知事定例記者会見(平成31年4月23日)

知事定例記者会見

  • 日時/平成31年4月23日(火) 11:30~12:14
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/49名(テレビカメラ4台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 就任に当たって

記者からの質問

  1. 全国で最年少の知事の若さについて
  2. 10連休の予定について
  3. 給与削減について(1)
  4. IR(統合型リゾート)について
  5. 道庁の課題について
  6. 特別職人事について(1)
  7. ほっかいどう応援団会議について
  8. 前知事からの事務引継ぎについて
  9. 議会対応について
  10. 北海道農業の振興について
  11. インターステラテクノロジズの小型ロケットの打ち上げについて
  12. 給与削減について(2)
  13. 特別職人事について(2)
  14. SNSの活用について
  15. 初登庁の感想について
  16. 胆振東部地震からの復旧・復興について

知事からの話題

就任に当たって

 本日から北海道知事に就任をさせていただきました、鈴木直道でございます。道政記者クラブの皆さまにはこれから大変お世話になります。どうかよろしくお願い申し上げます。
 本日、初めて知事として登庁させていただきました。選挙戦が終わって2週間以上が経ちましたけれども、1日も早く、知事として仕事をさせていただきたいという思いがございましたので、本日、この日が来るのが、待ち遠しい状況もございました。ようやく、いよいよ始まったなという思いであります。
 今日から知事として、どのような困難にも恐れることなく果敢に挑戦をし、あらゆるピンチをチャンスに変えて、全ての道民の皆さまのため、私の持てる力を尽くして北海道の新時代を切り開いていく、そうした決意を新たにしているところであります。
 17日間に及ぶ選挙戦でございますけれども、179の市町村のうち165の市町村、5,700キロを回りまして、本当に多くの道民の皆さまと直接お話をさせていただき、訴えをさせていただく機会がありました。5万2,000人ぐらいの方にお会いすることができ、本当に多くの方々と握手をさせていただきました。天候は、冬に逆戻りするような冷え込む日もあり、165の市町村で多くの方々が本当に寒い中、時間を割いて訴えを聞いてくださったこと、多くの方にお迎えをいただいたことに心から感謝をするとともに、握手をさせていただき、私を見つめる目、そして、手を強く握り返してくださった皆さまの中に、北海道の景気、経済を良くしてほしいんだと、くらしの安全を守ってほしいという切実な思いと、とにかく北海道を元気にしてほしいんだという強い期待を選挙中に感じました。何としてでも、そういった道民の皆さまのご期待に応えるという思いをあらためて胸に刻んで、知事としての第一歩を踏み出していきたいというふうに考えております。
 私から先ほど、職員の皆さんに対しまして、今後どういった形で道政を進めていくかについて、申し上げさせていただきました。北海道は人口減少をはじめ、さまざまな課題がある一方、食や観光をはじめ世界から高い評価を受けている資源や魅力があります。困難に対して、縮こまることなく、攻めの道政で、発展への可能性を秘めた北海道の潜在力を発揮させていけば、必ずや私たち自身の力で未来を望む形に変えていくことができると私は思っております。
 また、これからの道政の展開にあたっては、視野を広げ、新たな発想をどんどん取り入れ、多くの主体との連携を重視していく考えであります。道庁が有する人材やネットワーク、政策資源を生かし、さらに積極的に企画力、実行力を発揮して、市町村や経済界の皆さまをはじめ多くの方々の知恵と力を結集すれば、時代をつくる大きな力を生み出すことができると確信をしております。人口減少対策、人手不足の解消、経済の活性化、胆振東部地震災害からの復興といった課題への対応は、1日たりとも停滞が許されないものであります。公約に掲げさせていただきました取り組みはもちろん、道民の皆さまにとって必要な事業をしっかりと進めて、攻めの道政、行動する道政にふさわしい政策展開を図り、道庁の総力をもってピンチをチャンスに変えて、北海道の新たな時代の扉を開いていく考えであります。速やかに必要な政策の実施内容や進め方について、職員と議論をし、方向を固めていきたいと考えております。
 また、本日の記者会見に多くのマスコミの皆さまにお越しをいただいております。ありがとうございます。これまで、前知事は週1回を基本として、記者会見を行ってきたところであります。道政を進めるにあたって多くの道民の皆さまに道政がどのように動いているのかを知っていただくことも大変重要であると考えておりまして、私といたしましても、週1回を基本として、このような形で記者会見を行っていく考えでありますので、併せて皆さまにお伝えをし、また、報道関係者の皆さまにはご協力のほどをよろしくお願い申し上げます。
 挨拶に加えまして、手元にお配りをさせていただきました資料のとおりでございますが、来る令和元年5月1日水曜日の天皇陛下のご即位に際しまして、道民の祝意を表する場として、記帳所を設置することといたしましたので、この点についてもお知らせをさせていただきます。宮内庁における記帳所の設置に合わせて、皇居において一般参賀が行われる5月4日土曜日および5日日曜日の2日間、午前9時から午後4時まで、本庁舎1階ロビーおよび石狩を除く道内13の振興局庁舎において、道民の皆さまの祝意を表するご記帳の場を設置するということでお知らせをさせていただきます。ぜひ多くの方々にご記帳いただきたいと思います。道のホームページでもご案内させていただきますが、報道機関の皆さまからもご周知をいただければありがたいというふうに思います。
 私からの冒頭の発言は、以上であります。

記者からの質問

(共同通信社)
 ご就任おめでとうございます。
 全国知事会によりますと、鈴木知事は全国で現役の知事最年少となります。この若さということについて、どのように生かしていきたいか、あらためてお考えをお聞かせください。

(知事)
 ご質問いただきましてありがとうございます。38歳で就任をさせていただきました。知事会によると、現在で最年少ということでございますけれども、若いということは、やはり人生経験が不足をしているという意味においては、そういったマイナス点といいますか、それもしっかりと受け止めなければならないと思います。
 一方で、行政の性質、傾向としても一部あるのではないかなと思うのですけれども、どうしても過去の経験に基づいてさまざまな判断をしていくということは、人として、また組織としても多く見られるところがあるのではないかなというふうに思っています。
 災害においては例えば、過去に類を見ないような、そういった事態が発生したり、また、第四次産業革命に代表されるような新たな産業や経済の動きもあるときに、私は、確かに若さによる経験不足というものもあり、多くの方々にお知恵やさまざまな経験に基づくお考えも教えていただきつつも、そういった時代の中では、瞬発力、また新しい発想で、道政を推進していくことも必要なのではないかなというふうにも思っております。
 また、首長という仕事でございますが、危機管理をはじめとして、24時間、365日、そういった意味では、休みなく働いていく仕事でもあることについては、夕張市長としても、2期8年やる中で非常に感じたところであります。
 北海道は日本の22パーセントの面積を擁し、また179の市町村がございまして、そういった北海道の知事として働かせていただくことにおいて、若いが故にしっかりとそういったフットワーク良く動いていくこと、このことはもしかしたら、プラスになる側面もあるのではないかなというふうに思っております。
 こういった2点についてはもしかしたら、有権者の方々も、若さに期待をする部分もあって、投票行動をされた方もいらっしゃったのではないかというふうに思いますので、そういった期待にもしっかり応えていきたいなと思っています。

(uhb)
 新しく令和の時代も始まるということで、まもなく10連休という機会もあるのですけれども、その折に、何かどういうご予定、公務のご予定などを考えていらっしゃるかお聞かせ願えればと思うのですが。

(知事)
 今日初登庁をさせていただいて、いろいろ予定についても、協議をさせていただいているところでございまして、確かに一般的にはお休みの期間なのかもしれませんが、やらなければならないこと、やりたいことが山積みでございます。また職員の皆さんから打ち合わせをしたいという事項も、非常に多いわけであります。連休明けに直ちに取り組まなければならないことも控えているというお話も聞いていますから、そういった期間になるかなというふうに思います。
 何とか時間が取れれば、まさに戦い(知事選)の前段からここ数カ月にわたって、全く時間がなかったので、映画でも1本見に行ければいいなと思っているのですが、それがかなうかどうか、というところでしょうか。

(北海道新聞)
 当選、初登庁おめでとうございます。知事がこの間、自身の給与について3割削減を実現したいというふうにおっしゃっていました。このことについてお伺いいたします。給与を削減する対象をどこまで考えていらっしゃるのでしょうか。職員全体になるのか、それとも特別職に限るのか、また、道議会議員はどうされるのか、教えてください。

(知事)
 給与削減についてでございますけれども、これは出馬表明、2月1日時点においても私は全国最低水準でやらせていただきたいというお話をさせていただきました。具体的にはどの程度ということに関して、3割程度、30パーセント程度というお話をさせていただきました。ですから、これは皆さんへのお約束でございますから、私としてはこれを実行していくために、今後必要な準備を進めていきたいというふうに思っています。また、職員の給与削減についてでございますけれども、北海道では厳しい財政状況を背景といたしまして1999年度から昨年度まで20年間にわたり、職員の皆さんの給与の削減を進めてきたという状況がございます。道財政は依然として厳しい状況にあるわけでございますけれども、収支不足額が縮小するなど、着実に改善が図られてきているというところです。
 また、職員の士気や人材確保への影響も考慮いたしまして、本年3月末をもって縮減措置を終了したというふうに私自身聞いているところであります。こうした道としての判断は、さまざまな状況を見極めた上で行われたものというふうに考えておりますので、現時点においては、職員の給与削減を行うという予定はございません。
 また、議会に関してのお話ですが、これは私が言うまでもない話でございますけれども、議会におけるそのような取り組みについては、議会自らが当然ご判断をされていくことでございますので、私からの発言については控えたいと思います。

(北海道新聞)
 ということは特別職に限るという形になるわけでしょうか。

(知事)
 まずは、私自身の知事としての給与の部分について、進めさせていただくことを考えています。特別職ということになりますと、私以外の方々も含めて(給与削減すること)になってくるわけでございますが、その点をどうするかについても、現在、これから考えていかなければならないというふうに思っておりますが、まずは私自身が隗より始めるという中で、出馬表明にあたって申し上げたことを、まずは実行するべく必要な措置をとっていきたいと思います。

(北海道新聞)
 知事自身、まずは始めるということで、他の職員もしくは特別職についてはこれからということですけれども、職員は見極めて現時点ではないということですけれども、ご自身にまずは限定した形で進めていく狙いをお聞かせください。

(知事)
 まずは、やるべきこと、またスピード感を持って対応しなければならないことの中の一つに、これは皆さんに選挙戦の前からお訴えをさせていただいたものでございますから、まずは私自身の給与削減について、これは当然議会との議論も出てくるわけですが、まずはそこを進めさせていただくという中で、今後、どういった形で、先ほどの特別職だとか、そういった部分についても進めていくかについて、同時進行的に考えていくことになろうかと思います。

(HTB)
 IRについてお聞きします。高橋前知事は任期中の最後に、IRについて前向きな基本的な考え方というのを明らかにして、新知事に対してベースとして考えてほしいというふうに述べていらっしゃいます。あらためて知事に就任したお立場としてどういうお考えなのかということと、最終的な判断はいつ頃までになさるおつもりなのかということをお聞かせください。

(知事)
 IRに関するご質問でございますけれども、これは選挙戦を通してもお話をしてきたわけでございますが、IRの誘致については、経済効果をはじめとするプラスの側面と、社会的影響などのマイナス面を総合的に勘案することが重要であるということを、繰り返しお話をしてきたところであります。
 そして今、ご質問の中でございました、先般公表されたIRに関する基本的な考え方、この点については、これまでのさまざまな議論等を踏まえた中で公表されたものであるというふうに思っておりますので、前知事がまとめられましたこの考え方、そういったものをベースといたしまして、私自身の考え方を早期に整理して、適切な時期に判断をしていくという考えであります。
 また、その時期でございますけれども、IR整備法に基づく国の基本方針が、この夏にも策定される見込みであると聞いているところであります。誘致を行う都道府県等においては、実施方針の策定など、所定のプロセスを遅滞なく進めていく必要があるという状況であろうかというふうに思います。
 こういったさまざまな状況をしっかりと見極めた中で、しかるべき時期に判断をしていくことが必要かなと思っています。

(朝日新聞)
 先ほど、職員の皆さん向けのご挨拶の中で、過去の慣例ややり方、これに固執せずに新しいやり方でやってほしいというような趣旨を述べられていたと思うのですけれども、鈴木さんご自身は、これまで夕張市長として外から道庁を眺めてこられたと思うのですけれども、どういった点を変えるべきというか、過去のやり方にこだわらずに変えるべきだというふうに思われているのか、道庁の問題点、改善点、このあたりちょっと教えていただけますでしょうか。

(知事)
 私は夕張市の市長として、広域自治体である北海道の皆さんと触れ合う機会がございました。先ほどの職員の皆さんに対するお話の中でも、派遣職員という形で、多くの方々が夕張のために汗を流してくれたことに対してもお話を申し上げました。
 そういった形で、道庁の方が基礎自治体である市町村に派遣をされている事例も結構あるのですけれども、そういった方々と意見交換をする中でも、やはり広域自治体と基礎自治体だと、いわゆる住民の皆さんとの距離感ですね、どうしても市町村だと、市民、町民、村民の皆さんと触れ合う機会がやはり多いんですね。
 ところが、広域自治体になりますと、どうしても基礎自治体と比べると、そういった接触する機会というのがやはり少なくならざるを得ない。これは構造上の問題でもあるのですが、やはりそういった視点を今一度整理をして、私はどんどん地域に入ってほしいということも先ほど申し上げました。
 ですから、例えば、各振興局がございますけれども、各振興局では、それぞれ地元の方と密接に関係を持っていただいているのはもちろんですが、この札幌の庁舎にいる皆さんにも、できるだけそういった各現場にも入っていただく、そういった努力をしていただきたいというふうにも思っています。
 そういった意味では、今までこのような形で仕事をしてきたけれども、これからは、これまでどおり同じような形でやっていこうということではなくて、今日お話ししたような内容を踏まえて、それぞれの個人一人ひとりが前例にとらわれず仕事をしていただくことによって、この道庁の力が最大化できるのではないかと思っておりますので、これは一人ひとりの胸にしっかりと受け止めて、取り組みを進めていただきたいなというふうに思っています。

(朝日新聞)
 続けてもう1点だけお願いします。
 道庁に新しい風を吹き込むという意味では、今後人事、とりわけ副知事の人事なども注目されていると思うのですけれども、この人事の構想を練るにあたって何か重視する点とか、どういった構想があるのか、このあたり現時点でお考えをお聞かせいただけますか。

(知事)
 特別職人事については、現在、どのような形で取り進めるべきなのかということをまさに熟慮をしているところでありまして、しかるべき時期に結論を出していきたいというふうに考えております。
 以前、新聞社の取材などにもお答えをしているところでありますけれども、北海道のために、しっかりと力を尽くしてくださる方、そういった方々がいっぱいいらっしゃるわけですが、その皆さんの中から、しっかりと考えていきたいというふうに思います。

(読売新聞)
 ご就任おめでとうございます。選挙戦でも公約に掲げられていたほっかいどう応援団会議の創設についてなのですけれども、細かな制度設計はこれからになると思いますが、外部の活力、資金を取り込んで、知事ご自身の思いとしてはどういった分野にそうした資金を投じていきたい、活用していきたいとお考えなのか、例えばですけれども、JR北海道の赤字線区の維持などに活用することも考えられるのでしょうか。

(知事)
 今、ほっかいどう応援団会議についてご質問をいただきましたが、ご質問の中で触れていただきましたけれども、今後、その枠組みなどについてはしっかりと検討を進めた中でしかるべき時期に、皆さまにお示しをしていきたいというふうに思っています。
 基本的には、道と179の市町村のプロジェクトを進める上で、そういった取り組みを進めていきたいという思いが根にあるものですから、それは道の政策に限られるということではなく、179の市町村の皆さまがさまざまな取り組みを現在進めているわけでありまして、そういった各プロジェクトも応援をしていくようなイメージを持っているところです。
 JRの問題について話がございましたけれども、179の市町村の中で、いわゆる存続をさせていこうという取り組みを進めていらっしゃる中には、ふるさと納税を財源とした取り組みも現在でもあるわけでありまして、そういった取り組みについても、後押しをするようなこともあり得るのではないかというふうに現時点では思っています。

(北海道新聞)
 先ほど高橋はるみ前知事と事務の引継ぎをされたと思うのですけれども、われわれマスコミが退席した後に、何かアドバイス等、掛けられた言葉などがあれば教えていただければと思います。

(知事)
 マスコミの皆さんが退席した後のお話ですからね。それを詳細にお話しするということは、フルオープンと同じなのかなと思いますけれども。
 高橋前知事からは、初登庁されてから16年間にわたって、北海道のために力を尽くされてきた中でお感じになったこと、また16年前にご自身が感じられたことなど、率直なご助言をいただいたところです。その詳細については差し控えたいなと思います。

(北海道新聞)
 高橋はるみ前知事の路線を基本的には継承されていくということになると思うのですけれども、高橋前知事のこういった点を最も引き継ぎたい、最も見習いたいという点を一つと、あと逆に鈴木新知事として鈴木カラーを出したいという点ではどういう点があるか、この2点お聞かせください。

(知事)
 まさに、これから新しい新機軸を打ち出していくことと、また、高橋道政を継承していくことというのは、これは密接に関わり合いが私は出てくるというふうに思います。例えば、食と観光についても、まさに北海道ブランドを世界に発信をして、こういった北海道の現状を築き上げてきたその礎を築かれたのは、まさに高橋道政であったと思いますし、さらにそれを磨き上げて潜在力を発揮していこうというのが、私がこれから進めていこうとする政策の中にも入っております。
 そこは引き継いでいく部分であると同時に、新しい段階に押し上げていこうという新たな取り組みでもあるというふうに思いますので、そういった意味では、今ご質問にあったような部分が、両面から関わってくる内容なのではないかなと思います。
 また、新しい分野で言いますと、これは北海道の中でも、さまざまな課題や、または、好機として捉えて取り組みを進めていかなければならない内容も、これから新たにまた出てくるということは当然のことだというふうに思います。その時点においては、私のカラーであります、攻めの道政、行動する道政、そして課題についてはそれを希望に変えていく、ピンチをチャンスに変える、この発想で全庁で一丸となって取り組んでいく、その姿勢がまさに問われていくことになろうかと思います。その取り組みを進めていくことがまさに私のそういった独自色というものをつくり上げていくことに、結果としてはなるのではないかなというふうに今の時点では思っています。

(読売新聞)
 道議会との関係についてお伺いします。今後、臨時道議会もあり、さらにその後には第二回定例道議会も控えておりますが、今回36年ぶりに自民党が単独で過半数を改選時に確保したと。IRやJRなどさまざまな政策課題は自民党道議団との連携が不可欠だと思うのですが、今後は是々非々で当たっていくのか、どういった距離感で議会との議論なり、臨んでいきたいかお考えをお聞かせください。

(知事)
 まず、この統一地方選挙前半に、私同様、道議会議員選挙も行われまして、多くの方々が当選をされました。このことに心からお祝いを申し上げたいというふうに思います。
 議会との関係でありますけども、夕張の市長であったときも、同様の考えでありますが、この(地方自治は)二元代表制であり、まさに車の両輪である議会との関係については、いかにして北海道を発展させていくのかという意味で、議会議論を通して、政策を練り上げ、また実行していくということが(道民の)皆さんから求められているというふうに思います。
 そういった意味において、議会としっかりとご議論をさせていただいて取り組みを進めさせていただくと、このことが重要であり、それ以上でもそれ以下でもないのかなというふうに思います。

(日本農業新聞)
 農業についてお聞きします。ピンチをチャンスにという方針を掲げていらっしゃいますが、農業においては現在、最大の課題はどのようなことだと考えられているか、またどのように臨まれるか教えてください。

(知事)
 農業振興についてですが、昨日も十勝に入らせていただきましたけれども、十勝のみならず、本道の農業は、わが国最大の食料供給地域として、安全安心でおいしい農畜産物を全国の消費者の皆さまに届けるほか、地域の基幹産業として、所得と雇用の確保に寄与しております。
 また、美しい農村景観は、訪れる観光客を魅了するとともに大切な資源になっております。ご質問の中にございました、課題とも言われる部分でございますけれども、一方でグローバル化の進展や人口減少・高齢化に伴って、将来の北海道農業を支えていく、担い手と労働力をどう確保していくかなど、多くの課題に直面をしているというところです。
 道としては、こうした課題に的確に対応していくために、地域から求められている農地の基盤整備を進めながら、競争力を高めていく品種、技術の開発と若い農業者が意欲的に取り組んでいるICTやロボットなどを活用したスマート農業のさらなる推進、そして国内外の食市場を取り込んでいくためのプロモーションにも積極的に取り組みながら、農業関係団体の皆さまともしっかりと連携をして、家族経営を中心とする本道農業、農村の持続的な発展に取り組んでいきたいと考えております。
 また、(知事選告示日の)第一声で訪れ、その前の余震でも訪れた厚真町をはじめとする、胆振東部地震の被災地での農業生産の回復に向けて、農地の復旧事業と営農技術指導に引き続きしっかりと取り組んでいくことも待ったなしの部分であろうというふうに思っています。

(HBC)
 ご就任おめでとうございます。2点お伺いしたいのですけれども、まず1点目は民間ロケットの開発についてです。
 今月末に、大樹町のほうで民間ロケットの打ち上げ実験が予定されていますけれども、鈴木知事は選挙中も民間ロケットの支援も掲げられておりまして、また今回の実験が成功すれば道内で打ち上げ場、発射場ができる道筋が一つ付くのかなというふうに思うのですけれども、まず知事としての民間ロケットへの期待感を伺えますでしょうか。

(知事)
 インターステラテクノロジズの小型ロケットの打ち上げについては、私自身もこれは、選挙戦の中でもそうですし、また政策公約にあたっても、こういった未来志向的、または、挑戦をされている、そういった取り組みをしっかりと支えていく、こういったことが必要であろうというふうに思っております。
 そういった関連研究機関や企業の誘致促進、技術革新、そういったものの研究開発に積極的な支援をする中で成長産業化を目指していくということについて、訴えさせていただいたところです。この打ち上げについては私が当選をした直後、ツイッター上で、ホリエモンさん(堀江貴文氏)からもぜひ来てくれということで、ツイートが来たのですけれども、ツイッターというのは公のやりとりですから、さすがにそこで「行きます」だとか、そんなことは言えないわけでありますけれども、でき得るならば、ぜひ行きたいというふうに思っておりまして、現在、これはおそらく就任後初の視察となるというふうにも思いますが、私が行く方向で調整しているところであります。
 そういった政策推進の考え方や、思いもありまして、心から期待をしているところです。

(HBC)
 もう1点よろしいですか。先ほどご質問が出ました、ご自身の給与に関してなのですけれども、こちら来月の臨時会でお話しされるおつもりはありますでしょうか。

(知事)
 先ほども申し上げましたけれども、今後必要な手続きや進め方等についても、今日初登庁させていただきましたので、具体的にこれから協議をしながら進めていきたいなというふうに思っています。

(読売新聞)
 人事についてお伺いしたいと思います。
 これまでとも少しダブるところもありますが、選挙期間中も国との連携をきちんと取っていきたいということをおっしゃっていましたが、副知事人事について、国から誰か来るんじゃないか、呼ぶんじゃないかというような見方がありますが、それについて今のところどんなお考えでしょうか。

(知事)
 現在、私の中で思いを巡らせている段階でございまして、そういった意味では、全ての可能性を考えております。あらゆる可能性について考えておりますが、このように進めていくということを、この場で申し上げる段階ではないということを申し上げたいと思います。

(読売新聞)
 それとは別に自民党の道連の中から、知事が新しくなったのだから幹部も大幅刷新されるべきだ、するのが普通じゃないかというような声も聞こえますが、なかなか具体的にはお答えづらいのかと思いますけど、そのあたりはいかがでしょうか。

(知事)
 人事に当たっては、適材適所、皆さん、道庁においても、非常に能力の高い方々が日夜
職務にあたってくださっておりますので、そういった状況についてしっかりと把握をさせていただいた中で、人事においては行っていきたいというふうに思います。

(釧路新聞)
 就任おめでとうございます。2点、教えてください、聞かせてください。一つが、トランプ大統領じゃないのですが、SNSで直接何かを発信するようなお考えはありますかということと、2点目が、今日、初登庁の際にロビーに入る手前で、深々と一礼されていましたけれども、何か感じられたようなことがありましたでしょうか。ちょっとその2点について教えてください。

(知事)
 1点目でございますけれども、SNSについては、高橋前知事がどのように運用されていたのかというのはまだ説明を受けていませんけれども、私自身は、市長に就任する前から、個人としてツイッターを利用し、公式認証をいただいているところであり、多くの方に、すでにフォローいただいているので、そういったものを有効に活用して、情報発信を行っていきたいという考えでありますので、そこは広報広聴課などとも打ち合わせをして、取り組みを効果的に進めていきたいというふうに思っています。
 2点目でございますけれども、これは私のくせなのかもしれませんが、何か建物に入るときもそうですし、これから道庁に入って一歩踏み出すわけでありますから、そこで働かれている方々、または過去に働かれていた方々やさまざまな皆さんの思いがそこにあるのが、まさにこの入り口であろうというふうに思いますので、そういった方々に対して、一礼をした上で一歩踏み出させていただいたということです。

(共同通信)
 地震からの復興の対応についてお伺いします。先ほど、地震の復興への対応は、停滞は許されないというふうにおっしゃいましたけど、昨年の11月に、地震で甚大な被害を受けた厚真・むかわ・安平の3町長が高橋前知事に対して復興基金の創設を要望しています。この復興基金の創設について何か方針、あるいはお考えがあれば、お聞かせください。

(知事)
 私も余震があった直後、被災地に入らせていただきまして、例えば復興計画をこれから策定、推進していくにあたってのさまざまなマンパワーの問題ですとか、先ほどご質問の中でお答えした農地の問題ですとか、今、基金の話もございましたが、さまざまな地域のお考えがあるということかと思います。
 この状況についてまたしっかりと把握させていただいて、必要なものについては、遅れることなく取り組みを進めていくことが大事であろうというふうに思います。そういった基金の取り扱いについても、今後、担当と話をした上で、考えを決めていきたいというふうに思います。


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

 

 

 

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