知事定例記者会見(令和元年7月17日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和元年7月17日(水) 14:45~15:12
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/24名(テレビカメラ1台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 新千歳空港における発着枠の拡大について

記者からの質問

  1. 参議院議員選挙について(1)
  2. 中央省庁からの職員派遣について
  3. 議会庁舎における喫煙について
  4. 米国への和牛輸出も踏まえた輸出の取り組みについて
  5. 石井国土交通大臣の丘珠空港・北海道新幹線札幌駅建設予定地視察について
  6. 道内の喫煙の現状について
  7. 参議院議員選挙について(2)
  8. 参議院議員選挙について(3)

知事からの話題

新千歳空港における発着枠の拡大について

  私から1点お話をさせていただきます。
 新千歳空港における発着枠の拡大についてであります。これは先日、菅官房長官、石井国土交通大臣に対しまして、私自ら要請をさせていただいたところでございますが、皆さまご承知のとおり、昨日、石井国土交通大臣の記者会見におきまして、現在1時間当たり42回となっている新千歳空港の発着回数について、令和2年の春から1時間当たり50回に拡大する旨の発表があったところであります。国におかれては、私どもが要望をさせていただいたことに対し、速やかに対応をいただいたということでありまして、一昨日は安倍総理に対して、また本日、先ほど石井国土交通大臣に対して、直接感謝の言葉をお伝えしたところであります。
 道といたしましては、今回の拡大について、北海道の空の玄関口である新千歳空港における機能強化や、利用者の利便性向上に大きく貢献できるものと考えておりまして、拡大された発着枠を最大限活用いたしまして、インバウンドの誘致など、本道の活性化に確実につなげていけるように、関係機関や一括民間委託の運営事業者と一体となって、本道の航空ネットワークの充実強化にしっかりと取り組んでまいりたいと思っているところであります。
 本日は私からは以上であります。

記者からの質問

(朝日新聞)
 15日に、安倍総理が自民党候補の遊説に来られた際に、一部の市民からのヤジがあったと聞いております。そのヤジをした市民に対して、道警の警察官が、取材に対しては声掛けをしたと言っているのですが、インターネット等に出回っている動画を見ると、体を押さえて後方に下げたと。体を押さえて移動させたという事案があったと聞いています。それについては、知事も現地にいらっしゃったと思いますけれども、札幌駅の南口での演説です。本日、弊社の紙面でもその事案を紹介しておりますが、それについての知事の認識もしくは所見などを伺えればと思います。

(知事)
 選挙演説において、そのようなことがあったということでありますけれども、道警において当時の状況について、どのような状況になっているのかお伺いをしたところ、現在状況について確認中であると聞いているところであります。
 事実関係の詳細については分からない状況ではございますが、私も街頭演説ということで、いろんな形でこれまでもしてきておりますけれども、聴衆の方々につきましては、演説を聞く中で誰に投票しようかということを決める一つの大切な場だと思います。
 いろんなご意見をお持ちの方は当然いらっしゃるわけでございますけれども、こうした機会をお互いに尊重していくということについては、大切なことではないかと思っています。

(朝日新聞)
 ありがとうございます。知事はその動画や、あるいはその場面というのはご覧になりましたでしょうか。

(知事)
 私は街頭演説、確かに総理がいらっしゃった時に、私も演説しているのですけれども、2人の候補の応援という形で相次いで入った中で、その場面というのは、現実に私が直接見て把握しているかと言われると、正直把握していないという状況がありましたので、どのような状況になっているのかについて(道警に)確認をしたところ、確認中であるということでありましたので、詳細は今把握できていないという状況です。

(朝日新聞)
 知事は、事案は見ていないということですけれども、インターネットでも見られますので、ご覧になっていただければと思いますけれども、それをお聞きになった感想というのはどうでしょうか。

(知事)
 先ほど申し上げたとおり、街頭演説、これはいろんな各種選挙で有権者の皆さんが判断される一つの貴重な場面だと思います。ですので、いろいろ考え方や主張に違いはあるのかもしれませんけれども、そうした機会についてお互いに尊重していくということが大事なのではないかと思います。

(朝日新聞)
 昨日付けで人事異動が発令されましたけれども、その件について国の省庁、中央省庁から4人の方がみえられましたけれども、それぞれの方々の招いた、招いたというか出向していただいたその狙いというのをちょっとお聞かせ願いたいと思いますけれども、お願いします。

(知事)
 4名の方にそれぞれ来ていただいたわけですが、まず、宮下さんについては、財務省から来ていただく形で、総合政策部の次長として仕事をしていただきます。総合政策部については、皆さんご承知のとおり、北海道における各部にまたがるような政策推進の調整に当たるところであります。宮下さんにつきましては、いわゆる財政、また税制、そして(財務省)主計局での勤務経験もあります。そういった中で、政策推進に当たって、総合的な調整を担っていただこうと思います。
 また、原田さんにつきましては、保健福祉部の次長としてお越しいただいたわけでありますが、医療、介護、そして子育て。これまで厚生労働省において、まさにそういった制度に精通した中でお仕事をされてきた方でありますので、本道の非常に大きな課題であります医療のこと、さらには人口減少下における子育て施策やまた介護のあり方、こういったことは、今まさに北海道としても深化させていかなければならない。そういう状況の中で厚生労働省から来ていただきました。
 国土交通省からは山﨑さんに、経済部次長として来ていただいたわけであります。直前まで空港民間委託も担当していた方で、また北海道のご出身でもあります。食と観光を成長のエンジンとしている北海道でありますが、今まで観光を所管する国土交通省から職員に来ていただいていない状況でした。ですので、今後観光を強力に推進していくに当たって、山﨑さんにはその力を発揮していただきたいと思います。
 また、建設部には堤さんに来ていただきました。国土強靱化、また復興担当の課長ということでありまして、まさに、防災・減災、国土強靱化。これは北海道としても強力に今進めているところでありまして、今後も進めていかなければならない中で、計画の策定も控えておりますので、そういった部分、さらには復興、これは言うまでもないわけでありますけれども、震災からの復旧・復興に今全力で取り組んでいる中において、まさに技術を持った方でもありますので、しっかりと担当課長として力を尽くしていただきたい。そのように思っております。

(STV)
 道議会の新庁舎への喫煙所の設置に関してなのですけれども、今月10日に住民監査請求というものが出されまして、請求された方は、知事に対して完全禁煙を主導してほしいというふうな形で求めていますけれども、これに対して知事のお考えを聞かせていただけますか。

(知事)
 住民監査請求についてでありますけれども、請求については、これは以前の会見でも申し上げましたけれども、監査委員において対応されるものでありまして、今後、監査請求が正式に受理されて監査委員から調査などが求められた場合には、当然のことながら、真摯に対応していきたいと思っております。
 また、議会における受動喫煙の防止、また喫煙所などを設けるかについては、まさに議会において喫煙所の設置が必要かどうかについて、今、議論をしているという状況でありますので、道民の皆さまからさまざまな声が寄せられる中において、議論をしっかりと深めていただき、答えを出していただきたいと思います。

(STV)
 今のその議会での議論というようなお話がありましたけれども、住民監査請求自体は知事に対して完全禁煙を主導してほしいという求めだと思うのですけれども、そういうふうに求められていることに対して知事はどのようにお考えですか。

(知事)
 これから、議会庁舎ではないですけれども、本庁舎における喫煙所もこのまま置いておくわけにはいかない部分がありますので、そういった意味ではしっかりと今後の議論をして対応していくということが、私としてはございます。
 ただ、新しい議会庁舎の中における喫煙所の設置については、これは議会の皆さまが、議論をして決めていくという話でもあるのです。その部分について、多分、分かっていらっしゃるのだとは思うのですが、今議論をしているわけですから、道民の皆さまからさまざまなご意見がある中で、しっかりと議会において議論して答えを出していただくということが求められていると思います。

(STV)
 そういう意味では道議会にですね、新しい庁舎のほうに受動喫煙のリスクがある。そういった喫煙所を設置しようとする動きがあるということに対しては、知事はどのようにお考えですか。

(知事)
 これはまだ、動きが最終的に決まってはいない仮定の話かと思いますので、その議会での議論というものをしっかりと見た上で、私としてはコメントしたいと思います。

(NHK)
 今月の27日に、北海道産の和牛が初めてアメリカに向けて輸出されることが決まりました。道として、今後さらなる輸出の拡大というのを目標に掲げている中での今回の道産和牛の初輸出、知事としてはどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

(知事)
 道産和牛の輸出に関する話でありますけれども、7月27日土曜日に、株式会社北海道畜産公社十勝工場でと畜された北海道和牛が、ホクレンを通じて米国カリフォルニア州に初めて出荷されるということであります。対米輸出に向けては、北海道畜産公社が平成26年から28年までの3年間にわたりまして、北米HACCP(食品衛生管理の国際基準ハサップ)に対応した施設を整備するとともに、その後、必要な手続きを経た上で、今回の輸出が実現したということで、大変な苦労がここまであったということであります。
 道産牛肉の輸出は、今まで東南アジアやUAE(アラブ首長国連邦)が大半であったわけでありまして、今回の対米輸出体制の整備を契機に、米国への輸出など、道産食品の輸出1,500億円という非常に大きな目標をわれわれは掲げておりますから、その達成に向けて弾みが付くものと期待するとともに、北海道の和牛振興にしっかりとチャンスをつなげてまいりたいと思います。

(HTB)
 今日、石井国交大臣(国土交通大臣)が丘珠空港と新幹線の建設予定地、札幌駅を視察されました。知事も札幌駅のほうにご同行されていましたが、今後の丘珠空港の利活用や新幹線延伸については、大臣からどのようなお話があったでしょうか。

(知事)
 丘珠空港の視察については、担当する副知事が同行しておりまして、その詳細な報告について、今、受けていない状況ではございますが、その可能性について、札幌市からもさまざまご説明があったことに対して、理解を深めていただけたのではないかと思っています。
 ちょうど札幌駅の視察場所からも空港が見えるのですね。ですから、先ほど視察したところですと、こういう立地の中で札幌駅のさらなる価値の向上と空港の活用の可能性について、おそらく非常にイメージが湧いたのではないかと思っています。
 また、(北海道新幹線)札幌駅建設予定地の視察ということについては、私も一緒にJR北海道の島田社長らがご説明をする中で同行させていただきました。先ほど冒頭申し上げました、新千歳空港の発着枠の拡大についてのお礼も申し上げたところでありますが、周辺の開発のイメージについても、JRの島田社長からは年内ぐらいにそういったイメージを道民の皆さまにお示しをできればというような趣旨のご発言もありました。ですから、そういった札幌駅周辺の動きや、また空港の一括民間委託や今回の発着枠の拡大、本道の航空ネットワークというものをしっかりと捉えて、北海道の活性化につなげていくことに、今後とも国や札幌市、また関係者と連携をして役割を果たしていきたいということも、ご説明を私もしましたけれども、ご理解いただけたのかなと思います。

(時事通信)
 喫煙の話に戻ります。もう少し視野を広げてというか、喫煙所というよりも、そもそも北海道の喫煙の現状というのですかね。確か聞くところによると、男性、女性、喫煙率が非常に高いと。確か女性は一番で、男性でも1桁台だと思うのですけど。あと飲食店なんかは、いまだにランチ時でも灰皿があったり、夜でも北海道外から来ると、飲食店なんか非常に受動喫煙対策が遅れているなというふうに感じるのですけれども、その辺の北海道、札幌に限っても良いですけれども、知事の現状認識、それを踏まえてどうしなくてはいけないのかというところをちょっと教えてください。

(知事)
 これはやはり、喫煙率が高い状況の中において、さまざま、例えば特定健診などでたばこを吸っていらっしゃる方について、注意喚起や健康維持に関する保健指導なども行ってきておりますし、禁煙に向けた取り組みについては、今医療行為として保険適用になりますので、そういった部分もご説明はしているわけでございますけれども、本道は喫煙率が高いという状況がございます。
 また、施設関係について、そういった意味では分煙が徹底されていないところもあるのかなという感覚もございます。これは受動喫煙防止の観点から、条例制定については、かねて議会や医師会をはじめとする、さまざまな方々から求められているところがありますので、制定に向けて私も取り組みをしていきたいということについては、記者会見でもお話をしているところであります。
 ですので、一つはそういった条例の制定や、またもう一つは健康管理の観点からの喫煙率を下げていく努力、こういったものを両面からしっかりやっていかないことには、なかなか改善されていかないのではないかと思っています。

(時事通信)
 知事も受動喫煙対策については、北海道は遅れているというご認識をお持ちになっておありだと。

(知事)
 そうですね、私は東京、埼玉、北海道と住んでいるわけでございますけれども、職員の喫煙率が20パーセントぐらいであり、これを12パーセントまで(下げることが)できたらという目標を立てているのですけれども、なかなか計画的に進んでいないという部分があるのです。
 ですので、そういう意味では、皆さんにご協力いただきながら、健康への影響や、また健康管理における大きな要素となっていることについてもお伝えしていくことは、これまで以上にやっていかなければいけないと私は思っています。

(時事通信)
 あと、今真っ盛りの参院選の話題についてですけれども、知事は国政選挙の応援で総理総裁と一緒に演説するというのはこれは初めてですか。

(知事)
 そうですね。総理と並んで演説するということは初めてです。

(時事通信)
 知事選との流れもあって、今回、岩本さんを一生懸命応援されていましたけれども、手応えはいかがでしょうか。

(知事)
 参議院選挙が今、行われている状況でありますので、各候補の皆さまにおいても、17日間という限られた期間の中で、この広い北海道で思いを持ってお訴えをされております。私自身も、同じ期間である17日間 、そして選挙区としても同じ単位である全道を回った者として、17日間で隅々までお訴えをすることは大変なことだと思っています。その中で、公務に影響が出ないように応援をさせていただいておりますけれども、参議院選挙全体として、ぜひ、多くの方により関心を持っていただいて、投票に足を運んでいただく、こういった方が増えればいいなと思っています。

(時事通信)
 その一方で、知事が国政選挙で特定の政党を応援するのが駄目だとかそういうつもりは一切なくて、異例のことでは全くないと思いますけれども、今回の知事のいろんなことを見てるとですね、非常に党派色っていうか政党色がはっきりしてきて、やっぱり安倍政権に近いんだなと、そういうふうに誰もが思うと思うのですが、その辺の受け止めといいますか、知事は前から地方自治というのは二元代表制ということをよくおっしゃってましたけれども、そういったことの兼ね合いとも絡めてですね、特定政党を国政選挙で応援するっていうことと、今回、このイメージが定着したことについて何か受け止めは。

(知事)
 私は北海道の知事として、また一人の政治家として、各選挙において、自らがどう行動することが北海道にとってプラスなのかということを原点として、これからも政治活動をしていきたいと思いますし、各種選挙の対応についても、そのような視点で考えていきたいと思っています。そのことについてさまざまな方々が、さまざまなご意見を持たれるとは思いますけれども、私自身は今までもそうでしたけれども、これからもそういった思いで活動していきたいと思います。

(釧路新聞)
 参院選のことでお聞きをしたいのですが、選挙される政治家の方々は「選挙の借りは選挙で返す」ということが、皆さんそうされているようですが、知事選では、当時は新党大地の鈴木さん、今、維新のほうに行かれて比例で立たれていますが、鈴木さんもかなり応援をされていらっしゃいました。今回の選挙では鈴木さんへの応援というのはお考えなんですか。

(知事)
 今、個別候補者についての応援の意向みたいなことを、この場でお話しするということが適切なのかどうかということはあるかと思いますけれども、先ほど申し上げたとおり、私は北海道の知事として、また一人の政治家として、北海道のためにどういった形で私自身が政治的行動をすることが適切かと、こういうことについて判断をしてまいりたいと思いますし、また、個別の候補者からの応援の要請の内容などについて、この場で申し上げるというのは、相手もあることですから差し控えたいと思います。


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

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