再評価調書(トマムダム)

平成10年7月2日

1.対象施策の概要

(1)施策の目的・内容(背景・契機)

 鵡川上流部の水害を防除し、流水の正常な機能の維持と増進を図るとともに、あわせて、占冠村に水道用水を供給することを目的とする。

 【ダムの規模~均一式フィルダム、堤高:14.9m、堤頂長:350m】

 

(2)経過(事業実績)

 平成4年度から建設着手し、平成8年度までに周辺地域の雨量、八戸沢川の水位・流量、ダム建設予定地の地形・地質、環境調査等の諸調査を行った。

 

(3)停滞要因及び将来の見通し(問題点)

 中トマム地区のリゾート開発に伴って上トマム地区では定住促進対策、企業誘致等を進めることとしていた。このため、同地区の公共関連施設や人口が増加することにより水道水が不足となるため、ダムにより確保する計画であったが、バブル経済の崩壊などによるリゾート開発の行き詰まりにより当初計画の水需要の見通しが不透明となったことから、平成9年度より事業の進捗を見合わせている。

 

2.検討の基本的視点

 治水対策の再検討や上・中トマム地区の水需要等の現状把握を行い、地方自治体及び住民の意向を踏まえながら、事業の必要性・妥当性等について判断することとした。

 

3.道としての対応方針

 先に提出された所管部局の検討結果を踏まえ、道としては次のような方針で対応することとする。

 

(1)事業の取扱い

 利水対策については、リゾート開発の行き詰まり等により当初計画どおりの水需要が見込まれず、また、当面不足が懸念される上トマム地区の水道用水は、地下水等により確保可能であり、さらに、治水対策については、河道改修により代替が可能であることから、トマムダムの建設は取り止めることとする。

 

(2)今後の取組み

 八戸沢川が未改修河川で安全度が低いことから、今後、道として河道改修による具体的な計画を策定し、整備を図っていくこととする。

 その際、占冠村の環境整備にも、道として十分配慮していくこととする。

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