織の壁を越えた結束力をもとに、小さな成果を一つひとつ積み重ねながら、見事完成させたところであります。

 いま道政を取り巻く課題は、ますます複雑になっており、一つの部や一つの政策だけでは、解決が難しくなってきていると思っております。

 こうした答えを見出すことが難しい時代だからこそ、庁内を横断する横(よこ)串(ぐし)を通した有機的な「横串連携」で、施策展開を図っていただきたいと思います。

 最後に、次の時代を担う子どもたちへの思いについて申し上げたいと思います。

 3月の下旬だったと思いますが、道と北大が主催をいたしました「サイエンスパーク・イン・北大総合博物館」という催しに主催者の一員として、私も出席をさせていただきました。

 会場には、ノーベル賞受賞者の鈴木 章先生、北大の名誉教授でいらっしゃる先生が、小学校の高学年、5年生、6年生の子供たちと一緒に、あの「鈴木カップリング反応」の実験を行うとともに、先生からのお話に続き、質問コーナーも設けられたところであります。

 子供たちにとって、90分という時間は大変長い時間だったと思うわけでありますが、ほとんどの子供たちが時間を忘れ、先生の言葉一つひとつに真剣に聞き入っている様子が、私にとってはとても印象的でありました。
 何回もあくびをした子、実は一人だけいましたが、それ以外の子達はそうではありませんでした。私は、子ども達の目の輝きに感動を覚えたところであり、子供たちにとって「大切な好奇心」を大いに刺激することができたのではないかと、このように感じたところであります。

 北海道の未来を担うのは、その主役は、子供たちであります。
 私は、今申しました科学をはじめ、文化やスポーツに対する子供たちの関心をさらに高め、知力や体力、そして、心の豊かさを育んでいくことに、これまで以上に力を入れてまいりたいと考えております。

 職員の皆さんにも、それぞれのお仕事の中で、「次の世代に何を継承していくのか」という視点を是非とも、強く持っていただきたいと考えるところであります。

  現在は、「想定外」という言葉が通用しない時代であります。
 災害をはじめ、行政を取り巻く様々なリスクへの適切な対応が不可欠であります。
 特に幹部職員の皆さんには、日頃からの危機管理意識を高くして、
職務にあたっていただきたいと考えます。

 厳しい時代ではありますが、「道民のための道政」という原点を共有をし、恐れず、ひるまず、一致団結して、この困難を乗り越えていこうではありませんか。
 今年一年、よろしくお願いをいたします。