知事定例記者会見記録(平成24年4月20日)

知事定例記者会見

・日時/平成24年4月20日(金)14:00~14:23  
・場所/記者会見室
・記者数/28名(テレビカメラ1台)

会見項目 

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知事からの話題

1 平成24年度ホッカイドウ競馬の開幕について

記者からの質問

1 北海道防災会議地震専門委員会について
2 原発の再稼働問題について(1)
3 尖閣諸島に関する石原東京都知事の発言について
4 原発の再稼働問題について(2)
5 ホッカイドウ競馬について
6 北海道経済連合会と北海道経営者協会との統合について

知事からの話題

 

平成24年度ホッカイドウ競馬の開幕について

〔配付資料:2012ホッカイドウ競馬開幕!〕
  それでは、私からは1点。ホッカイドウ競馬の開催についてお話をさせていただきます。
本年度もいよいよ来週25日水曜日からホッカイドウ競馬が開幕します。11月15日までの約半年間、毎週火、水、木曜日を中心に日高の門別競馬場で80日間のナイターレース、「グランシャリオナイター」を開催します。
 本年度においては、先日完成しました調教用の坂路(はんろ)を活用しまして、「強い馬づくり」をさらに進めて、ファンのみなさまにとって魅力あるレースを提供するとともに、全国スポーツ紙の関西版へのレース情報、いわゆる「馬柱(うまばしら)」というのだそうですが、出馬表の掲載などの新たな発売対策、さらには10月に予定しているJRA(日本中央競馬会)のネット投票システムでの馬券発売の開始などの取組により、発売目標額については、昨年度実績より約4億円増の119億8,000万円の発売を見込んでいるところです。
 皆様方のご理解、ご協力を心からお願いします。

記者からの質問

(NHK)
 聞いたところによりますと、本日、道の(防災会議)地震専門委員会で新たな津波浸水予測図が示される予定だったのが、急きょ、見送られる見通しということになったようなのですが、これについての受け止めをお話いただけますでしょうか。

(知事)
 津波浸水予測図のご検討をお願いしておりました北海道防災会議地震専門委員会の審議が最終的な検討を終えて、今日にも道に対して報告する予定という段取りでこれまできたという報告を受けていたところですが、昨日の段階で委員の方々から、震源の深さ、角度などの技術的なことのようでありますが、そういったことについてさらに詳細な検討をしたほうが良いのではないかというご指摘があったようでして、そういったことを踏まえて、私どもとしては、さらなる検討を引き続き専門委員会の皆様方において、行っていただくとの方向性を確認をさせていただいたところです。
 もとより、この津波浸水予測図というのは、それを関係の市町村にご提示申し上げ、そこから市町村の皆様方のさまざまな作業があって、最終的にはいかに安全な形でそれぞれの市町村の住民の方々を避難させるか、あるいはまちづくりのベースとなるなど、いろいろなことの作業の前提になるものですので、東日本大震災の後、私どもとしてできる限り早く見直しをしていかなければならないということで、専門家の皆様方、あるいは委託業者の方々にも作業をお願いしていたところですが、スピード感を求める一方で、やはり専門的な意味で少しでも詳細な、少しでも専門家の方々が納得がいくような検証分析ということも、また一方で重要なポイントですので、今回は昨日の指摘を踏まえまして、私どもとして慎重な上にも慎重な対応をすべきというふうに考えて、委員の皆様方のご判断を尊重し、引き続き、できる限り早く修正版、見直し版を作っていただくことを想定しておりますが、作業していただくという確認をしたところです。
 その意味では、マスコミ関係の皆様方にも一部ご迷惑をお掛けしたこともあろうかと思いますが、申し訳なく思っております。完成版については、私も詳細な報告は受けておりませんが、できる限り早く出していきたいと考えております。


(共同通信)
 2点伺いたいのですが、一つは原発に関連することなのですけれども、今日の午前中、枝野経産大臣が原発の再稼働に関して、今話が進んでいる大飯原発以外については、今後発足される原子力規制庁の発足を待つべきであるということを示した上で、今年の夏までの再稼働は難しいのではないかという見解を示されましたが、そのことについてどう思われるかというのが一つ。もう1点は、話題替わりますけれども、東京都の石原知事がですね、先日沖縄県の尖閣諸島を買うというふうな方針を示されましたが、全国の各知事からは賛否両論出ているのですけれども、同じく北方領土という領土問題を地元に抱える道知事としては、この動きについてどのように受け止めていらっしゃるかというのを伺いたいのですけれども。

(知事)
 私は実は、今日の午前中の枝野大臣の記者会見というのは今初めて聞いて、「今夏までの再稼働は困難との見方を示した」ということですか。詳細なご発言の状況は把握していないのですけれども、原子力発電所の再稼働うんぬんという問題については、まずは国が事業者からのさまざまな報告を受けて、国として判断をし、地方に対してアクションを起こすかどうかというプロセスでありますので、国の担当の大臣がそのようにおっしゃったのであればそのように受け止めるということではないかと思います。われわれとして、需給の見通しを詳細に出していかなければならないというのは以前から言っていますので、そういったことも見極めていきたいと思っております。
 それから石原知事のご発言というのは、これは報道以上のことはよく知らないのですけれども、直接知事会などでお会いしたり、バイ(2人)でお会いしたことも何回かありますけれども、石原知事らしいご発言だなという印象を持ったところです。
 同じ領土問題を抱える道知事としてというお話ですけれども、尖閣諸島については国の見解もまさにそのとおりですけれども、領有権の問題はそもそも存在しないということですので、その意味では北方領土の問題とは質的に全く違うのかなというふうに思うわけですが、今回の石原発言というものを一つのきっかけとして、政府がどういうふうに動くのか、いずれにいたしましても、やはり政府においては毅然とした態度を取っていただきたいと、この一言に尽きると思います。


(北海道新聞)
 原発に関連してもう1点だけお尋ねしたいのですが、少し前の話になりますが、京都と滋賀の両知事が国に対して再稼働について七つの提言というのをされました。具体的には福島事故の原因の究明だとか、規制庁の早期の設置だとか、需給の第三者機関による検証とかというものを求めているのだと思うのですけれども、こうした中身というのは知事がこれまでこういう記者会見の場等で言われてきた中身とあまり違わないのかなと思うのですが、どのように受け止めていらっしゃるかという点が1点と。もう1点お尋ねしたいのが、知事はこれまで二つの疑問点というのを政府にぶつけられてきたわけですけれども、回答がないままかなりの時間が経過していると。それと安全基準等ですね、新しい要素も出てきているのですけれども、こうした提言になるのか新たな質問になるのかが別なのですが、知事として政府に対して新たなアクションを起こしていくようなお考えが現時点であるかないかという点についてお尋ねしたいのですが。

(知事)
 まず、京都府、滋賀県連名の七つの提言というのは、詳細に担当と議論したことがありませんので、一つ一つについてコメントするだけの知見が今あるかと言われれば、ないのでありますが、やはり周辺自治体の立場からの疑問点等について問題提起や政策提言をされたということだと思いまして、情報の出し方、情報開示も透明性を高めるべきだということ、あるいは安全性ということを徹底的に高めて、かつ説明責任を果たせということなどだと思いますので、そのことは周辺自治体のトップのお二人の知事の立場からのご提言として受け止めさせていただきたいし、そういったことに対して国がどのような真摯な態度を示されるかも見守っていかなければならないと思っているところです。
 それから二つ目の点でありますが、さきほど共同通信の方からも質問がありましたけれども、これからの道内の原子力発電所の再稼働についてどういうことになっていくのかということを考えた場合には、まずは国自身が判断をするというところがスタートだと思うのでありますが、大飯原発のケースもそのようになっておりますので、まだ泊原発1、2号機はその段階にすらないわけですし、私としては、政府に対して、今、何をどうということ、アクションを再稼働に向けて起こすということについてはあまり考えは及んではおりません。
 ただし、去年の12月21日に、枝野大臣のところにお邪魔をして、防災計画との関係でUPZ(緊急時防護措置準備区域)が広がったこともあって、その対処に向けてまず国の毅然とした立場から方針を出すことであるとか、それから予算の確保の点であるとか、あるいは北本連系(北海道・本州間連系設備)の強化の問題であるとか、そういったトータルとしてのエネルギー政策についての要請というのは、これまでもやってきた経緯がありますので、そういったことで道内で、これは道庁内だけではなく、関係の市町村なり経済界なりいろいろな立場の方々との議論の中で必要だという判断に至れば、そういった形での国への要請というのはあり得ると思いますし、またその段階における原発の現状との比較においてなにがしか申し入れをするということを、今、排除するものではないと思っております。


(北海道新聞)
 道営競馬なんですが、報道によると昨年度ですね、北海道競馬推進プランの5カ年の初年度だったと思うんですが、2億円の赤字ということで、まだまだ厳しい状況が続いていると思うんですが、今年以降のですね収支改善の見通しというか、競馬事業継続への決意というか、その辺りがありましたらお聞かせください。

(知事)
 ホッカイドウ競馬の「改革元年」ということで、昨年度良い方向にあったという認識がありましたが、結果的には赤字ということにならざるを得ないかなと。額の最終的な確定というのは、支出経費などの精算事務がまだ終わっておりませんので、確定的な数字はまだ申し上げられる段階にありませんが、赤字になることは確実であると、このように認識しているところです。
 若干理由を申し上げれば、去年の3月は平成22年度にあたり、震災の影響により、かなり状況が悪化したため、(平成23年度の歳入を繰り上げて平成22年度の収支不足に充てる)繰上充用などもありましたし、それから道内大雪などの影響で冬期間におけるさまざまな計画目標値よりも(実績が)低い状況ということがあったことなどが理由ですが、いずれにしましても大変厳しい状況になったかなというふうに認識しております。
 しかしながら、その赤字の部分は一般会計からではなく、平成24年度の競馬特別会計の中で何とか補填(繰上充用)をしていきたいと、やはりそういう形でしっかり引き締めていかなければならないという認識は強く持っているところです。
 そういった中で、今年度に向けての決意ということにつきましては、先ほども申しました調教用坂路、これは国の支援もいただいて整備しました。こういったものも使いながら「強い馬づくり」を進めると。また関西版のスポーツ紙へのいろいろな情報提供など、そういったことを一つ一つ努力を積み重ねて、発売額の拡大を図っていきたいと、また一方で経費の節減ということをしっかりやっていきたいと(思っております)。
 北海道は道営競馬という地方競馬の主催者であるという側面と、全国のほとんどの馬を生産する馬産地が抱える地方競馬であるという、二つの意味合いがありまして、何としてもここは、ホッカイドウ競馬の経営状況をしっかりと維持しながらホッカイドウ競馬自身を守っていくという決意をわれわれは強く持っていかなければならないと思っております。


(日本経済新聞)
 道内の経済団体の動きで昨日ですね、道経連(北海道経済連合会)と道経協(北海道経営者協会)のほうがですね、統合するという発表されました。一つはそれぞれ会員数の減少で設立当初よりですね、社会、経済状況が変化しているということの表れかなとは思うのですが、今後フード特区(北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区)とかですね、(北海道)新幹線でやはり経済団体と共同でいろんな活動をされていくと思うのですが、今回の統合について知事としてはどういうふうに思われているのか受け止めをお願いします。

(知事)
 ある意味(それぞれの)親団体というのでしょうか、日本全国ベースの経団連(旧日本経済団体連合会)と日経連(旧日本経営者団体連盟)はもう10年くらい前に統合されたという経緯がありまして、そういったことがまずはベースにあるというのは、紛れもない事実だと思います。
 一方で、北海道以外の地域については、道経連にあたる団体というのはブロックごとでございますし、また経営者協会というのは、各県ごとでありますので、全国の親団体相互の統合の後も他県においては、経営者協会も存続している。どう統合していいか、たぶん難しいのでしょうね。道州制なり権限委譲が進まないとなかなか難しい話という状況で、北海道ではどうするのだという中で、道経連の役員会でもさまざまな議論があったようですし、また経営者協会でも同様の議論があったようです。
 昨日、(道経協の)前泉会長が私のところにもご報告に来られましたけれども、そういった中でここで一つ統合してよりパワーアップしようじゃないかということで合意に至られたというふうに私自身は理解しているところです。
 今後は、親団体がそうであるように経済政策全般についてのさまざまな提言であるとか、また民間としての役割分担を主としてやってこられた道経連と、それから経営者協会は、労働問題についての経済界の窓口という役柄を持っておられた、その二つの役割を同時に持つ新たな経済団体ができますので、その意味では、今まで以上に意味のある活動をやっていただけるのではないかなと、このように期待をするところです。
 ご質問の中でも触れられましたとおり、新幹線、あるいはフード特区をはじめさまざまな国等に対するアピールの場合に、単純な話で言えば、経済4団体が3団体になって迫力が減るのではないか、そういう議論もないわけではないと思いますが、そこはやはり中身のある団体としてこれからも私ども行政を支えることもあるだろうし、また厳しくご指摘を頂くこともあるだろうし、そういう形で連携なり協調を図りながら、しっかりと仕事を進めていくということで、しばらくの間は四つだったのが三つでちょっと寂しいなどと思うこともあるかと思いますけれども、それは時間が解決していくのではないかと思っているところです。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

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