知事定例記者会見(平成29年10月27日)

知事定例記者会見

・日時/平成29年10月27日(金) 14:30~14:56
・場所/記者会見室
・記者数/25名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 児童虐待防止推進月間の取り組みについて 

記者からの質問

1 プロ野球ドラフト会議の結果について(1)
2 北方四島における共同経済活動等について
3 北海道日本ハムファイターズの新球場候補地について
4 国際貿易交渉について
5 国道274号日勝峠の通行止め解除について
6 JR北海道の事業範囲の見直しについて
7 プロ野球ドラフト会議の結果について(2)

知事からの話題

 

児童虐待防止推進月間の取り組みについて

 〔配付資料:「児童虐待防止推進月間」について(PDF)〕
  私からは1点、児童虐待防止推進月間の取り組みについてであります。
  来月11月は、「児童虐待防止推進月間」であります。児童虐待防止法の施行が2000年11月でありましたことから、以降、毎年11月を児童虐待防止推進月間とし、この期間に全国でオレンジリボンキャンペーンなどを集中的に展開しているところであります。
  昨年度、児童相談所の児童虐待に関する相談対応件数は、全国で12万2千578件、北海道では4千825件といずれも過去最多となっているところでありまして、虐待によって児童が死亡するなど悲しい事件が後を絶たないことは残念でなりません。
  今年の標語は、『いちはやく 知らせる勇気 つなぐ声』であります。 
  道では、北海道教育委員会や北海道警察、札幌市とも連携しながら、11月1日水曜日にJR札幌駅前で街頭啓発を行うほか、道内4カ所で講演会等を開催しまして、こうした標語や相談ダイヤルの周知を図るとともに、道民の皆さまに理解や関心を深めていただき、児童虐待の防止を着実に推進していきたいと考えております。
  虐待を受けたと思われる子どもを見つけられた時は、3桁の児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」にご連絡をいただきたいと思います。
マスコミの方々にも周知をお願いいたします。
  私からは以上であります。

記者からの質問

(HBC)
  3点あります。まず1点目が、ファイターズの清宮選手の交渉権獲得について、昨日もペーパーではコメントいただいているのですけれども、あらためまして、お言葉をいただきたいというところでございます。
  2点目は、日ロ共同調査の2回目が始まって、1回目とは違い、今回に掛ける期待ですとか受け止めをお願いしたいと思います。
  3点目、ファイターズの球場の話です。真駒内案について、ここは冬季五輪の会場の一つとして予定されているかと思うのですけれども、その辺の整合性をどう捉えるのか、また、知事として今どういうふうに札幌市と球団との交渉を見ているのかというところを教えていただきたいです。行方をどう見守っていますか。

(知事)
  清宮選手の入団交渉権獲得の件でありますが、「すごい、ラッキー、良かったね」と思っております。今シーズンはまだ日本シリーズが残っておりますが、われらがファイターズはパ・リーグ5位ということで、ファンとしてはやや残念な結果でした。また、大谷選手がこれからどうするのかなど、いろいろ言われている中で、ホームランが高校通算111本の歴代最多で世紀の大型高校球児の清宮選手は、バッターとして期待のできる選手ですので、獲得に向けて交渉権を得たということは、ファイターズファンとして本当にうれしい限りであります。清宮選手をしっかり獲得していただいて、来年優勝ということに大いに夢をつないでいきたいと、こんなふうに思っております。
  次に、共同経済活動に関する調査についてですが、昨日(26日)から5泊6日の予定で2回目の現地調査に関係者の方々が入られたということであります。私ども北方領土を所管する地域として、北方領土問題の解決ということをどこの地域よりも熱心に取り組み、そして、このことへの国民世論の啓発や政府へのいろいろな申し入れなども行ってきた立場でありまして、日ロ首脳会談で合意された後、この共同経済活動の具体化を図っていくことが領土問題の解決につながる可能性が高いという認識の下、これまで政府の取り組みに協力をしてきた経緯があります。
  そういう中で、団長の長谷川総理補佐官が昨日の会見の中で触れられておりましたが、1回目の現地調査というのは、どういうプロジェクトがあるかということを探すための調査であったと。その後、日ロ間で五つの優先プロジェクトを絞り込み、それを踏まえて、今回の現地調査では、プロジェクトを具体的につくり上げていくための調査であるという位置付けだと私自身も認識するところであります。そういう意味では、今回の調査団は、五つのプロジェクトに係る専門家の方々が中心でありまして、道からもそのような立場の職員を派遣しているところでございます。今回の調査結果を踏まえて、次の日ロ首脳会談は11月のベトナムにおけるAPEC首脳会談と伺っておりますので、そこでさらなる議論につながるような調査結果が出ることを大いに期待しております。
  そして、地元ではいろいろな声がありますが、漁業者の方々や行政の方々などとも連携しながら、この共同経済活動を形にし、その先につながる領土問題の解決に向けて、政府においてしっかりと取り組みを進めていただきたいですし、そのためにわれわれとしても協力をしていくというスタンスであります。大いに期待しております。
  最後の日本ハムファイターズの新球場の件でありますが、昨日の札幌市長の記者会見の様子は、テレビで少し拝見しておりましたけれども、状況は先日(10月12日)の記者会見からあまり変わってはいないところでありまして、札幌市とファイターズの間では、月寒と北大を対象に協議を行っていると承知しており、真駒内については札幌市から具体的なお話はまだいただいておりません。北広島市は大変熱心に取り組まれておられます。そういったこととのバランスもあり、まずは、地元である札幌市が責任を持って考えていただき、ファイターズに提案、協議をしていただく必要があるのではないかと思います。私ども道の立場は、そういった両者間の話の中で真駒内公園を候補地にしたいという要請があった場合、われわれは北広島市に対しても全面的に協力をさせていただいておりますので、同じようなスタンスで真駒内案についても協力をさせていただきたいと、こんなふうに考えているところでございます。見守っている状況です。
  また、冬季オリンピック・パラリンピックとの関係につきましては、これからの招致プロセスにおいてJOCを経てIOCへと国際的な調整も必要な事案ですので、札幌市と私どものオリ・パラ担当部局である環境生活部がさまざま議論をさせていただいていることは事実です。そういった中で、真駒内のアリーナをどうするのかという議論が進んでいることも事実であると報告を受けております。ただ、そのことと、このボールパーク構想との調整ということを、どのようにやっていくのかということについては、まだ私は報告を受けておりません。

(北海道新聞)
  トランプ大統領が来日して、11月6日に日米首脳会談が行われる予定になっておりまして、その中でいろいろ報道などでも出ておりますけれども、アメリカ側から日米のFTAに向けた二国間交渉を求められるのではないかというような見方も出ているわけですけれども、日米FTAに向けた交渉が進めばTPPよりももっと厳しい影響というか、北海道の農業にとっては大きな影響が出るという可能性も出てくるのですけれども、この辺の交渉に向けて、北海道内の影響をどんなふうに見ているかとか、国に対してどのようなことを求めていくかなど、その辺の見解をお伺いします。

(知事)
  日米間でどのような話し合いが行われているかということについては、私は報道以上の情報を持っておりません。振り返れば、私が知事になってから、TPPは大きな話題になりましたし、日EU間のEPAはまだ大筋ではなく大枠合意ですし、日豪間などもあります。このほか、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)も今、進んでおります。いろいろな形のバイラテラル(二国間)あるいはマルチラテラル(多国間)の国際貿易交渉はこれまでも経験してまいりましたし、今、議論が進んでいるものもあると認識をいたします。いずれの枠組みにおきましても、私ども北海道のスタンスは全く一緒でありまして、いかなる貿易交渉にあっても、われわれの基幹産業であり、そして、日本国全体の食料自給率あるいは食料供給に大きな役割を果たしている北海道の農林水産業、特に農業が再生産可能となること、そして持続的に発展していけること、これが何より重要でありますので、日米でどのような議論がされるのか政府からの情報は全くございませんが、私どもとして必要であれば、しっかりと申し入れをしていきたいと思っております。
  総合的なTPP関連政策大綱につきましては、TPP発効を前提とした部分の政策もあって、すでに先行して動いておりますが、道内においても競争力強化にいろいろと使わせていただいているのですが、そのようなことを日EUのEPA対策などにもしっかりと対応してもらうことなども政府へ要請していかなければならないと思っておりますし、日米間についても何か動きがあれば、政府に対する申し入れなどもスピーディーに行っていかなければならない、そんなふうに思っております。

(十勝毎日新聞)
  明日午後1時に、長らく通行止めとなっておりました日勝峠の通行止めが解除されます。昨年の大災害から1年2カ月ぶりに解除され開通されるということなのですけれども、知事の受け止めがありましたらよろしくお願いいたします。

(知事)
  良かったですね。本当に良かったと思っております。昨年の8月、9月の台風によって道内に大きな被害が出まして、特に十勝は今でも農地の復旧、復興作業中であります。そういう中で、今年は十勝を含めて北海道の農業は出来秋が良いという報告もありまして、それはそれでうれしいのですけれども、その台風の影響が多く残っていた国道274号の日勝峠がついに開通するということは大変うれしく思う次第であります。
  昨年の秋、私も現地の近くまで参りまして、北海道開発局長から現状のご説明やこれからどのような対応をしていくかといったご説明を受けた経緯がございまして、それが今、形になったということを本当にうれしく思います。
  これまで復旧に全力で取り組んでこられた北海道開発局を含む国土交通省の方々にも心から感謝したいと思いますし、また、1年2カ月で仮復旧に至るためには、建設事業者の方々におかれても特に冬場はとても厳しい環境だったと思います。設計段階から含めて、関係事業者の方々も大変頑張っていただき、心から感謝を申し上げます。それから、この国道274号は道央と道東の幹線ですので、ここを物流のトラック等が通れなくなって大変な状況になった中、ネクスコ東日本などのご協力によって、道東自動車道の一部区間で無料措置を行っていただき、関係する皆さま方全てにあらためて心から感謝を申し上げます。今回の国道274号の復旧を一つの大きなきっかけとして、道央、道東、そして道内全ての地域の物流や人流など、いろいろな形での活性化につながれば良いなと、こんなふうに思っております。

(NHK)
  JR北海道に関してなのですが、路線見直しを発表して1年になろうとしています。今日も石北線で住民向けのシンポジウムが開かれたりして、議論が進みつつあると思います。ただ、議論やJRとの協議が遅いといった指摘が出ているのも事実で、この指摘はJRだけではなくて、主導的役割を任されている道に対しても同様のことが言えるのではないかと思います。知事の見解をお願いします。
  また、清宮選手のことなのですけれども、清宮選手は、「北海道は寒いけれどもおいしいものがあるイメージ」とおっしゃってました。知事から見た清宮選手の見た目の印象みたいなものがあれば、よろしくお願いします。

(知事)
  JR北海道の社長が単独では維持できない路線の公表をされたのが、昨年11月でありました。その後、私どもも有識者の方々に年をまたいで作業をお願いして、2月早々にレポートをまとめていただきましたが、そこに書いてあることは、今でも私どもの行動の原点であると位置付けているところでございます。道の動きが鈍いという道に対する厳しいご意見がJR北海道再生推進会議の場であったと報告を受けております。私は出張で愛知県に行っており、会議に出席できなかったのですが、代わりに出席した山谷副知事から、そのように報告を受けているところでございます。
  道の立場で申し上げれば、今年の2月にまとめていただいた報告書を原点として、私を含めて幹部職員があらゆる機会を通じて、事業範囲の見直しの対象とされた沿線の自治体の方あるいは住民の方、経済界の方、いろいろな方々と意見交換や情報交換もしておりますし、このレポートをまとめた有識者の方々にも一緒に沿線地域に入っていただいて、議論を深める努力もしてきているところでございます。徐々にではございますが、地元の動きもでてきているのかなと認識しているところでございます。
  私どもが沿線のいろいろな方々とお話をしておりますと、JR北海道に対する大変厳しいご指摘が多いです。いろいろございますけれども、一つはJR北海道の自助努力、要するに収益拡大、儲けられるところで儲けて、それをもう少し資金投入すべき分野に投入するという考え方があるのではないかということであります。
  例えば、現在、札幌駅前のビルは不動産事業として結構収益を上げていると思いますが、JR九州では東京でも収益を上げるための取り組みをされているそうでありまして、JR北海道本体だけではなく、グループ会社全体として、収益の拡大を図って、それを経営再生に活かしていくという積極的な取り組み姿勢が、あまりないのではないかというご指摘が一つあると思います。それから、JR北海道の立ち位置の問題というのでしょうか、いろいろなご発言を伺っておりますと、唯一の株主であり、また、指導監督官庁である国のほうばかり見ているのではないかと。JR北海道は、北海道の交通事業者でありますので、北海道民、北海道の利用者の立場に立って、共に考えて、地域と真摯(しんし)に向き合って課題解決しようという思いはおありでしょうが、どうも地域からはそういうことが見えないということを市長会あるいは町村会の幹部の方などとの議論でもよく話が出てまいります。
  道としましては、JR北海道の事業範囲の見直しや空港の民営化も今、進めておりますし、高速道路やフェリーも含めた全体としての交通ビジョンを策定することとしているところでございまして、このような作業を加速しながら、何としても方向性を早く出していかなければならないという思いの中で、明日、市長会会長、町村会会長、それからJR北海道の社長と私の四者会議をあらためて行い、今、申しましたようないろいろな思いを、JR北海道と意見を交わして、これからの議論の加速に結び付けることができればと思っているところでございます。私どもとしては、このような地域における議論に加えて、国の抜本的な支援を求めるというスタンスは全く変わっておりませんので、それはそれでしっかり行っていかなければならないと思っております。
  それと、次のご質問の清宮選手。かわいいですね。目元にほくろがあるでしょ。あれがかわいいですね。私から見ると孫世代とまではいかないまでも、私の息子より若いですから、ただただかわいいなと。北海道の印象を聞かれて「寒い」と言うのもかわいいですよ。東京よりはやはり寒いですよね。それはそういうことかなと思うのですが、「おいしいものがいっぱいある」ということ、今われわれが国内各地そして世界に売り込んでいる北海道ブランドをまさに彼が言及してくれたことは、知事としてうれしいですね。ぜひお会いして、お礼を言いたいと思います。

 

 

 

 

 


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