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最終更新日:2011年4月26日(火)


平成16年仕事始めのあいさつ



 

平成16年 職員に向けた仕事始めのあいさつ
平成16年1月5日(月)
北海道議会本会議場
 年頭に当たりまして、私から皆様方にお話を申し上げたいと思います。

 皆さん明けましておめでとうございます。ご家族お揃いで、平成16年度の年明けをお迎えになられたことと思います。私も久しぶりに家族4人、犬1匹、家族団らんをいたしまして、しっかりと英気を養ってまいりました。

 皆さん方いかがでしたでしょうか。しかし、中には当然ですけれども、年末年始とお仕事をされた方も多いかと思います。大変ご苦労様でございます。

 ここで少しお時間を頂戴いたしまして、新年のスタートに当たり、この1年、5年、あるいは10年を見通した上で、私ども北海道庁、将来の北海道を展望して、何を今やっていくべきかということについて、私が思っているところを皆様方にお話をし、互いに考えてみたいとこのように思う次第でございます。

 私も今年で、知事になりまして2年目を迎えるところでございます。昨年は、助走期間だったかなというふうに思っているところでございまして、知事の任期はあと3年、希望に満ちた新生北海道に向かって「ホップ」「ステップ」と大きく飛躍をしていかなければならない年であるとこのように考えております。

 その意味では、わたくし知事と職員の皆様方、今日こうやって議場にお集まりの皆さん、そしてテレビを通じて現場の方々にも、この放送が流れていると聞いておりますが、皆さん方と私が共に迎える、この我々の取り組みの成果が問われている年であると、このようにも考えるわけでございます。

 しかしながら、北海道の足元を見れば、厳しいことがたくさんございます。雇用情勢はまだまだ厳しい。経済の環境もなかなか厳しい。そして、国の構造改革の影響というものを地域はもろにかぶっている。こういった状況にあるわけでございます。

 こういった中、確かな羅針盤と道民の皆様方との協働ということをベースに、行くべき方向をしっかりと定め、新生北海道への歩みを急がなければならない、このように考えているところでございます。そして、この歩みを確かなものにするために、今年は3つのことを皆さん方と共に特に重点をおいてやっていかなければならない、このように考えております。

 その第一が
「経済の再建」であります。
 最近の雇用情勢は改善基調にありますが、まだまだ厳しい状況にあります。しかし、北海道が持つ潜在力を発揮して大きく飛躍するためにも、北海道経済の再建というのは、いま最も急がれる重要な課題であると考えているところであります。
 助走期間であった去年、私にとって初めての政策予算、皆さん方のご協力の下にやらせていただきましたが、雇用対策、そして中小企業振興を最重点とする「経済の再建」に向けての大きな第一歩としての予算をいくつか芽を出させていただきました。「一村一雇用おこし」の試みもそうでありますし、また、「企業再生ファンド」に向けても大きな一歩が昨年、踏み出されたところでございます。

 そして、こういった
「経済の再建」に向けての我々行政の取り組みが民間にも波及する形が少しずつではありますが、道内にも見えてきているところでございます。
 例を挙げればきりがないんですが、去年の暮れ12月のはじめ、私、函館に参りました。その際に、地元の経済界の方々、あるいは、支庁の皆さん方から、函館に観光客が戻ってきたというお話をお伺いいたしました。また、一方で経済部長からは、道外企業の道内に対する立地の動き、これもちらほらではありますが、今動きが出てきているというような話も聞いているところでございます。

 そして今年は、こういった本道経済の回復の基調の芽をさらに育てて、本格的な自立型経済への転換を図るためにも、一層行政としてもその取り組みを重視をしていかなければならない時点になっていると、このように考えております。
 従来からやっている政策に加えまして、北海道の長期的な発展を見据え、IT、バイオ、そして環境関連をはじめとした「新しい産業創出」、それから「既存産業の活性化」、こういったこともさらに充実をしていかなければならない、このように考えているところでございます。

 幸いなことに、北大・北キャンパスの「リサーチ&ビジネスパーク構想」も着実に進み始めてきております。そしてこのことを、私は全道にも広げて参りたい、このように前から申し上げているところでございます。
 今年も皆さん方と共に、活力ある明日の北海道を見据え、北海道経済の再建に全力を注いでいかなければならない、このように考えているところでございます。

 そして2つ目にやらなければならないのは、
「財政の再建」であると、このように考えております。
 去年の年末にも申し上げました。未来の子どもたちのためにも、赤字再建団体転落を不退転の決意で回避をしていかなければなりません。そのためには、私ども職員一人ひとりの意識改革が重要である、このように考えております。
 前例にとらわれることなく、「選択と集中」あるいは、「知恵と工夫」をもとに、職員が一丸となって最大限の取り組みをしていかなければならないわけであります。

 「財政の再建」の取り組みに当たっては、道民の皆様方にも一定のご負担をしていただかなければならないと考えております。これは、知事として忸怩たる思いのことであります。
 それだけに、私ども道庁職員は、道民に対するサービスのますますの向上、そして、道庁内部のコスト削減にさらに精力を注いでいかなければならないと、このように私は思います。

 こうした中で、いろんな取組をやってきておりますが、16年度からは「BPR」、いわゆる業務改革とでもいうんでしょうか、こういったことの取組をさらに推進をしてまいりたいと考えております。行政コストの縮減、あるいは業務の効率化、行政サービスの向上を一層図っていく必要があると、このように考えております。

 税金を納めていただく道民の皆さん方から見て、税金の支払い甲斐のある行政を展開していかなければならない、このように考えているわけであります。
 行政コストの削減・・・このことは、道民の皆さんに痛みををいただく以上、私どももその痛みを必要以上に、道民の皆様方以上に分かちあっていかなければならない、このように職員に皆様方にもご理解をいただきたいと思うわけであります。

 これからは、「民間であっては当たり前」ということを、我々「役所でも当たり前」という感覚で取り組んでいかなければならない、このように考えているところでございます。
 もう、私が知事になる前、10年以上も前だったと思いますが、ある東証一部上場企業の幹部の方とお話をしていて、私とっても感動し、若干あきれたことがありました。

 その企業では、コスト削減、10年前ですよ、その一環として、ホテルなんかに、皆さん泊まられると、サービスの鉛筆とかメモ帳が置いてありますよね、電話のところに。それを必ず社員に持ってくるように指示をしているということを言っておられました。なるほどと頷きましたが、一方でそこまで民間はやるんだなとという思いをした記憶がございます。
 これは、若干冗談というところもあるかとは思いますが、それぐらい民間の方々は、「コスト意識」を強く持っておられる、そういったことを、私ども行政の職員も持たなければならない、このように思っているところでございます。

 新生北海道の実現のためには、道民の皆さんと道庁の間に強い信頼関係が必要であることは言うまでもありません。
 そのためにも、全職員が、行政サービスの向上、道政改革を進め、なんとしても「財政再建」を確立していかなければならない、このように私は考えているところございます。

 三つ目の柱は、
「地域主権の推進」という問題でございます。
 地方分権一括法の施行から今年で5年目を迎えております。「地域主権」に向けた時代の流れは一層確かなものに変化をしてきております。
 これからは、地域主権の時代にふさわしい新しい自治のあり方を模索をしていかなければならない、このように考えております。このことは、これからの厳しい地域間競争であると同時に、国との勝負でもあると私は考えております。

 これまでも、三位一体改革の問題、あるいは自治のあり方に係る提言を私ども道庁から、そして知事会を通じて、いろいろと国に対してしてきたところでございます。
 こうした中で、去年の8月以降、災害を一つのきっかけとして、道州制の北海道におけるモデル先行実施ということは国との間でも、現実の問題として進展をいたしてきたところでございます。

 昨年の暮れ、12月19日でしたか、私も自治体のトップとして経済財政諮問会議にお招きを受けて、その場で総理をはじめ関係大臣、有識者の委員に対し、北海道の道州制モデル構想の考え方、あるいはその方向性についてプレゼンテーションをさせていただいたところでございます。

 そして、これらの流れの中で、来年度、この4月からの年度の政府予算案にも、「道州制モデル事業推進費」として100億円が計上されたところであります。
 実はここに至るまでの過程で、私どもが実感をいたしましたのは、中央省庁の厚い厚い壁ということでありました。 

 これまでも地域主権に向けた様々な提言を行ってきたわけでありますが、今回の道州制の提言、これは北海道が単騎で国の各省庁と対峙をする、勝負をする、そういった状況の中で展開されたものでありまして、この中央省庁の壁のとてつもない厚さというものを実感をいたしたところであります。

 このことは、今日お集まりの職員の皆様方も日々の行政の中で、中央省庁の職員の方々と色々と調整をする中で感じておられたこと、そのことが今そういった形で表れてきている、このように考えていただいてよろしいかと思うわけであります。

 国は、口では地方分権の確立ということを言いながらも、未だに「まずは国ありき」という発想ではあるんではないでしょうか。地方のことが心配で心配で仕方がなくて、地方に任せておけない、こんな気持ちを持っているんではないかと、このように思う次第であります。医療の問題然り、教育問題然り、全ての問題についてそうではないかと私はこのように考えます。

 しかし、ここで負けては、北海道の真の意味の自立はないと私は確信をいたします。どの方向に向けて、どのように進んでいくべきか、マニュアルも、そしてガイドラインもありません。こういった中で、いよいよ本当の意味での「試される大地」、この本番が来たのではないかと、このように私は考えております。

 私は地域主権の時代は、国から与えられた金太郎飴の時代から、地域が知恵を出して自らの価値を創造する時代になる、このように捉えているところであります。
 今度の機構改革では、道庁の組織の中にも新しい部屋を設けることを考えているところでございます。引き続き、手を緩めることなく、地域があってこその国の存在がある、国が成り立つと、そのような気概を持って、
「北海道ここにあり!」というような「北海道の地域主権」を大きく打ち出していきたいと、職員の皆様方とこれを打ち出していきたい、このように私は考えているところでございます。

 以上3つのことを私は申し上げてまいりました。この「3つの改革」を今年どこまでやっていくことができるか、北海道の未来を大きく左右すると言っても過言ではないと考えております。

 皆さんには、北海道の置かれている現状、そして「今」という時期の重要性を認識を是非していただきたいと思うわけであります。
 だからこそ今、職員の皆さん方に、そして私自身、心掛けていかなければならない、あるいは心掛けていただきたいことがあります。 

 その第一は、
「常に危機意識を持っていただきたい」ということであります。
 不安な危機意識ではありません。常に健全なる危機意識を持っていただきたいと、このようなことであります。
 職員の方一人ひとりが危機管理に対する意識を高め、「最悪に備え、ピンチをチャンスに変えていく」、こういった心構えと準備を持って取り組んでいくことが重要であると考えております。

 こういったことを実践したのが、累次にわたる自然災害に対する道庁一丸となっての取組であったと私は理解をしております。今年はこのことを改めて職員の皆さん、お一人お一人が胸に刻んで仕事に取り組んでいただきたいと思います。

 そして、二つ目の視点は、
「道民との協働」ということでございます。私ども北海道、財政も厳しい状況にあります。そういった中で、かつてやっていたように行政が中心となって、この北海道経済を、そして北海道の仕組みを変えていくことは今や不可能であります。道民の方々との、手に手を取っての協働作業、このことが今まで以上に重要になってきていると、このように私は考えております。

 私自身も、これまでも「まちかど対話212」などの場で、道民の方々との対話ということを重視をさせていただいてまいりました。これからは、道民の方々との協働を更に進めていくためにも、これまでの「対話型」から、地域の方々と一緒に汗を流す、協働をして実践する型、「協働実践型」とでも名付けるんでしょうか、こういった取組に進化をさせていきたいと、このように考える次第であります。

 そして、職員の皆さん方。道民との協働をより深めるためにも、例えば、地域おこし、あるいはボランティア活動、こういったことにも仕事は忙しいと思いますが、積極的に参加をしていただきたいと思います。また、職務の知識や経験を生かし、子供たちを集めて、「環境」や「農業体験」といった「出前教室」、こういったものも開催していただく、こういったこともあり得るんではないかなと思うわけであります。

 こんなことも含めて、これまで以上に、道民の方々との協働という視点を、実際の生活の場でも、そして仕事の場でも自ら実践をしていただきたいと思うわけであります。
 そして最後に、皆さんにお願いをし、そして私自身もそうしていきたいと思うのは、「夢を持とう」ということであります。去年、知事になりましてから、私は厳しい逆境の中ではありましたが、常に北海道は日本の、全国の中で、最後の夢のある先端的な発展のできる地域であるということを申し上げてまいりました。そして、今申しました「3つの改革」を進める上でも、重要なことは「夢を持つこと」であります。そして、その夢の実現に向けて果敢に挑戦をしていくことが重要だと思っております。皆さん方には、是非、新生北海道に向けて、大きな夢を持ち続けていただきたい、このように考える次第であります。

 かつての北海道の開拓は、日本国民の「夢」であり、そして「希望」でありました。それから130年余りの年を経ております。そして今、21世紀に入って、時代の大きな転換期を迎え、今再び「新生北海道の創造」という私たちの夢を実現させる時期になっていると思います。

 そのための第一歩として、「北海道新生プラン」を策定をさせていただいたところであります。未来の子供たちのためにも、このプランをもとに、またこれに加えて、道民の方々と知恵と工夫を出して、皆さん方と共に、希望に満ちた新生北海道を実現をしていかなければなりません。

 そして、そのためにも、私とともに、職員の皆さん一人ひとりの英知と行動力が欠かせません。今年は、出来る限り私自身、各支庁に出向き、現場の職員の皆さんとどんどん意見交換をしてまいりたい、このように考えており、このことは先ほども庁議の中でも各支庁長にお願いをいたしたところであります。

 皆さん方に、一層の奮起をお願いをしたいと思います。

 終わりに、様々な課題を抱え、職員の皆さん方には辛い思いをさせる今年になるかと思いますが、明日の北海道のために、引き続き、しっかりと前を見つめて、それぞれの仕事に積極的に取り組んでいただきたい、このように考えております。

 実は私、皆さん方に謝らなければならないことがあります。
 去年の中頃でしたでしょうか、テレビ放送を通じて職員の皆様方にこうやって私からお話しをする機会を設け、これからはこういった機会を更に充実をしていきますということをお約束を申し上げたところでありました。しかし、その後、累次にわたる自然災害、言い訳はいたしません、色々とありまして、このことをお約束を果たすことができませんでした。そういったことが私の胸に引っ掛かっておりましたが、年末になりまして、こんな話をお伺いいたしました。私が知事公約で掲げておりました週1回の記者会見、数をかぞえて、去年50回位やったそうでありますが、この道庁内の視聴率がとても高いという話でありました。

 私が職員の皆様方に直接こうやってお話しをする代わりと言っては何ですが、記者会見を皆さん方がよく見ていただいて、今知事が何を考え、そして道庁の、皆さん方縦割りとは言いませんが、それぞれの仕事は一生懸命やっておられますけれども、他の部局で何をやっているかが必ずしも見えない部分がある中で、道庁全体がどんなことを問題とし、何をやろうとしているのか、こんなことを知事の記者会見を通じて、職員の皆さん方が情報を共有していただくことが出来たらと、私が当初狙った記者会見の意図ではなかったことではありますが、職員の方々に私どもの意識を共有をしていただいた、その意味では副次的な効果があったのかなと、このようにも思うわけであります。

 本当の最後になりますが、エレノア・ルーズベルトの言葉があります。
 「未来は、美しい夢を信じる人たちのもの」・・・私も大好きな言葉であります。今年、また大変なことがたくさんあると思います。職員の皆さん方とともに、また1年頑張ってまいりたいと思います。

 今年1年、よろしくお願いいたします。お付き合いをいただいて、どうもありがとうございました。