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屋外イベントは天気が命だ。
5月14日、56回めの「北海道植樹祭」会場、道南の大野町に向かう。全国植樹祭スタッフは、直接木は植えないが「2年後の全国植樹祭」を宣伝するのだ。5時間半のドライブは、直接の担当者ではないせいか、一同やや気楽な雰囲気。。だが、天気予報は3日前からずっと、当日は雨と告げていた。
で祭当日の15日。予報どおりに、予想以上の強さで雨が降る。雨天決行が恨めしい。「人がいっぱい集まると、雨降ってもただやめるわけにはいかないよね。」2年後を見ている私たちには、何もかもが教訓めいて映る。
まずは植樹会場へ行くスタッフを乗せ、きじひき高原へと山を上る。車は雨雲の中へ。前を走る車が、だんだん速度を落とし、しまいに止まる。「渋滞だ。」昨日はふもとから会場まで30分だったのに、今日は1時間。やっと会場に着いてUターンすると..ギョッ。「こんなに車いたの?」 下り車線には1台もいないが、上り車線は車がびっしり。下へと走り続けるが、対向車線の車の列は切れない。100台以上いる。「上の駐車場に、全部入るのか?」雨が降っているので、みんな町の送迎バスでなく自家用車で来てしまったのだ。「全国のときは自家用車は来ないけど、渋滞処理の調整地を確保しないと駄目だね。」「雨だと、人が降りるのに時間かかるよね。」逆境は、私たちに教訓をもたらす。 下りは順調に、山の下の八郎沼公園に到着。ステージを中央に、テントとブースと提灯の列。祭開始の10時に着いたのにもかかわらず、いるのはスタッフだけで、客は全然いない。そして、ざんざん降りだ。
当ブースは、ノートパソコンとスピーカーを使って、会場予定地や最近の植樹祭を映像で紹介。画面が小さいので、せめて音量は大きめに。音楽が流れると、外の人間が何ごとかとのぞきに来る。室内にはポスターに、手作りしおりと宣伝リーフレット。入口には、ワインのコルク栓を文字の形にして、ウレタン板に貼り付けた「'07全国植樹祭」の看板を掲示。セロハンテープは水を含んで役に立たず、画びょうではさむようにして固定する。画びょうをねじ込んでいる間に、したたか頭は雨に、足元は泥に濡れる私。「いやーよく降るわ。」次は絶対長靴だと悔やむ。 隣は新作うどん「籠米麺」の無料試食。行列できるできる。雨が降っているので、試食者はテントの中に止まってあふれる。あふれた試食者を、「こっちで休んでって」と当ブースへご案内。無料でおいしいものは強い。さて全国植樹祭では、何を用意できるだろう。
ステージのバンド演奏が楽しげで、思わず見に行くスタッフ。そのうちに雨がやむ。ああ感激。雨が降らないっていいなあ。足元を気にしながら、お客様が寄って来る。「降ってたら、急いで通り過ぎるだけだろうな。」
余裕ができて、合間に他のブースや商工会の出店をうろつく。全日空の客室乗務員さんたちの「制服を着て記念撮影」は、女の子たちに大人気。写真を撮られる子どもたちは、とても誇らしげだ。森づくりセンターが見せていたスギの木片やカラマツの抽出液は、すごくいい香りがする。みんなにかがせたい。そして隣で試食。ここの集客力は、最後まで私たちを助けてくれた。
午前11時。高原での雨中の植樹祭を終えた人たちが集まってくる。「これ、コルクなんですねぇ。」看板に感心するお客様。手をかけた物は受けがいい。「どうぞどうぞ。中で休んでってくださぁい。」手作りしおりは、木の葉などを描いて印刷しただけだが、子どもや家族連れに大好評。やはり手をかけた物は受けがいい。「全国植樹祭を来年ここ(大野町)で行うんですかー?」「いいえー、再来年に苫小牧でやるんですよー」お客様は、そうそう自分でポスターは見ない。でも声を掛けていただけるのは大歓迎だ。「今度シンボルマークを募集するんですよ。良かったらぜひ応募してくださいねー。」「わかりましたよー。」対面のやり取りは楽しい。あっという間に昼を過ぎる。 だが黄金期はそこまでだった。午後1時から、ステージで歌謡ショーが始まった。お客様はそちらへ流れる。おまけに雨がまた降り出した。「こうなると打つ手なしだな。」焼き肉コーナーから借りた七輪を囲み、男ばかり3人暖まる。入口に背を向けても、お客様はほとんど来ない。「植樹祭は、晴れさえすれば8割成功だな。」一同大きくうなずく。 「30分早めて、2時半撤収な。」他のブースから指示が飛んだ。雨が激しくブースの屋根をたたく。「朝と同じじゃん。」午後2時半、立つ鳥後を濁さずを文字どおり実行して、公園を後にする。5時間半の帰り旅がまた始まる。「終わってしまえばいい思い出ですかね。」「思い出になることなんて何もしなかった気がするけど。」 雨の植樹祭。たくさん教訓は得たけれど、本番はやっぱり晴れた方がいい。 <武者 |