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公共施設にも道産材を積極的に活用

  

 地球環境問題の深刻化や社会経済の成熟化に伴い、人々の価値観も、これまでの経済性や合理性の追求から、環境への配慮や人間性・文化性を重んじる方向へと変化してきています。
 このような状況の中で、公共建築物についても、利便性や機能性にとどまらず、地域のシンボルとなる施設として、利用する道民が暖かみや親しみを感じることができる施設整備が求められています。
 こうしたことから、北海道では、潤いと安らぎのある快適な施設づくりを進めるため、人と環境に優しい木材の積極的な利用による公共建築物の木造化・木質化を推進しています。
 ここでは、木造・木質化された道立施設の一部をご紹介します。


【掲載施設】
 奥尻空港ターミナルビル道立北方建築総合研究所渡島西部森づくりセンター自然ふれあい交流館道立青年の家道立江差病院道立総合体育センター道民の森上川合同庁舎函館高等技術専門学院道立釧路芸術館利尻空港ターミナル鷹栖養護学校高等部喜茂別高等学校北見北斗高等学校室蘭清水丘高等学校
北海道高等聾学校美唄工業高等学校柔剣道場道立太陽の園道立農業大学校檜山南部農業改良普及センター十勝森づくりセンター空知森づくりセンター釧路森づくりセンター


 

奥尻空港ターミナルビル(奥尻町)
◆建設年度 平成14年度~15年度
◆構造 RC 2階
◆延床面積 1,221㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 ターミナルの乗降ロビー空間の主要部分に木を使用し、木の温かさを意識するインテリアである。
 床は地域の代表的樹種の「ぶな」フローリングを使用。
 ロビーの正面のチケットカウンター上部、背面を天然木化粧合板を使用。
 案内板、階段手すり、ベンチ、点字ブロックなどに集成材、積層合板等を採用。

◆使用木材
 床   ○リハビリ室・・・ナラフローリングボード
 内壁  ○中央ホール、待合スペース、リハビリ室、病室、廊下等・・・ヒバ羽目板
 

 

道立北方建築総合研究所(旭川市)
◆建設年度 平成12年度~14年度
◆構造 RC 3階(地下1階)
◆延床面積 8,078㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 アトリウム・共用部門の6割に相当する面積の床・壁に木材を使用。

 

渡島西部森づくりセンター(松前町)
◆建設年度 平成12年度
◆構造 木造 一部2階
◆延床面積 538㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 構造部に大断面集成材を使用。
 延床面積の4割の床、2割に相当する壁・外壁を木質化

 

自然ふれあい交流館(江別市)
◆建設年度 平成11年度
◆構造 木造(一部RC) 平屋
◆延床面積 500㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 大断面集成材を使用して、多目的ホールの木造化を実施。
 多目的ホール内やレクチャールーム、エントランスアプローチ等、木の良さを効果的にPRできる箇所の床・壁に多くの木材を使用。



道立青年の家(深川市)
◆建設年度 平成10~11年度
◆構造 RC 4階
◆延床面積 6,000㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 所長室、会議室・多目的ホール・研修室・体育館・廊下等木の良さを効果的にPRできる箇所を対象に、延べ床面積の6割に相当する床や24%に相当する内壁の木質化を行っている。


道立江差病院(江差町)
◆建設年度 平成8年度~9年度
◆構造 RC 4階
◆延床面積 10,776㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 江差の歴史ある街並みにマッチするように、切妻造りの倉をイメージ(破風屋根を現代風にアレンジ)した外観となっている。
 檜山管内特産のヒバを待合いスペースや病室、廊下などの腰掛部分に使用しているほか、リハビリ室の床はナラフローリング
仕上げとしており、中央ホールの上部には日本海の波をイメージしたレリーフ(ヒバ材を一部に使用)が設置されている。
 また、受付窓口やナースステーションの開口部・カウンターテーブルなどにはナラ集成材を使用しており、各階の案内板や
表示板などのサインにもタモ材を使用しているなど、木の優しさ・温もりが感じられる医療施設である。

◆使用木材
 床   ○リハビリ室・・・ナラフローリングボード
 内壁  ○中央ホール、待合スペース、リハビリ室、病室、廊下等・・・ヒバ羽目板
 

 

道立総合体育センター【きたえーる】(札幌市)
◆建設年度 平成8年度~11年度
◆構造 S・RC・SRC・PC 地上3階、地下1階
◆施設規模
 メインアリーナ 3,886㎡ サブアリーナ 1,647㎡ 武道場(柔道室・剣道室) 901㎡
 弓道場 302㎡ほか
◆デザイン・施工上の工夫等
 「森と一体となった周辺環境にやさしいスポーツの殿堂」を施設のイメージコンセプトとしている。
 メインアリーナ内壁には、木材の持つ落ち着きや温もりと耐衝撃性や音響性能などの両立を考慮し、ナラ集成材を用いた面格子を採用した。
 サブアリーナでは、壁面全てを木質調の仕上げとし、空調と吸音のため、スリット加工した横羽目板を一部に用いている。
 サブアリーナと弓道場のフローリングは、床暖房仕様として冬期間の使用に配慮した。
 メインアリーナホワイエにはナラ集成材ベンチ(総延長95m)を設置するほか、車椅子用スロープ等の手すりにはタモ集成材を使用している。
◆使用木材
 床   ○メインアリーナ、サブアリーナ、武道場・・・アサダフローリングボード
      ○弓道場・・・アサダ及びヒノキフローリングボード
 内壁  ○メインアリーナ・・・ナラ集成材面格子及びタモ合板
      ○サブアリーナ・・・タモ羽目板及びタモ合板
      ○武道場、大研修室、レストラン・・・タモ合板
      ○弓道場・・・タモ羽目板
 

 

道民の森森林学習センター(当別町)
◆建設年度 平成8年度~9年度
◆構造 木造(トドマツ大断面集成材使用)・RC・S 平屋
◆延床面積 2,280㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 一般家族・高齢者・身体障害者・学生など様々な利用者層に対応するため、外部はメインエントランスに大型車両が進入可能なロータリーを、アプローチにはスロープを設置するとともに、内部のエントランスホールや廊下は広くし、緩やかな勾配のスロープやナラ集成材の手すり等も設置している。
 外部仕上げは外壁にカラマツ羽目板、腰壁まわりを石張り、開口部は木製サッシ(キハダ材使用)と自然界に存在する材料を使用することで周辺環境との調和を図っている。 
◆使用木材
 床    ○体育館・・・カバ積層フローリング(床暖用)
       ○廊下、研修室、保健室・・・カバフローリングブロック
 内壁   ○体育館、廊下、研修室、保健室・・・カラマツ羽目板


上川合同庁舎(旭川市)
◆建設年度 平成9年度~11年度
◆構造 RC 地上4階、地下1階、PH1階
◆延床面積 15,124㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 施設外観は恵まれた自然環境の中で気候風土に根ざした歴史性・文化性を反映させ、街並みや景観に配慮し、道民の交流の場として、地域のシンボル的な庁舎となるようデザインしている。
 内容の床・壁には地場産の木材を使用し、廊下の手すりにもタモ集成材を使用するなど、温もりと優しさに配慮している。
 道民ホールと廊下の床には傷が付きにくいように硬質ウレタン塗装を施した床材を使用している。
 また外部サッシには、外側はアルミ、内側は集成材を組み合わせた複合サッシとしている。
◆使用木材
 床   ○エントランスホール、道民ホール等・・・アサダフローリングブロック
      ○1・2階廊下及び階段等・・・アサダフローリングボード
      ○相談室、会議室、応接室、支庁長室、食堂、3・4階廊下及び階段等・・・ナラフローリングボード
 内壁  ○エントランスホール、道民ホール、応接室、廊下等・・・カバ羽目板
      ○入札室、支庁長室、食堂等・・・ナラ羽目板
      ○相談室、会議室等・・・ナラ練付合板又はセン矢羽根合板


函館高等技術専門学院管理棟(函館市)
◆建設年度 平成10年度
◆構造 RC一部S 4階
◆延床面積 4,268㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 講堂の床はナラモザイクパーケット張りとし、内壁は木材の持つ落ち着きや温もりを活かした独特なデザインとし、併せて音響機能を考慮した仕上げとしている。
 廊下・ホールでは、床材及び腰壁面の羽目板にナラ材を使用し、ドアについても木質調の仕上げとしているほか、腰壁見切り縁等にナラ、タモなどの集成材を使用するなど、温もり感が出るよう配慮している。
◆使用木材
 床   ○ホール、廊下・・・ナラフローリングボード
      ○講堂・・・ナラモザイクパーケット
 内壁  ○ホール、廊下・・・ナラ羽目板
      ○講堂・・・ナラ羽目板、タモ合板

 

道立釧路芸術館(釧路市)
◆建設年度 平成8年度~9年度
◆構造 RC一部S 2階
◆延床面積 2,500㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 アートミュージアム(展示室)では、白煉瓦の壁面に合わせて、床を白木(カバ材)の仕上げとしている。
 釧路特有の冬の日照率の高さを考慮して、ロビー吹き抜け部をはじめとする南面を大きく解放し、明るい内部空間の確保につとめている。

 

利尻空港ターミナル(利尻富士町)
◆建設年度 平成9年度~10年度
◆構造 RC一部SRC 2階
◆延床面積 1,936㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 遠くから観光客を迎える利尻島に相応しく、自然環境にマッチした素材感を考慮して、内部架構の柱型、梁型じゃコンクリート打放しを基本とし、床や壁面、各化粧造作材に温かみのあるナラ材を使用している。
 また、出発ロビーに設置しているベンチや開口部(サッシ)などにも、ナラ材を使用している。

  

鷹栖養護学校高等部校舎(鷹栖町)
◆建設年度 平成10年度
◆構造 RC 2階
◆延床面積 1,518㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 温もりのある素材として木材の活用を図り、エレベーターの横に設置してあるベンチについても、腰壁部分の羽目板に合わせたデザインとしている。
 高等部校舎には光庭があるほか、階段部にステンドグラスがあり、光との調和によって木の持つ暖かみが一層感じられる。
 当校も含め、道立学校では、生徒の対して温もりを与えられる素材として木材の活用を図っており、落ち着きのある授業空間や優しさ・親しみのある学校づくりを行っている。
◆使用木材
 床 ○技術室、作業学習室、玄関、廊下・・・ナラフローリングブロック
 内壁 ○玄関、廊下、階段・・・ナラ羽目板


喜茂別高等学校校舎(喜茂別町)
◆建設年度 平成9年度~10年度
◆構造 RC 2階
◆延床面積 2,826㎡
◆使用木材
 床   ○ロビー、普通教室、相談室、校長室、会議室、職員室、廊下等・・・ナラ積層フローリング(ラバー付き)
 内壁 ○玄関、廊下・・・トドマツ羽目板
     ○校長室、会議室、図書室・・・ナラ化粧合板 


 

北見北斗高等学校校舎(北見市)
◆建設年度 平成9年度~10年度 
◆構造 RC 4階
◆延床面積 7,896㎡ 
◆使用木材
 床   ○ロビー、普通教室、相談室、校長室、会議室、職員室、廊下等・・・ナラ積層フローリング(ラバー付き)
 内壁 ○玄関、廊下・・・トドマツ羽目板
     ○校長室、会議室、図書室・・・ナラ化粧合板 

室蘭清水丘高等学校校舎(室蘭市)
◆建設年度 平成9年度~10年度
◆構造 RC一部S 5階
◆延床面積 7,162㎡
◆使用木材
 床   ○普通教室、相談室、校長室、会議室、職員室、廊下等・・・ナラ積層フローリング(ラバー付き)
 内壁 ○玄関、廊下・・・トドマツ羽目板
     ○校長室、会議室、図書室・・・ナラ化粧合板 


北海道高等聾学校校舎(小樽市)
◆建設年度 平成10年度~11年度
◆構造 RC 2階
◆延床面積 2,754㎡
◆使用木材
 床   ○多目的ホール、普通教室、木工室等・・・ナラフローリングボード
 内壁 ○玄関ホール、図書コーナー、普通教室、廊下等・・・セン合板


美唄工業高等学校柔剣道場(美唄市)
◆建設年度 平成15年度
◆構造 木造平屋(カラマツ大断面集成材使用)
◆延床面積 310㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 外観は「和風木造」の雰囲気の演出と「耐久性の向上」の両立に配慮している。
 内部についても、梁柱集成材及び天井仕上に道産カラマツを、母屋には道産トドマツを使用している。 


道立太陽の園(伊達市)
◆建設年度 平成9年度
◆構造 S 2階
◆デザイン・施工上の工夫等
 職業訓練棟、療育棟、療護棟など複数の建物からなる知的障害者のための総合援護施設である。
 木工科や縫工科などの作業室の床はナラフローリング仕上げとしているほか、療育棟には、安全管理上、ガラスの代わりにアクリル用の透明板をはめ込んだ木製間仕切を設置するなど、施設利用者に優しい空間づくりを行っている。


道立農業大学校(本別町)
◆建設年度 平成9年度
◆構造 RC 2階
◆デザイン・施工上の工夫等
 管理棟、教室棟の廊下やホールにおいては、腰壁に十勝の地場産材であるカラマツの羽目板を用いて、温もりのある雰囲気を演出するようにした。
 乳牛舎などの農業実習施設関係は外装材としてヒバ羽目板を使用し、農村景観を意識したデザインとしている。


檜山南部農業改良普及センター(江差町)
◆建設年度 平成10年度
◆構造 CB 平屋
◆延床面積 602㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 江差の街並みに融和するように外観をデザイン(倉をイメージ)したコンクリートブルックづくりの施設である。
 ホールや廊下の内壁はブロック調の仕上げとしているが、腰壁部分にヒバ羽目板、床にナラフロ-リングを使用し、事務室入口などの開口部を木質調の仕上げとすることで、空間に温もりを与えている。
 廊下の上部にはヒバ材を使用した化粧ルーパーを斜めにつり下げており(波のイメージ)、天窓からの日光や照明光との調和が美しく、温かみが一層感じられる。
 各室入口の左右両側には、来訪者等がケガが生じにくいように、腰壁より上の角の部分をナラ集成材でカバーしている。
◆使用木材
 床   ○ホール、研修室、展示室、廊下・・・ナラフローリングボード
 内壁 ○ホール、研修室、展示室廊下等・・・ヒバ羽目板 


十勝森づくりセンター(浦幌町)
◆建設年度 平成10年度
◆構造 木造 2階 (カラマツ大断面集成材使用)
◆延床面積 7462㎡
◆デザイン・施工上の工夫等
 「広大な十勝平野を感じさせる外観」をシンボルイメージとし、木材をふんだんに使用した木質構造とアトリウム形式の開放的なホールが印象的である。
 内壁にはカラマツやセンの羽目板、天井の一部にはカラマツの羽目板及び合板、外壁にはカラマツの羽目板及び角ログを使用するなど、数種の道産木材の組み合わせで、変化の中に落ち着きのある構成に配意し、開口部についても木製サッシ(シウリザクラ材使用)としている。
 日照を調節する深く出た庇は、外装木材の保護に役立っており、また、床下には、湿度を調節するため活性炭を敷設している。
 事務室は単純梁で鉛直力を処理し柱に伝えるポスト&ビーム工法、水平力の抵抗には脚部を固める一種のキャンチポストとしており、会議室は頬杖付ラーメンで、頬杖としてアール材を使用することにより、デザイン面及び接合部の合理化を図っている。
◆使用木材
 床   ○ホール、応接室、会議室、事務室、所長室等・・・タモフローリングボード
     ○休養室、喫煙室等・・・ニレフローリングボード
     ○2階廊下・・・カラマツ集成材
 内壁 ○ホール、事務室、1階廊下等・・・カラマツ羽目板
     ○会議室・・・セン羽目板
     ○応接室・・・カラマツ板など  

 
空知写真1 空知写真2
空知森づくりセンター(岩見沢市)
◆建設年度 平成8年度
◆構造 木造 一部2階 (道有林産天然アカエゾマツ大断面集成材使用)
◆延床面積 656.2㎡

◆デザイン・施工上の工夫等
 平成8年に大断面集成材を用いた木造建築として建てられました。中でも庁舎北側の外壁はカラマツ間伐材のパネルボードが用いられ、木材保護着色剤を平成11年に一度塗り替えて、現在も美しい装いを見せています。また床・壁・天井・階段の内装部にも積極的に木材を使用しているほか、ホール正面にはレリーフ「森の護神」を設置している。

◆使用木材
 構造材 ○大断面構造用集成材(道有林産天然アカエゾマツ)
  床   ○ナラ材フローリング
 内壁  ○事務室・・・エゾマツ羽目板 所長室・・・ナラ突き板合板
 天井  ○会議室・・カバ材銘木突き板合板
 階段  ○タモ集成材踏板使用


 
釧路写真1 釧路写真2
釧路森づくりセンター(厚岸町)
◆建設年度 昭和57年度
◆構造 木造 一部2階 (道有林産カラマツ間伐材使用)
◆延床面積 429㎡

◆デザイン・施工上の工夫等
 構造材はすべてカラマツ材を使用しているほか、小屋組の軽量木製トラス構造を取り入れ柱の無い広い間口を実現しています。また内壁にもカラマツ材を多く使用し、暖かみのある室内となっています。さらに中央ホールの吹き抜けにもカラマツ円柱材(直径14cm)によるトラスを施し、当庁舎のシンボル的スペースになっています。

◆使用木材
 構造材 ○道有林産カラマツ
 内壁  ○カラマツのエンボスボード、単板積層材(LVL)使用                                         
        
 外壁  ○カラマツパネルボード、カラマツ半割丸太使用

 窓枠  ○カラマツ単板積層材(LVL使用)
 床    ○所長室・・・カバフローリング 事務室・・・ナラフローリングブロック 会議室・・・アオダモ・アサダフローリング