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最終更新日:2006年2月21日(火)


平成19年仕事始めのあいさつ



 

平成19年 職員に向けた仕事始めのあいさつ
平成19年1月4日(木)
北海道議会本会議場
 みなさん、明けましておめでとうございます。
 年末年始は、ゆっくりされましたでしょうか。正月返上で勤務をされた方も職員の中には多いかと思います、そういった皆さん方には本当に心からご苦労様というふうに申し上げたいと思います。
 さて、仕事始めにあたりまして、少し時間をいただきまして、いくつかお話をさせていただきたいと思います。

 まずはじめに、一昨年に続きまして昨年も、交通事故死全国ワーストワンを回避することができました。これもひとえに、道民の皆様方、道警の皆さん、そして市町村、関係機関・団体の方々が連携をして、悲惨な事故の防止に向けて、日々努力を重ねてこられたことの賜だと思っております。心からお礼を申し上げたいと思います。それぞれの立場で頑張ってこられた職員の皆さん方にも、心から感謝を申し上げたいと思います。
 しかし、一方で、依然多くの方々が痛ましい交通事故の犠牲になっておられるのも事実でございます。
 私たちが目指すべきものは、あくまでも、交通事故犠牲者「ゼロ」の北海道であります。本年も、このことをしっかりと胸に刻み、この目標に向けて、職員の皆さんをはじめ、関係される皆様方には、さらなる努力を期待をいたしたいと思いますとともに、皆さんも道民の一人として、常日頃から、他人の、そして自らの命を事故から守るという固い決意と意識を持って、交通安全に万全を期されるようお願いを申し上げたいと思います。
 さて、私がこの場で皆さん方にお話をするのもこれで4回目になります。1、2年目は「夢」に情熱をかけることの大切さについて、お話をさせていただきました。そして、昨年は、「知恵」と「行動」についてお話をさせていただきました。
 我が国、そして本道が、時代の大きな転換期を迎える中で、私たちに求められるものとして、「夢」と「知恵」、そして行動が大切であるとの思いは今も変わっておりません。
 私自身、この3年9ヶ月、夢への情熱、知恵と行動といったことを、常に自らに言い聞かせながら、「新生北海道」の創造に向け、職員の皆さん、そして、道民の皆様方と力をあわせ、果敢にチャレンジを続けてきたつもりでございます。
 そうした取組や道民の皆様方のご努力により、北海道新幹線の着工や知床の世界自然遺産登録、また、自動車産業や創薬拠点の立地といった「ものづくり産業」の胎動など、私として、明日の北海道につながる様々な芽が次々と芽吹き、広がってきていると実感をしているところでございます。
 こうした動きが見られる中、本年は、まさに新しい北海道づくりが正念場を迎え、職員の皆さんの夢と知恵、そして行動が試される、道庁にとって極めて重要な年であると、このように考えるわけであります。
 皆さんご承知のこととは思いますが、大きな転換期であることを端的に示す事柄を何点かこれから挙げてみたいと思います。
 その第1点は、社会構造の変化についてであります。
 今年の3月には、2007年問題と言われる、いわれる団塊の世代の方々の定年退職が始まります。これまで戦後の日本の発展を支えてきたパワー溢れる世代の方々が、本道においても、向こう3年間で約30万人も定年年齢を迎えることになります。
 また、本道の人口は、今後数年で、日高支庁や根室支庁管内の人口を上回る9万人程度の減少が見込まれる本格的な人口減少時代に入るわけであります。
 加えて、2030年とも予想されておりました、3人に1人が65歳以上という超高齢化社会の到来も、予想を上回る速さで近づきつつあります。
 雇用・生産・消費といった経済面はもとより、地域の活性化や様々な担い手の確保など、あらゆる分野で大きな影響が予想される中、本道の将来を見据えた大胆な社会構造の転換が求められるとともに、こうした人口減少・高齢社会における行政のあり方も問われてくるわけであります。
 2点目は、地方分権の流れについてであります。
 昨年末に成立をいたしました「道州制特区推進法」、そして「地方分権改革推進法」が、来年度から、この4月からスタートし、地域主権への流れが大いに加速されるところであります。
 本道は、地域主権のフロントランナーとして、事務事業の円滑な移譲はもとより、道民の皆さんがその効果を実感できるような、道州制特区に関する第2、第3の提案が求められており、まさにこれから、道州制特区推進法を使ってこの私たちの北海道をどういう方向に持っていくかという、我々道庁の政策的な「構想力」が試される段階へと進んでいくものと考えております。
 こうした時代の要請も踏まえ、市町村合併や支庁制度改革などについても、道民の皆様方とともに、オール北海道での議論を深めていかなければならないと考えています。
 また、山場が続く道や市町村の行財政改革も大きな課題であります。地域主権時代に相応しい、持続可能な行財政体制の構築は喫緊の課題になっていると考えております。
 3点目は、国際化の進展についてであります。
 昨年末に交渉入りが正式に合意された日豪EPA・FTA交渉につきましては、本道の農業はもとより、道内経済に大きな影響を及ぼす重要品目の取扱などが決定される、極めて重要な局面を迎えております。オール北海道として、本道の食の重要性を国へしっかりと訴え、本道の主要産品でもあります、コメ、牛肉、乳製品、小麦、砂糖といった重要品目について、関税撤廃の対象からの除外を確保していかなければなりません。
 その一方で、諸外国とのアクセスが向上する中、北海道の地理的な特性を活かして、アジア地域を中心とする経済交流・国際交流を積極的に展開していくことも重要だと考えております。
 4点目は、環境と暮らしとの調和の問題であります。
 21世紀は「環境の時代」と言われて久しいところであります。地球環境問題に貢献する豊かな自然環境を有する北海道の役割が、今後ますます重要となり、知床の世界自然遺産の保全と活用をはじめ、環境と経済の調和を図る北海道らしい取組に対する国の内外の期待が今まで以上に高まることが予想されております。
 その他にも、昨年末に成立した改正教育基本法も踏まえ、新しい時代に対応した教育をどのように推進していくのか、また、人口減少・高齢社会において安全・安心な暮らしをいかに守っていくかなど、教育や警察行政に関わっても、様々な課題への適切な対応が求められてくるものと考えております。
 只今何点か話をいたしましたが、本年を契機としたこれからが、私たちの取組一つひとつが、北海道の未来を左右することは自明であります。道職員の皆さん一人ひとりが、本道の将来をしっかりと見据え、今後の北海道が進むべき方向をしっかりと固めた上で、行動を開始しなければならない「変革の年」であることを、強く認識をしていただきたいと思います。

 さて、こうした変革の年を迎えるに当たりまして、昨年10月、私は素晴らしいヒントを頂きましたので、是非皆さん方にも紹介をしたいと思います。
 ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝さんの功績を振り返るシンポジウムに、私自身参加させていただいた際に、コーディネーターでいらっしゃった北大の石森先生からお話がありました。「本物を生み出していくための大きな条件は、天の時、地の利、そして人の和の三つである」ということであります。「地の利の良さと人の和をもって、天の時をこの北海道に引き寄せよう」とのお話があったところであります。これは、中国の思想家、孟子の言葉を引用したものであります。「天の時、地の利、人の和」は、物事を成し遂げるための3条件として、しばしば使われているようであります。
 先ほど申し上げましたように、北海道は今、変革の時代を迎えております。同時に、これまでの取組などを通じて、本道の活性化に向けた様々な芽も全道各地で生まれてきており、新たな北海道が動き出す胎動を強く感じさせる時、まさに今、「天の時」を迎えていると、私は考えております。
 この「天の時」を「新生北海道」につなげていくためには、まず、「地の利」を最大限に活かしていく必要があります。私はこれまで、様々な機会をとらえて、広い北海道の中でのそれぞれの地域の潜在力や可能性を訴えてまいりましたが、美しく豊かな自然環境やバイタリティー溢れる人材などを含め、こうした魅力、潜在力、可能性、パワーこそが、北海道の「地の利」そのものではないかと私は考えております。本道が擁する魅力や潜在力を発掘し、伸ばしていくことが、本道を活性化する重要なポイントであり、今後とも、北海道の可能性として伸ばすべきものは、これまでの取組を加速して一層伸ばし、変革すべきものは、果敢に変えていくというスタンスを基本とし、挑戦を続けていかなければなりません。
 しかしながら、孟子が「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず。」と述べているそうでありますが、このように、今後の新たな北海道づくりを進めていく上で最も重要なものが、私たち道民が心を一つにする「人の和」であると私は考えます。
 住民の和はもとより、産学官の和、地域の和、そして、全ての道民の皆様方が、北海道の未来、夢と希望に向かって思いを一つにし、「協働の和」をもって行動しなければ、「新生北海道」の創造は成し得ないと私は思います。
 そして、もう一つ大切なのは、「道庁内の和」であります。私と職員の皆さんとの和、部局を越えた和、そうした縦横の太いコミュニケーションを通じて、今までにも増して、道庁一丸という気持ちを強くしていきたいと思う次第であります。
 さらに、重要なのは、「道民の皆様方と私たち道庁との和」であります。皆さんは誰もが、入庁の時、「北海道のため、道民の皆さんのため、北海道をより良いものにするよう頑張りたい」という、強い自負と誇り、情熱を持って入庁をされたはずであります。私自身ももちろんそうであります。そしてもちろん、今もその思いに変わりはないことは当然だと思います。一方で、今、厳しい道財政の立て直しのため、道民の皆様には、大変な痛みをお願いしているところであり、私たちに向けられる目は、大変厳しいものがあることも認識をしなければなりません。
 そしてこんな時こそ、「道民の皆様と道職員との和」をしっかりと築いていくことが必要であります。
 今、道庁に求められているのは、様々な人的ネットワークを活かした「コーディネート力」と、知事部局、教育、警察部局、合わせて8万人の「総合力」だと思います。道庁が、この「コーディネート力」と「総合力」を発揮することにより、道民の皆様と道庁が信頼の和でしっかりと結ばれ、ともに力を合わせて、新たな北海道づくりのための行動を続けていかなければならないと考えます。
 私は、知事として、道民の皆様、職員の皆さんと手を携え、残された任期、直面する重要課題の解決と、1期目の総仕上げに向け、全身全霊をかけて取り組んでまいる覚悟であります。
 職員の皆さんにも、道民の皆様が何を必要とし、何を望んでいるのか、道民の皆様がこの北海道に暮らしていくことを幸せと感じていただくために道庁は何をしなければならないのか、是非そういった「道民の視点」を常に抱いて、ともに行動をしていただきたいと思います。

 道庁が一丸となって、北海道をより良くするという明確な志のもと、「知恵」を振り絞り、ひたむきに「努力」する姿、そうした素晴らしい発想と行動で、道民の皆様方の「人の和」をリードし、子どもたちが夢を持ち続けることができる新生北海道の創造に向けた「協働の和」を築き上げていこうではありませんか。
 皆さんには、「知恵」と情熱溢れる「行動力」で、この一年間、奮起していただくことを期待をし、私からの仕事始めのご挨拶とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。