北海道立文書館


北海道立文書館開館25周年記念
「公文書にみる戦後の北海道」展の開催結果について

平成22(2010)年6月7日から9日にかけ、道庁1階ロビ公文書にみる戦後の北海道展風景
ーの道政広報コーナーにおいて、「公文書にみる戦後
の北海道」展を実施しました。
3日間の観覧者はおよそ450人でした。
ロビーという場所柄、道職員が昼休みに多数観覧に訪
れ、展示した公文書を熱心に見入っていましたが、道庁
に用事があって訪れた一般の方も、立ち寄っていまし
た。
中には、担当職員に「公文書の保存は大切だ。保存さ
れないと外務省の密約問題のようなことが繰り返され
る。」という本質をついた発言をされた方もいて、公文
書保存の重要性に関する意識の高まりを感じました。
下に展示各コーナーの説明文と主な公文書等の資料
画像をアップしましたので、ご覧下さい。

公文書の力
昭和60(1985)年7月、北海道立文書館は、全国で10番目の都道府県立文書館として誕生しました。
重要文化財に指定されている箱館奉行所文書や、北海道開拓黎明期を雄弁に語る開拓使文書などに加え、近年では昭和や平成の道庁公文書も収蔵資料に加わっています。これらは、道庁各課で保存期間を終えた公文書の中から、文書館が歴史的な観点で選別・収集したもので、毎年相当な数にのぼります。
開館25周年を記念する今回の展示では、そうした比較的新しい時代の公文書を使って、北海道の戦後を振り返ります。
公文書のもつ時代の証言者としての力を、お確かめください。
文書館の書庫にならぶ公文書(PDFファイル、223KB)

戦後の緊急開拓事業
敗戦前後の時期、食糧の不足と増加する罹災者・復員軍人などの救済に対応する政府の拓殖・集団帰農の計画は、終戦にともなって戦後緊急開拓へと引き継がれました。計画にもとづき道庁は「北海道戦後緊急開拓実施要領」を定め、積極的に人々を受け入れました。
しかし、土地が農業に適しているかを確かめる適地調査が追いつかなかったこと、開墾に用いる資材の不足のほか、農業の経験がない入植者が多く、開拓は困難を極めました。
多くの離農者もありましたが、戦後の混乱期の深刻な食糧不足と、社会不安の一因だった失業者の対策に、一定の役割を果たしました。
 ◆北海道緊急開拓者道外受入要領の決定
  
昭和21年度は、都府県から3千戸の入植者を受け入れること、また、その受入手順などが決定
 された。
  A11-1/22『北海道緊急開拓実施要領』
   
(その1(PDFファイル174KB)その2(PDFファイル,178KB)その3(PDFファイル,131KB)
 ◆緊急開拓実施にあたってつくられた公文書
  定住を促す様々な公文書が作られた
   A11-2/3570『緊急開拓事業承認』ほか1冊(PDFファイル,142KB)

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昭和の町村合併
平成の市町村合併は記憶に新しいところですが、それ以前の昭和28(1953)年10月の町村合併法にもとづいて行われた昭和の大合併を知る人は多くないことでしょう。
町村を適正規模に再編成し、強化することを目的としたこの法律を期に、道内の市町村数は278から229に、村は町制施行などによるものを含め、約4割にあたる64ヵ村が減少しました。
文書館では、後志・宗谷・十勝・留萌各支庁の、合併間もない新町村の建設計画、境界変更など約80点の関係資料を所蔵し、当時の町村の様子を今に伝えています。
 帯広村と合併する大正村の様子
  帯広市と合併する大正村の様子合併に関する公文書には、当時の町村の様子を知ることのでき
  る貴重な写真なども含まれている。

   A11-2/2052 『帯広市・川西村・大正村合併関係』(PDFファイル,160KB)
 ◆鬼脇・鴛泊両村長より北海道知事田中敏文あて合併申請書
  
両村を廃し、東利尻村を設置することについての申請。
   A11-2/2260 利尻町・礼文村・東利尻村設置申請(PDFファイル,92KB)


初めての北方墓参
北方領土への墓参は、終戦前後に本土へ引き揚げた元島民にとって、永く島で暮らしそこで亡くなった祖先の墓石が残る地を踏んで慰霊を行うという人道的な望みであり、道としても戦後まもなくから関係機関へ要望し続けていました。
昭和39(1964)年5月13日、ソ連(当時)政府から、歯舞群島及び色丹島への墓参について応ずる用意があるとの通知がありました。当初要望した8月上旬10日間とはなりませんでしたが、政府間の様々な交渉の結果、9月8日から11日までの日程で初の墓参が実現しました。
 ◆北海道より根室支庁長あて電報
  墓参実施(9月8日~11日)の直前に期日の決定が電報で届いた。期日が決まらないまま希望
  者募集、慰霊祭行事などが検討されていた。
  A11-2/1618『墓参関係書類』(PDFファイル,181KB)
 ◆墓参関係の公文書と報告書
  A11-2/1618『墓参関係書類』,A11-2/1633『北方墓参報告書』(PDFファイル,138KB))
 ◆第5信 9時8分受信(9月9日付)
  墓参団の動向は、逐次電信で伝えられた。
  A11-2/1634『墓参関係書類』(PDFファイル,129KB)

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エネルギー革命のなかで
昭和30年代以降、燃料源の石油・天然ガスへの移行というエネルギー革命の結果、道内石炭産業は、国内他地域と同じく衰退の一途をたどりました。
道では、国へ産炭地振興の要望書を提出したり、独自に企業誘致を行う等の対策を実施しましたが、実を結びませんでした。
近年では、夕張市の財政破たんがありましたが、炭鉱繁栄時の情報の記録化や炭鉱遺産の活用により、旧産炭地域における地域づくりが模索されています。
 ◆石炭新政策・産炭地域の振興に関する要望
  国の関係閣僚へ提出する石炭長期新政策確立に関する陳情などについて決裁した文書
  A11-1/8315『要望書(道) NO1』その1(PDFファイル,158KB)その2(PDFファイル,307KB)
 ◆道独自の産炭地振興施策をまとめた公文書
  道では、産炭地域振興のため、税制上の優遇措置を講じるなど企業誘致を行い、その結果を新
  増設企業の実績としてとりまとめた。
  A11-2/1922『産炭地域振興基本調査 昭和42年度 No.1』(PDFファイル,154KB)


北海道百年記念事業

北海道百年記念事業は、蝦夷地が北海道と改められてから1世紀にわたる開拓にまつわる先人の労苦を銘記し、将来の北海道開発の糧とする考えのもと、計画が立案・策定されました。
札幌市円山競技場で開催された記念祝典のほか、歴史・文化の継承を目的とした『新北海道史』の編さんや百年記念塔・開拓記念館の建設、北海道百年の象徴としての道民の歌や道旗・道章の制定など種々の事業が企画され、実行に移されたのです。
 ◆北海道旗・道章の制定についてまとめた公文書
  
北海道百年記念事業の一環として,北海道旗と道章を制定するにあたり、その要綱を定めた決裁
  
  A11-1/288『道旗・道章制定関係 3の1』(PDFファイル,136KB)
 制定された北海道旗(現物)
  道旗は、開拓使が使用していた北辰旗と当時着想されていた七稜星のイメージを現代的に表現
  したものである。昭和42(1967)年5月に制定された。

  道旗の画像(PDFファイル,105KB)

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北海道南西沖地震
平成5(1993)年7月12日、奥尻島北方沖の日本海海底を震源とする北海道南西沖地震は、日本海側で発生した地震としては最大規模のものでした。
火災や津波のあった奥尻町を中心に、死者201名、行方不明者29名を数える大惨事となり、道では災害対策本部を設置して被害状況の把握や支援活動にあたるとともに、被災地の産業や生活基盤の回復のため、各種の復興対策を講じました。
南西沖地震に関する公文書は、道の災害への対応や復興支援を知ることのできる貴重な資料となっています。
 ◆災害対策本部設置の通知文
  知事名で関係機関あてに北海道南西沖地震対策本部設置を通知した文書
  A11-2/4572『南西沖地震関係』(PDFファイル,132KB)
 ◆災害復興対策に関する公文書 1
  住宅対策関連資料をとりまとめた綴
  A11-1/11421『「南西沖地震災害復興対策推進委員会」関係 住宅対策関係綴 7の3』
  
(PDFファイル,146KB) 
 ◆災害復興対策に関する公文書 2
  奥尻町青苗地区まちづくり復興計画の素案
  A11-1/11414『「南西沖地震災害復興対策推進委員会」関係 まちづくり対策プロジェクトチーム会議   
  関係綴』(
PDFファイル,222KB

「時のアセス」から政策評価へ
道は、時代の変化を踏まえて事業を見直す「時のアセスント」を平成9(1997)年から導入、トマムダムや道民の森民活事業、士幌高原道路など、2年間で9つの事業の見直しを行いました。「時のアセスメント」は、ネーミングの妙もあって、'97ことしの新語・流行語に入選するほどの注目を集めます。
そして、「時のアセスメント」の精神を道政全般に拡大しようと、平成11(1999)年度からは政策アセスメント(政策評価)が本格実施されます。毎年の評価結果が、道政の各事業を大きく左右するしくみのスタートでした。
 ◆政策評価の実施決定書と、各課から提出された事業評価調書(平成12年度)
  北海道が実施することの妥当性、事業の効果や必要性などの評価項目がある。
  
A11-1/11717、11729『政策評価の調整(平成12年度)』(PDFファイル,255KB)

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公文書は「国民共有の知的資源」
昨年6月、国は「公文書等の管理に関する法律」(公文書管理法)を制定し、公文書が作成されてから国民に利用されるまでの、統一的なルールを定めました。
この法律は、公文書を民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源と意義づけ、歴史公文書も含めた適切な管理を行い、それによって現在及び将来の国民に説明する責務を全うしなければ同法は、地方自治体にも必要な施策の策定・実施を求めており、公文書をとりまく環境は、いま大きく変わろうとしています。