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ホーム > 総合政策部 > 地域創生局地域戦略課 >  北海道創生ジャーナル「創る」第4号 余市町・仁木町ワインを核とした地域創生


最終更新日:2017年10月06日(金)

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地域が動く・プロジェクト最前線

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余市町・仁木町 ワインを核とした地域創生

 

 - 北海道西部、積丹半島の付け根に位置する余市町と仁木町。先人達のたゆまぬ努力の結果、道内随一の果樹生産量を誇るこの地域では、先人の知恵や経験を継承し、「ワインの地」として、さらなる発展をめざす動きがあります。編集部では、余市町と仁木町を訪れ、これまでの歴史とともに「国内外が認めるワインの地」をめざして取組を進める方々からお話を伺いました。

取材者 地域戦略課 七戸、高野


伝統ある「ワインの地」余市町

 北海道開拓使による各種果樹の海外からの導入に伴い、明治時代以降、本格的な果樹栽培が道内に広まりました。 余市町では昭和58年に民間ワインメーカーが町内の生産者とワインぶどうの試験栽培を開始。翌年には、生産者とワインメーカーが栽培契約を締結し、ここから余市町での本格的なワインぶどうの栽培が始まり、その後、多くの道内外のワインメーカーが余市町の生産者との契約栽培を始めるようになりました。

 現在、余市町のワインぶどう収穫量は、北海道において第1位、道内収穫量のおよそ2分の1を占めています。 栽培品種としては、ケルナーやバッカスなどのドイツ系やツヴァイゲルトレーベといったオーストリア系が主となっており、近年は、栽培が難しいとされるフランス系のピノノワールも収穫量が増えています。

余市町の今と新たな「ワインの地」仁木町

 余市町では、小さな規模のワイナリーでも参入可能な環境づくりのため「北のフルーツ王国よいちワイン特区」の認定を国から受けました。こうした背景もあり、余市町では近年ワインぶどうを生産する新規就農者とともに個人のワイナリー数も増加してきています。

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 一方、果樹の町として有名な仁木町でも平成27年、大規模ワイナリーである(株)NIKIHillsヴィレッジ、(株)NIKIHillsファームの参入を皮切りに、新規就農者として移住し、同時にワイナリーをめざす方が増えつつあります。

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余市・仁木、両町の連携とワインツーリズムプロジェクト

 こうした両町の機運の到来もあり、平成27年度から、両町が連携し、「余市・仁木ワインツーリズムプロジェクト」を開始しました。

 このプロジェクトでは、余市・仁木エリアのワイン観光の優位性や課題を検証し、コンパクトなエリアにワイナリーが集積する地域の特性を観光資源として捉え、ぶどう農園やワイナリーを巡り、景観や飲食を楽しむといった「ワインツーリズム」を推進しています。両町が平成28年3月に実施したモニターツアーでは、趣旨に賛同した生産者やワイナリーの協力もあり、参加者から好評を得ました。

 両町では、この他にも、飲食店やタクシーと連携したツアーの開発、生産者やワイナリーが自ら開催するイベントへの支援などを行っており、今後も様々な取組を進めることとしています。

余市町・仁木町のこれからに向けて

 両町では、新規就農者支援のため、就農希望者の研修のサポートや新規就農者への助成などを実施しています。

 引き続き、これらの支援を行うととともにワインツーリズムでより多くの方に余市・仁木地域の魅力をワインを介して知ってもらえるよう、両町はもちろん、ぶどう農家やワイナリー、町内飲食店と連携し、取組を加速させていきます。


ワインで地域を繋ぐ人~ワインツーリズムの担い手に聞く~

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― 北海道産ワインの価値を高める

 我々がワインツーリズムを企画する時に重要視しているのは「ワインを通して地域の魅力を伝えること」です。

 余市や仁木などであれば果樹や水産、歴史などそれらにまつわるいろいろな地域資源をワインと併せて、その地域の魅力を感じて貰えるようなツアーになるように心掛けています。なぜならば、それが北海道産ワインの価値を高めてくれるからです。

 詳しく説明すると、北海道は国内外から見るとワインでは新興の地です。また、国外のワイン産地と比べると、ワインの生産量にも差があります。そのため単純にボルドーやブルゴーニュなどの産地やブランドが好きな人に北海道のワインを勧めても意味はないし、とにかく安ければ良いという人に対しては、外国産ワインには敵いません。北海道のワインはそれらと違うやり方で価値を伝えていかなければいけません。

 それは北海道が高いポテンシャルを誇る「食と観光」、また「地域のストーリー」をワインと融合させて付加価値を付けるということです。例えば、地元で良い魚が捕れたとして、刺身でも十分美味しいとは思いますが、これをワインに合うようにポワレにして、ソースや地元の野菜を添えた一品に加工してあげる。そしてその料理に一番合う地元のワインをコーディネートし、「多少高くてもこの組み合わせを楽しんでみようかな」という動機づけに繋げていく。これが北海道産ワインの価値創造であり、地元の食材の価値、ひいては地域全体の価値を高めていくことに繋がると思っています。

 そしてその実現に向けては、飲食店やワイナリーだけがプレイヤーということでは決してなく、生産者や行政、住民も含め、地域一体となり、取組を進めていくことが重要だと思います。


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