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最終更新日:2011年12月27日(火)


プルサーマルQ&A


 プルサーマルQ&Aモニタ君1

 

 

   このQ&Aは、プルサーマル計画に関する有識者検討会議における検討結果、道議会での議論やその対応などを踏まえて、できるだけ多くの道民の皆様に知っていただくために、北海道において作成したものです。

 

 

 


● プルサーマルについて ●

原子力発電所から出る使用済燃料を再処理して回収されるウランやプルトニウムを、再び燃料として利用することを「核燃料サイクル」(右図)と呼んでいます。

核燃料サイクルのなかで回収されるプルトニウムとウランを混ぜて、MOX(モックス)燃料をつくり、このMOX燃料を軽水炉(泊発電所のような原子力発電所)で利用することを「プルサーマル」といいます。

プルサーマルとは

 

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● MOX燃料について ●

MOX燃料は、ウラン235の代わりに、使用済燃料の再処理によって回収されたプルトニウムを混ぜたものが、ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料、いわゆるMOX燃料であり、燃料集合体の大きさや形など、基本的な構造はウラン燃料と同じであり、発電の仕組みも変わりません。

 MOX燃料 : ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料

                   (Mixed Oxide Fuel)

 

【燃料ペレットの組成比率】

燃料ペレットの組成比

 

 

 

1 一般的事項(プルトニウムの特性、MOX燃料の使用実績)

 

Q1-1

 

MOX燃料に含まれるプルトニウムは毒性が強く危険ではないのですか。

 

Q1-2

 

MOX燃料はウラン燃料と特性が異なるようですが、影響はないのですか。

 

Q1-3-1

 

MOX燃料の使用実績は十分あるのでしょうか。

 

Q1-3-2

 

 

 

Q1-4

 

MOX燃料の使用実績は、これまで世界で使用されてきた全ウラン燃料と比べると1%程度にすぎないと言われており、また海外でも特定の国しか導入していないのに、実証試験なしで実用炉に導入して問題はないのですか。

 

泊発電所3号機で使用が予定されているMOX燃料のプルトニウム含有率13%は海外と比べて高いようですが、問題はないのですか。

 

 

2 MOX燃料の使用前(MOX燃料の製造、輸送・搬入、貯蔵)

 

Q2-1

 

海外でのMOX燃料の製造では、過去にデータ改ざんがあったようですが、品質保証上の問題はないのですか。

 

Q2-2

 

MOX燃料の輸送中の事故に備え、どのような安全対策を講じるのですか。

 

Q2-3

 

MOX燃料の輸送中に事故により、輸送容器内で臨界になることはないのですか

 

Q2-4

 

MOX燃料は、新燃料の段階でも発熱するようですが、燃料集合体の温度が高くなることにより、強度が低下するようなことはないのですか。

 

Q2-5

 

MOX燃料の輸送中にプルトニウムを狙うテロに対しての対策は講じられるのですか。

 

Q2-6

 

MOX燃料は、新燃料の段階でも放射線が強いとのことですが、搬入時などの作業時に、作業員への被ばくが大きくなることはないですか。

 

Q2-7

 

プルトニウムはウランより核分裂しやすいといわれていますが、MOX燃料の貯蔵時に臨界になることはないのですか。

 

 

3 MOX燃料の使用(原子炉内における使用)

 

Q3-1

 

MOX燃料は、ウラン燃料と比べて融点が低下するようですが、燃料が溶けることはないのですか。

 

Q3-2

 

MOX燃料は、ウラン燃料と比べて核分裂の際に生成するガスが多いようですが、燃料被覆管が破損することはないのですか。

 

Q3-3

 

プルトニウム粉末とウラン粉末を混合してペレットをつくるときにプルトニウムの固まり(プルトニウムスポット)ができて、燃焼の際に悪影響を与えることはないのですか。

 

Q3-4

 

MOX燃料がウラン燃料と隣り合うと、炉内の出力分布が不均一になることはないのですか。

 

Q3-5

 

MOX燃料の場合、制御棒の効きが低下する傾向があるようですが、原子炉の制御性などへの影響はないのですか。

 

Q3-6

 

MOX燃料の場合、熱中性子の割合が減少することから、出力の上昇がより早くなり、原子炉の制御が不安定になることはないのですか。

 

Q3-7

 

MOX燃料の場合、高速中性子の発生量が多いことから、原子炉容器が傷みやすくなることはないのですか。

 

 

4 MOX燃料の使用後(使用済MOX燃料の貯蔵、搬出、処理・処分)

 

Q4-1

 

 

 

使用済MOX燃料を貯蔵することにより、作業エリアの線量が高くなることはないのですか。

Q4-2

 

 

使用済MOX燃料は使用済ウラン燃料と比べて発熱量が大きいといわれていますが、貯蔵する設備の冷却能力は十分なのですか。

Q4-3

 

使用済MOX燃料の搬出作業時に、作業員への被ばくが大きくなることはないのですか。

Q4-4

使用済MOX燃料の輸送時には、どのような安全対策を講じるのですか。

 

Q4-5

 

使用済MOX燃料の再処理については、どのように行われる予定ですか。

 

Q4-6

 

使用済MOX燃料の再処理については、硝酸への溶解性、臨界管理や被ばく対策など課題が指摘されていますが、再処理技術は確立されているのですか。

 

Q4-7

 

 

Q4-8

 

使用済MOX燃料は発熱量が大きいですが、処分されるまで何百年も発電所においておくことはないのですか。

 

使用済MOX燃料を再処理して生ずる高レベル放射性廃棄物の処分はどのように行われる予定ですか。

 

 

 

5 全般的な事項(外部影響、環境保全、安心の確保)

 

Q5-1

 

MOX燃料を使用することにより、平常時の影響(公衆被ばく)が悪化することはないのですか。また、環境に蓄積されるようなことはないのですか。

 

Q5-2

 

泊3号機でプルサーマルを実施した場合、最悪どのような事故まで想定しているのですか。

 

Q5-3

 

地震による事故時の影響が、プルサーマルの実施により悪化することはないのですか。

 

Q5-4

 

MOX燃料を使用する場合、温排水の量や温度の変化などをはじめ、環境への影響は生じないのですか。

 

Q5-5

 

防災対策、環境放射線監視(モニタリング)の強化などの必要はないのですか。

 

Q5-6

 

核物質防護対策や燃料の取扱い変更に伴う技術導入や教育など、北海道電力(株)の安全管理体制は十分なのですか。

 

Q5-7

 

地域住民の安心確保に向けて、知識・情報の提供、公開やコミュニケーションの場の提供などで十分なのですか。

 

 

 

6 経済性など

 

Q6-1

 

一般的に原子力発電コストはどのように構成されているのですか。

 

Q6-2

 

プルサーマルは発電所で使い終わった燃料を再処理して実施されるようですが、原子力発電コストの、どの部分に影響を与えるのですか。

 

Q6-3

 

ウラン燃料とMOX燃料との取得費の違いは、どの程度ですか。また、発電コストに与える影響はどの程度ですか。

 

Q6-4

 

プルサーマル実施による電気料金への影響は、どのくらいと考えられているのですか。

 

 

 

 

 

 

1 一般的事項(プルトニウムの特性、MOX燃料の使用実績)

 

Q1-1  MOX燃料に含まれるプルトニウムは毒性が強く危険ではないのですか。モモちゃん

 

 

プルトニウムの人体影響は、主にプルトニウムが持つ放射能の影響によるものであり、プルトニウムを吸い込むなどして体の内部から被ばくする「内部被ばく」と、プルトニウムを取り扱うなどして体の外部から被ばくする「外部被ばく」に大別されます。

内部被ばくに関しては、プルトニウムは消化器には吸収されにくいので、飲食物等と一緒に飲み込んだような場合では、ほとんど体外へ排泄されますが、呼吸とともに吸い込んだ場合(吸入摂取)には、肺や骨に長くとどまる性質を持っており、アルファ線により、体の細胞にガンなどの影響を及ぼす可能性があるとされています。

しかし、プルトニウムを含むMOX燃料として使用する場合は、燃料ペレットは陶器のように焼き固められた上で被覆管に入れて密封されているため、燃料中のプルトニウムを誤って吸入することはありません。

外部被ばくに関しては、プルトニウムからはアルファ線が放出されますが、アルファ線自体は透過力が弱く、紙1枚で遮へいできる程度であるといわれています。

しかし、MOX燃料として使用する場合は、自発核分裂しやすいプルトニウムや、放射線を放出してアメリシウムなど別な元素に変わるプルトニウムが含まれているため、中性子線ガンマ線の放出があることから、外部被ばくの防止措置が必要です。

このため、MOX燃料を使用する際は、専用の輸送容器や取扱設備を使用したり、新燃料でも使用済燃料ピットに保管するなど、放射線の遮へい対策を講じるとしており、安全性は確保されるものと考えます。 

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点1-1)

 ふくろう先生

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Q1-2  MOX燃料はウラン燃料と特性が異なるようですが、影響はないのですか。モモちゃん

 

 

プルトニウムを含むMOX燃料の場合、ウラン燃料と比較して、核分裂しやすい、中性子を吸収しやすいなどの核的特性や燃料の融点が下がるなどの物理的特性を持ちます。

しかし、MOX燃料では、ほう酸水の濃度を上げ、プルトニウム含有率の異なるMOX燃料を適切に配置するほか、燃料の中心温度、被覆管の内圧など安全上の制限値は十分に守られるよう必要な対策を講じ、安全性が確保されていることが解析評価により確認されています。

 

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 ふくろう先生 

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Q1-3-1  MOX燃料の使用実績は十分あるのでしょうか。モモちゃん

 

 

国内外の軽水炉で、約6,000体のMOX燃料の使用実績がありますが、これまでにMOX燃料特有の破損は確認されておりません。

また、北海道電力(株)のプルサーマル計画は、これらの豊富な実績や実験データに基づいた原子力安全委員会の検討により、従来のウラン燃料と同様の安全設計、評価を行っても問題ないことが確認されている条件の範囲内(基本構造がウラン燃料と同一、プルトニウム含有率がペレット最大で13%、MOX燃料の装荷比率1/3程度まで、燃料集合体最高燃焼度がウラン燃料を超えない範囲[45,000MWd/t])であり、高燃焼度ウランと併存した炉心の解析結果においてウラン炉心と同様に安全上の制限値を満足していることが確認されています。

 

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 ふくろう先生 

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Q1-3-2  MOX燃料の使用実績は、これまで世界で使用されてきた全ウラン燃料とモモちゃん

比べると1%程度にすぎないと言われており、また海外でも特定の国しか

導入していないのに、実証試験なしで実用炉に導入して問題はないのですか。

 

 

核燃料サイクルは、全ての国で行われているわけではなく、またMOX燃料は、軽水炉においてはウラン燃料を再処理した際に、元の燃料集合体8体から1体程度の製造となることから、割合的には低くなりますが、海外ではすでに6千体以上のMOX燃料の使用実績があり、MOX燃料の特性に由来する破損が起きていないことは、MOX燃料の安全性を示す根拠と考えます。

なお、各国におけるプルサーマルの導入については、それぞれの国のエネルギー事情や、資源の保有量などによって、選択する路線が変わってくるものと考えます。

また、実証試験については、国内で少数体実証試験として実施した2基6体がありますが、軽水炉でのMOX燃料使用については、海外における6千体以上の使用実績からも、設計の妥当性を検証するためのデータも海外実績を含め豊富に得られており、軽水炉での使用には技術的問題がないことが確認されているものです。

 

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 ふくろう先生

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Q1-4  泊発電所3号機で使用が予定されているMOX燃料のプルトニウム含有率モモちゃん

     13%は海外と比べて高いようですが、問題はないのですか。     

 

 

一般に国内の原子力発電所で計画されているMOX燃料のプルトニウム含有率は(泊発電所3号機で計画しているプルトニウム含有率は集合体平均9%、ペレット最大で13%)、海外の原子力発電所で使用されているMOX燃料のプルトニウム含有率(フランスでは集合体平均で7%の実績有り)より高くなっています。

これは、日本と海外では、発電所の運転方法が異なることによるものであり、日本では法律で定められている定期検査の期間にあわせて長期間定格出力で運転しますが、海外では運転期間が短かったり、必要な電気の量にあわせて出力を調整しながら運転したり(負荷追従運転)、運転期間の末期には定格出力まで達しなくても良い運用(コーストダウン運転)としており、燃料の利用効率が良くなっています。

このため、海外の原子力発電所で使用するMOX燃料のプルトニウム含有率は日本より低くなっているものであり、安全上の問題ではありません。

なお、プルトニウム含有率13%は、Q1-3の回答のとおり、原子力安全委員会が示した条件の範囲内であり、高燃焼度ウラン燃料と併存した炉心の解析結果においてウラン炉心と同様の安全上の制限値を満足していることが確認されています。

 

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 ふくろう先生 

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2 MOX燃料の使用前(MOX燃料の製造、輸送・搬入、貯蔵)

 

Q2-1  海外でのMOX燃料の製造では、過去にデータ改ざんがあったようですが、モモちゃん

    品質保証上の問題はないのですか。    

 

 

国の輸入燃料体検査制度は、英国原子燃料会社(BNFL)のデータ改ざん(平成11年9月に発覚)での検査体制の問題点等を踏まえ、電気事業法を見直し、国及び電気事業者による事前確認等が強化されました。

北海道電力(株)、国の通達に基づき、海外のMOX燃料加工事業者に対する事前の評価、製造中の監査、社員による工程毎の検査などを実施するとともに、品質保証に係る問題発生時の連絡体制を定めるとしています。また、品質保証活動に関して第三者機関の客観的な評価を受けるとしていることから、この対策が適切に履行され、国等による確認、評価等が徹底されることにより、輸入MOX燃料の品質は確保されると考えます。

 

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 ふくろう先生 

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Q2-2  MOX燃料の輸送中の事故に備え、どのような安全対策を講じるのですか。モモちゃん

 

 

輸送時の事故に対しては、放射性物質の漏えいによる災害の発生防止の観点から、輸送容器は、落下、火災、水没などの事態に遭遇しても十分耐えられるよう、「危険物船舶運送及び貯蔵規則」及び「核燃料物質等の工場又は事業所の外における運搬に関する規則」で定める技術基準に適合するものを使用するとしています。

<技術基準に定める輸送容器の試験条件>

・落下試験  9mの高さからの落下、1mの高さから丸棒上に落下

・耐火試験  800℃の環境に30分

・浸漬試験  水深15mの水中に8時間、200mの水中に1時間

また、輸送船についても、衝突や座礁を避けるため衝突予防レーダーを備えるとともに、万一の場合でも、船内に水が浸入しにくい二重船殻構造(側壁と船底が二重構造)を有し、火災に備え広範囲に消火設備を有するなど、国際海事機関(IMO)で定める最高の安全基準を満足する船舶を使用するとしています。

したがって、これらの対策を適切に講じることにより、MOX燃料輸送時の安全性は確保されるものと考えます。

 

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  ふくろう先生

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Q2-3  MOX燃料の輸送中に事故により、輸送容器内で臨界になることはないのモモちゃん

     ですか。

 

 

MOX燃料の輸送容器は、「危険物船舶運送及び貯蔵規則」及び「核燃料物質等の工場又は事業所の外における運搬に関する規則」に基づき、Q2-2の回答のとおり輸送容器を落下、耐火、浸漬の試験条件の下に置いたものを、

1.容器内部の空間に水の浸入または浸出があること

2. 中性子増倍率が最大となる配置および減速状態にあること

3.密封装置の周囲に厚さ20cmの水による中性子の反射があること

の条件で安全解析を行っても臨界に達しないものとして、国の確認を受けて容器承認を取得しているものを使用するとしており、輸送時の未臨界性は確保されるものと考えます。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点2-2-1)

 ふくろう先生

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Q2-4  MOX燃料は、新燃料の段階でも発熱するようですが、燃料集合体の温度がモモちゃん

     高くなることにより、強度が低下するようなことはないのですか。

 

 

MOX燃料は、新燃料の段階でもプルトニウムを含んでいるためアルファ崩壊などによる発熱があり、輸送中のMOX燃料集合体の温度は最大で300℃程度になります。このため、燃料集合体の構成部材の強度は場所により4割~9割程度に低下しますが、MOX燃料の輸送取り扱い時には、加速度計を設置して燃料集合体に加わる力を4G(重力加速度の4倍)程度に制限する対策を講じることから、燃料の健全性は確保されると考えます。

なお、北海道電力(株)の評価では、燃料輸送容器の表面温度は54℃であり法令に定める基準値80℃を満足しています。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点2-2-1)

 ふくろう先生 

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Q2-5  MOX燃料の輸送中にプルトニウムを狙うテロに対しての対策は講じられるモモちゃん

     のですか。

 

 

プルトニウムを狙うテロ(核ジャック)については、使用済MOX燃料より未使用のMOX燃料の輸送中に関して対策が充実されるべきものです。(使用済MOX燃料の場合は、強い放射線によって対象物に接近できない、あるいは奪取しても大量に被ばくすることによる一種の抑止効果がある。)

MOX燃料の海上輸送における安全対策として、国際海事機関(IMO)や日米原子力協定により国際上の約束が定められており、これに従って事業者は、核物質の防護措置として、専用輸送船の使用、護衛官の乗船、武装護衛船による護衛、厳重な施錠・封印、オペレーションセンターによる輸送船の位置と積み荷の状況の監視、慎重な輸送船経路の選定、緊急時以外無寄港、特別な連絡体制の構築等を実施することになっています。

このような対策により、核物質防護体制が確立されているため、輸送船が核ジャックされるようなことはないと考えます。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点2-2-1)

 ふくろう先生 

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Q2-6  MOX燃料は、新燃料の段階でも放射線が強いとのことですが、搬入時などのモモちゃん

     作業時に、作業員への被ばくが大きくなることはないですか。     

 

 

MOX燃料には、プルトニウムが含まれているため、プルトニウムのアルファ崩壊によるアルファ線が放出されますが、アルファ線は遮へいが容易なため、作業時の被ばくについては、プルトニウム241がベータ崩壊して生じるアメリシウム241からのガンマ線や、プルトニウム238からの中性子線について注意が必要とされています。

これらのガンマ線や中性子線に係る被ばく対策として、MOX燃料の陸揚げ、陸上輸送時には専用輸送容器による遮へいを行い、建屋に搬入後、開梱、検査時には専用のMOX新燃料取扱い装置による遮へいを行い、使用済燃料ピットへ貯蔵するまで遮へい状態を維持するとともに、作業の自動化、遠隔化等を図ることにより、作業場所の被ばく線量率をウラン燃料と同等の0.04mSv/h以下に抑えるとしています。(管理値=0.15mSv/h)

したがって、これらの対策に加え、作業員の被ばく線量管理を適切に行うことにより、ウラン燃料と比べて作業員の被ばくが問題になることはないものと考えます。

 

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 ふくろう先生 

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Q2-7  プルトニウムはウランより核分裂しやすいといわれていますが、MOX燃料のモモちゃん

     貯蔵時に臨界になることはないのですか。

      

 

MOX燃料に含まれるプルトニウム239、プルトニウム241はウラン235より核分裂しやすく(核分裂断面積が大きい)、核分裂の際に放出される中性子数も多いものの、熱中性子を吸収する効果の方が大きい(熱中性子を吸収し、核分裂の連鎖反応を妨害する)ことから、MOX燃料はウラン燃料よりかえって臨界になりにくいとされています。

なお、MOX燃料の貯蔵は、中性子を吸収しやすいほう酸水で満たした使用済燃料ピットの底に、臨界管理上十分な間隔を保持したラック(ほう素を添加したステンレス製)中に1体ずつ保管することとしており、また、臨界に関する計算については、燃料の入ったラックが純水中に無限に並んでいると仮定するなど、より臨界になりやすい条件を設定しても基準値以下であることから、貯蔵時に臨界になることはないと考えます。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点2-3-1)

 ふくろう先生 

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3 MOX燃料の使用(原子炉内における使用)

 

Q3-1  MOX燃料は、ウラン燃料と比べて融点が低下するようですが、燃料が溶けるモモちゃん

     ことはないのですか。

 

 

プルトニウムの含有率が高くなると融点が下がる傾向にありますが、含有率13%の場合の融点は約2,730℃であり、ウラン燃料ペレットの融点(約2,800℃)と比較して約70℃低下しますが、燃焼が進むことに伴う融点の低下は、実験データを大きめに評価してもウランと同程度です。

また、運転中の燃料ペレット中心温度(最も温度が高くなる)には制限を設けており、この制限値を上回らないよう、異常時には原子炉が自動停止する設計となっていますが、通常運転時や、制御棒が意図せず抜けることなどにより出力が上昇する万一の異常時にも、燃料ペレット中心温度は制限値を十分に下回ることから、異常時でも燃料が溶融することはないと考えられます。

・ペレットの融点(プルトニウム含有率13%の場合)         約2,730℃

・制限値(これを超えないよう原子炉が自動停止する)        2,500℃

・ペレットの中心温度(異常時)                      2,230℃

・ペレットの中心温度(通常運転時)                    1,740℃

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点2-4-1)

 ふくろう先生 

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Q3-2  MOX燃料は、ウラン燃料と比べて核分裂の際に生成するガスが多いモモちゃん

     ようですが、燃料被覆管が破損することはないのですか。

 

 

MOX燃料は、ウラン燃料と比較して気体状の核分裂生成ガス希ガスヨウ素など)の燃料棒内部への放出率が高い傾向にあることが知られています。

また、燃料被覆管は、その内側(燃料ペレットが封入されている)と、外側(冷却材が流れている)との圧力差を小さくし、かつ、燃料ペレットから被覆管への熱伝達を良くするために、あらかじめヘリウムガスを封入していますが、MOX燃料を使用する場合は、核分裂生成ガスの増加分を考慮し、熱伝導率低下の影響の出ない範囲でヘリウムガスの量を少なくすることとしています。

なお、運転時間が長くなると燃料棒の内圧は上昇しますが、MOX燃料は3サイクル(サイクル=次の燃料取り替えまでの期間)使用すると原子炉から取り出すこととしており、その期間では内圧が制限値(19.7MPa)以下であることが確認されています。

これらのことから、燃料被覆管が破損するなどの影響はほとんどなく、安全性は確保されるものと考えます。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点2-4-2)

 ふくろう先生 

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Q3-3  プルトニウム粉末とウラン粉末を混合してペレットをつくるときにプルトニウムのモモちゃん

     固まり(プルトニウムスポット)ができて、燃焼の際に悪影響を与えることはないの

     ですか。

 

 

MOX燃料の製造においては、二酸化プルトニウム粉末と二酸化ウラン粉末を混合するため、ごく微細なプルトニウムスポットができる場合がありますが、近年のMOXペレット製法(MIMAS法及びSBR法)では、ペレット成型前に、専用装置により十分に粉砕混合していることから均一性が向上しており、MOXペレット中に大きなプルトニウムスポットは発生しないとされています。

なお、米国材料試験協会(ASTM)の規格では、軽水炉に使用されるMOX燃料のプルトニウムスポットの大きさは400μm以下と規定されていますが、MIMAS法及びSBR法においてプルトニウムスポットの最大径がASTM規格以下であることが報告書で確認されています。

また、日本原子力研究所(現日本原子力研究開発機構)において、規格より大きい1,100μm相当のプルトニウムスポットを表面に埋め込んで燃焼させる実験を行っており、燃料被覆管への影響がなかったことが確認されています。

これらのことから、プルトニウムスポットによる燃焼の際の悪影響はほとんどなく、燃料の健全性は確保されると考えます。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点2-4-3)

 ふくろう先生

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Q3-4  MOX燃料がウラン燃料と隣り合うと、炉内の出力分布が不均一になることはモモちゃん

     ないのですか。

 

 

ウランと比べ、中性子が核分裂に使われる前にプルトニウムに吸収されてしまう割合が多いことから、原子炉内のMOX燃料では、ウラン燃料より中性子の数が少なめとなります。

その結果、MOX燃料の外周部(ウラン燃料との境界付近)では水が高い所から低い所に流れるように、周りのウラン燃料から中性子が流れ込み、プルトニウムはウランよりも核分裂しやすいため、MOX燃料集合体の外周部では、燃料棒の出力が相対的に高くなる傾向にあります。このため、MOX燃料集合体の外周部においては、プルトニウム含有率を下げ、燃料棒内の核分裂を抑えることで、出力分布が不均一になることを防止することとしています。

また、燃料取替作業にあたっては、装荷中および装荷後において複数の人間が複数回の確認を行い、誤装荷を防止するとともに、出力を上昇させる前に出力分布の確認を行うとしていることから、炉内の出力分布が不均一になることはなく、安全性は確保されるものと考えます。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点2-4-4)

 ふくろう先生 

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Q3-5  MOX燃料の場合、制御棒の効きが低下する傾向があるようですが、モモちゃん

     原子炉の制御性などへの影響はないのですか。

 

 

制御棒は熱中性子を吸収する働きがあり、この働きによって核分裂の数をコントロールしています。原子炉を停止するときには全ての制御棒を原子炉内に挿入します。プルトニウムはウランよりも熱中性子を吸収しやすいので、制御棒と熱中性子を奪い合う形となり、結果として、一般的には制御棒の効きはわずかに低下する傾向となります。

しかし、制御棒の挿入位置にMOX燃料をなるべく配置しないなど、原子炉内の燃料の配置を工夫することにより、MOX炉心でもウラン炉心と同等に、必要とされる余裕分も含めて制御棒が原子炉を停止させる能力が十分に確保できることが解析評価により確認されています。

さらに、発電所の運転開始前には実際に制御棒の効き具合を測定し、十分余裕があることを確認する検査を行った上で運転に入るとしていることから、安全性は確保されるものと考えます。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点2-4-5)

 ふくろう先生 

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Q3-6  MOX燃料の場合、熱中性子の割合が減少することから、出力の上昇がよりモモちゃん

     早くなり、原子炉の制御が不安定になることはないのですか。     

 

 

原子炉の出力が急上昇するような事故想定において、MOX炉心では中性子寿命が短いため出力上昇が早まりますが、燃料温度効果(ドップラー効果)により、ウラン238やプルトニウム同位体が中性子を吸収する効果が大きくなることから、核分裂反応が減少し、出力上昇が抑制されることになり、その効果はウラン炉心に比べ大きくなります。

逆に、主蒸気管破断事故など原子炉冷却材の温度が急激に下降した場合には、ウラン炉心に比べMOX炉心では核分裂が増えることになりますが、解析評価によりウラン炉心とMOX炉心で挙動に大きな違いはないことが確認されています。

このように、原子炉内の温度が急に変動した場合、元の状態に戻ろうとする自己制御性は、MOX炉心の方がウラン炉心に比べ強まる傾向にあります。

また、操作ミスなどの人為的過失(ヒューマンエラー)が発生したとしても、原子炉が自動停止するなど、より安全な状態となるよう設計されている(フェイルセーフ)ことから、ウラン炉心の場合と同様に、運転制御が不能になることはないと考えます。

 

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 ふくろう先生 

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Q3-7  MOX燃料の場合、高速中性子の発生量が多いことから、原子炉容器がモモちゃん

     傷みやすくなることはないのですか。 

 

 

金属材料は中性子の照射を受けると脆くなることが知られていますが、原子炉内で発生する高速中性子は、水と衝突してエネルギーを失い、10数cmしか移動しないことから、原子炉容器は炉心の外周部に配置されている燃料からのみ、高速中性子の影響を受けることになります。
 また、原子炉容器への中性子照射量の変動は、核分裂あたりの高速中性子の発生量だけではなく、それぞれの燃料の出力にも左右されます。
 泊3号機で標準的な、MOX炉心、ウラン炉心における原子炉容器への中性子照射量を比較した結果、出力分布の違いから、MOX炉心がウラン炉心に比べ下回ることを解析評価により確認されていることから、ウラン炉心と比べ原子炉容器が傷みやすくなるなど設備の健全性に影響を与えることはないと考えます。
 なお、北海道電力(株)では、原子炉容器内の試験片を計画的に取り出して、照射量の累積値の評価、試験片の強度試験を行うなど、中性子照射による材料の健全性を確認することとしています。

 

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 ふくろう先生 

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4 MOX燃料の使用後(使用済MOX燃料の貯蔵、搬出、処理・処分)

 

Q4-1  使用済MOX燃料を貯蔵することにより、作業エリアの線量が高くなることはモモちゃん

     ないのですか。

 

 

使用済MOX燃料は、使用済ウラン燃料と比較して、中性子の線源強度は10倍程度と大きいものの、使用済燃料ピットで貯蔵することから、中性子は水中で減衰し、その線量率はガンマ線に比べ無視できるほどになります。

また、使用済MOX燃料のガンマ線の線源強度は、燃焼度核分裂生成物の収率の違いから、使用済ウラン燃料の8割程度と低くなります。

したがって、必要な水深を確保し常に水中で取り扱うことにより、作業場所の被ばく線量率を管理値以下とすることができ、使用済ウラン燃料を貯蔵する場合と比べて作業エリアの線量が高くなることはないものと考えます。

 

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 ふくろう先生 

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Q4-2  使用済MOX燃料は、使用済ウラン燃料と比べて発熱量が大きいといわれてモモちゃん

     いますが、貯蔵する設備の冷却能力は十分なのですか。

 

 

使用済MOX燃料は、使用済ウラン燃料と比べ、半減期が長い超ウラン元素が多く含まれており、処分を行う際に発熱量の減衰が遅くなるというデメリットを有しているため、その特徴を踏まえた取扱いが必要です。

使用済MOX燃料の貯蔵は、ほう酸水で満たした使用済燃料ピットで行い、ほう酸水はポンプにより循環し冷却器により冷却するとしており、水温の評価では、基準値を満足するとしています。

この評価は、最も発熱量が大きくなる燃料の組み合わせでピットが満杯になるよう貯蔵し、水面からの放熱を無視するなど、実際より厳しい条件設定の下で行われおり、貯蔵設備の冷却能力は確保されるものと考えます。

 

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 ふくろう先生

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Q4-3  使用済MOX燃料の搬出作業時に、作業員への被ばくが大きくなることはモモちゃん

     ないのですか。

 

 

使用済MOX燃料は、使用済ウラン燃料と比較して、中性子の線源強度は10倍程度と大きいものの、使用済燃料ピットで貯蔵することから、中性子は水中で減衰し、その線量率はガンマ線に比べ無視できるほどになります。

使用済MOX燃料の取扱い時は、遮へいに必要な水深を確保した水中で行い、輸送容器への収納も水中で行うとしており、また、輸送容器は、使用済燃料輸送容器をベースに設計された専用のものを使用するとしていることから、これらの対策を適切に行うことにより、使用済ウラン燃料の場合と比べて作業エリアの線量が高くなることはなく、管理値以下とすることが可能であり、作業員の被ばくが問題になることはないものと考えます

 

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 ふくろう先生

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Q4-4  使用済MOX燃料の輸送時には、どのような安全対策を講じるのですか。モモちゃん

 

 

使用済MOX燃料の輸送は、使用済ウラン燃料と同様、放射性物質の漏えいによる災害の発生防止の観点から、輸送容器は、落下、火災、水没などの事態に遭遇しても十分耐えられるよう、「危険物船舶運送及び貯蔵規則」及び「核燃料物質等の工場又は事業所の外における運搬に関する規則」で定める技術基準に適合するものを使用するとしています。

<技術基準に定める輸送容器の試験条件>

・落下試験  9mの高さからの落下、1mの高さから丸棒上に落下

・耐火試験  800℃の環境に30分

・浸漬試験  水深15mの水中に8時間、200mの水中に1時間

また、輸送船についても、衝突や座礁を避けるため衝突予防レーダーを備えるとともに、万一の場合でも、船内に水が浸入しにくい二重船殻構造(側壁と船底が二重構造)を有し、火災に備え広範囲に消火設備を有するなど、国際海事機関(IMO)で定める安全基準を満足する船舶を使用するとしています。

 したがって、これらの対策を適切に講じることにより、使用済MOX燃料輸送時の安全性は確保されるものと考えます。

 

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Q4-5  使用済MOX燃料の再処理については、どのように行われる予定ですか。モモちゃん

 

 

国の原子力政策大綱(平成17年10月閣議決定)では、ウラン燃料、MOX燃料の区別なく、使用済燃料については再処理し、回収されるプルトニウム、ウラン等を有効利用することを基本的方針としており、使用済MOX燃料の処理の方策は、使用済ウラン燃料の再処理を行う六ヶ所再処理工場の運転実績などを踏まえて、2010年頃から検討を開始し、使用済MOX燃料の再処理のための施設の操業が、六ヶ所再処理工場の操業終了に十分間にあう時期までに結論を得ることとされています。

このため、いつの時点から再処理を実施するかということは政策上の課題であると考えられ、国において、使用済MOX燃料の具体的な処理の方策について、可能な限り速やかに検討を進めることが必要であると考えます。

なお、北海道電力(株)では、泊発電所1、2、3号機で発生する使用済ウラン燃料を計画的に六ヶ所再処理工場に搬出していくことで30年以上貯蔵することができるとしており、使用済MOX燃料は、処理の方策が決定されるまでの当面の間は、冷却能力が確保されている泊発電所の使用済燃料ピットで適切に保管されることになるものと考えます。

 

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 ふくろう先生

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Q4-6  使用済MOX燃料の再処理については、硝酸への溶解性、臨界管理や被ばくモモちゃん

     対策など課題が指摘されていますが、再処理技術は確立されているのですか。

 

 

二酸化プルトニウムは硝酸に溶けにくい性質を有していますが、二酸化プルトニウムと二酸化ウランが十分に固溶しているMOX燃料の場合、硝酸への溶解性について問題はありません。

また、臨界管理や被ばく対策については、処理工程の幾何学的形状による管理、濃度管理、可溶性中性子吸収材の使用等による臨界安全性の確保や、コンクリートによる中性子遮へいを施すことにより対応が可能であり、日本原子力研究開発機構では、新型転換炉(ATR)のMOX燃料の再処理実績を踏まえ、軽水炉MOX燃料は既存の再処理施設であっても大きな設備変更を伴うことなく再処理が可能との見解をまとめています。

このようなことから、使用済MOX燃料の再処理については、臨界安全性や中性子遮へいなど、使用済MOX燃料の特性に配慮すれば、技術的には可能であると考えます。

 

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 ふくろう先生 

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Q4-7  使用済MOX燃料は発熱量が大きいですが、処分されるまで何百年もモモちゃん

     発電所に置いておくことはないのですか。

 

 

使用済燃料が持つ発熱量は、燃焼度と冷却期間に大きく依存するため、原子炉から取り出した時点では、MOX燃料の使用済燃料であるからといって発熱量が特別に大きいというわけではありませんが、使用済MOX燃料は、使用済ウラン燃料と比べ、半減期が長い超ウラン元素が多く含まれており、処分を行う際に発熱量の減衰が遅くなるというデメリットを有しているため、その特徴を踏まえた取扱いが必要です。

使用済MOX燃料の搬出までの発電所における冷却・貯蔵期間については、国における使用済MOX燃料の再処理の方策が決定し、受け入れ先の施設ができていることが条件となりますが、受け入れ先の施設の仕様や、発熱量が下がりにくいことを設計に反映した輸送容器に収納できる冷却条件を満たしたものから搬出されることになり、再処理のために搬出されるまでの当面の間、発電所で適切かつ安全に保管されることになります。

 

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 ふくろう先生

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Q4-8  使用済MOX燃料を再処理して生ずる高レベル放射性廃棄物の処分は、モモちゃん

     どのように行われる予定ですか。

 

 

使用済MOX燃料の場合も、使用済ウラン燃料と同様に再処理され、分離された高レベル放射性廃液をガラス固化した後、地下300メートルより深い安定な地層中に処分されることとなっています。

また、高レベル放射性廃棄物の処分地については、法律に基づき、「原子力発電環境整備機構」(NUMO:ニューモ)が処分を行う機関として、平成40年代後半に最終処分を開始できるよう、現在、処分地選定などを進めているところですが、国において、高レベル放射性廃棄物の最終処分の問題について早期に解決を図ることが必要であると考えます。  

なお、使用済MOX燃料は、使用済ウラン燃料と比べ、半減期が長い超ウラン元素が多く含まれており、処分を行う際に発熱量の減衰が遅くなるというデメリットを有していますが、技術的には、ガラス固化する際に加える高レベル放射性廃液の量を少なくする(多くのガラスで薄める)などの方法により、対応が可能と考えます。

 

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 ふくろう先生

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5 全般的な事項(外部影響、環境保全、安心の確保)

 

Q5-1  MOX燃料を使用することにより、平常時の影響(公衆被ばく)が悪化することはモモちゃん

     ないのですか。また、環境に蓄積されるようなことはないのですか。

 

 

MOX燃料を使用した場合、原子炉内のプルトニウム量はウラン燃料を使用する場合と比べて増量しますが、ウラン燃料と同様に融点が高く、固体として燃料被覆管中に閉じ込められており、外部にプルトニウムが放出されることはありません。

また、通常の運転の過程で生ずる、放射性物質が混ざった気体や液体は、ウラン燃料の場合と同様、それぞれ気体廃棄物、液体廃棄物として放射能濃度を管理し、適正に処理されます。

気体廃棄物は装置の中で長時間保持して放射能を減衰させ、フィルターを通したのち、モニターで監視しながら外に放出されます。

液体廃棄物は蒸発濃縮し、濃縮された廃液は低レベル放射性廃棄物として処分され、蒸留水は、再利用するか放射能を測定して問題ないことを確認した後に海水で希釈しながら放出されます。

なお、解析評価によりMOX炉心とウラン炉心とで実効線量の差は僅かであり、原子力発電所周辺の線量目標値を十分下回っていることが確認されています。

これらのことから、平常時の影響(公衆被ばく)は、ウラン燃料の使用時とほとんど変わらないと考えます。

 

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 ふくろう先生 

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Q5-2  泊3号機でプルサーマルを実施した場合、最悪どのような事故まで想定モモちゃん

     しているのですか。

 

 

国の指針では、その立地条件の適否を判断するための想定すべき事故として、重大事故及び仮想事故を規定しており、具体的には、一次冷却系の配管が破断し冷却材が格納容器の中に流出するなどの事故であり、事故の程度としては、重大事故は“技術的にみて最悪の場合に起こるかもしれないと考えられる事故”、仮想事故は“重大事故を超えるような技術的には起こるとは考えられない事故”とされ、仮想事故では、炉心中の放射性物質である希ガスの100%とヨウ素の50%が格納容器内に放出されることを想定しています。 

今回のプルサーマル計画を実施した場合において、国の指針の仮想事故の想定にしたがって事故の影響について解析評価を行った結果、国の定める基準値を大幅に下回り、事故時の影響(公衆被ばく)についてもウラン炉心と変わらないことを確認しています

また、電力会社の自主的な措置として、炉心の重大な損傷に至るようなシビアアクシデント(過酷事故)が発生する確率と格納容器が破損する確率が評価されており、泊発電所3号機の格納容器破損頻度は「6000万年に1回程度」と評価され、原子力安全委員会の性能目標の「10万年に1回程度」を大きく下回っていることを確認しています。
 なお、泊発電所などの国内の軽水炉は、鋼鉄でできた堅牢な格納容器などが設置されていないチェルノブイル原子力発電所とは異なり、放射性物質を閉じこめる構造や多重防護となっていることから、周辺住民への影響が出るようなプルトニウム等の放射性物質を、そのまま大量に環境中に放出するような事故の可能性は考えられません。

 

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Q5-3  地震による事故時の影響が、プルサーマルの実施により悪化することはモモちゃん

     ないのですか。

 

 

原子力発電所は、極めてまれな大地震に遭遇しても、「原子炉を止める」、「原子炉を冷やす」、「放射性物質を閉じこめる」という、原子炉の安全を守るための重要な安全機能が維持されるような、耐震設計でなされていなければなりません。

プルサーマルは、燃料の一部をウラン燃料からMOX燃料に変更するものであり、燃料集合体の構造はウラン燃料と同じであること、また、MOX燃料の使用により原子力発電所の構造や設備の健全性に影響を与えることもないことから、地震による影響はウラン炉心と変わらないと考えます。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点3-1-2)

 ふくろう先生 

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Q5-4  MOX燃料を使用する場合、温排水の量や温度の変化などをはじめ、モモちゃん

     環境への影響は生じないのですか。

 

 

MOX燃料を使用することにより、燃料搬入、原子炉内での使用、搬出の各段階で、平常時及び事故時において、環境に影響を与えるようなプルトニウム等の放出は考えられません。
 また、MOX燃料を使用しても、原子炉で発生する熱量は同じであり、発電所自体の構造や設備についても変更はないことから、温排水の水量や温度については変わらないものと判断されます。
 なお、北海道及び北海道電力(株)では、昭和61年9月から泊発電所の前面海域において、水温や流向・流速、底生生物や海藻の出現状況など、温排水の影響について調査しており、平成19年度の調査結果では、いずれの項目においても過去の測定値と同程度であり、泊発電所に起因する周辺環境の異常は認められませんでした。

 

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Q5-5  防災対策、環境放射線監視(モニタリング)の強化などの必要はないのですか。モモちゃん

 

 

MOX燃料の使用に関し、燃料搬入、原子炉内での使用、搬出の各段階における平常時及び事故時において、環境に影響を与えるようなプルトニウム等の放出は考えられないこと、また、温排水の量や温度は変わらないことから、技術的には防災対策、環境放射線及び温排水モニタリングの変更の必要性はないと考えます。
 ただし、有識者検討会議では、更なる安心の確保の観点から、原子力防災対策の充実や、プルサーマル実施に伴う環境モニタリングのあり方などについて検討していくことが必要としています。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点3-2-1)

 ふくろう先生

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Q5-6  核物質防護対策や燃料の取扱い変更に伴う技術導入や教育など、モモちゃん

     北海道電力(株)の安全管理体制は十分なのですか。

 

 

発電所内におけるMOX燃料の使用に係るテロ対策については、国の認可を受けた「泊発電所核物質防護規定」により、これまでのウラン燃料より厳重な防護措置が講じられることから、危険が増大する可能性はないと考えます。
 また、発電所の保守運営に関する安全管理体制については、国の認可を受けた保安規定やマニュアルに基づき実施されており、これまで、泊発電所1、2号機において、周辺環境に影響を及ぼすトラブルや発電所の自動停止などがなかったことは実績として評価できるものであり、業務品質管理、教育訓練が適切に行われていると考えます。

なお、プルサーマル導入に伴う安全管理体制については、MOX燃料使用までに、マニュアルなどに反映させるとともに、事前の教育訓練等を徹底していくことを確認しています。
 ただし、有識者検討会議では、過去の不審火などトラブルを踏まえ、発電所の保守運営のみならず、関係会社を含めた泊発電所全体として安全管理体制のさらなる向上が求められており、MOX燃料を使用するに当たっては、事故の未然防止対策に重点をおき、従業者に対する安全モラルの徹底やヒューマンエラーの防止などを含む危機管理の考え方を十分取り入れた、より質の高い安全管理の方策を検討し、充実する必要があるとし
ています。

 

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 ふくろう先生 

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Q5-7  地域住民の安心確保に向けて、知識・情報の提供や公開、コミュニケーションのモモちゃん

     場の提供などだけで十分なのですか。

 

 

これまでも、トラブルなどの情報公開や、ホームページ、広報誌などによる安全性に係る情報提供が行われており、北海道電力(株)の情報公開については一定の評価ができると考えます。

しかしながら、有識者検討会議では、原子力に対する地域住民をはじめ道民の信頼感・安心感を高めていくため、『とまりん館』を一層効果的に活用するなどして、積極的に、正しい情報をわかりやすく発信するとともに、情報の受け手との間で、双方向コミュニケーションなどの手法を取り入れていくこと、また、放射線や原子力に関する基礎的な知識を得る様々な機会や情報を提供するなどして、エネルギーを含めた総合的な環境教育の推進に努める必要があるとしています。

さらに、今後も、プルサーマルに関する正確で適切な情報の提供・公開に努めるとともに、プルサーマルに係る手続きなどの進捗状況の把握や、情報提供のあり方について検討していく必要があるとしています。

 

[もっと詳しく知りたい方は、こちらへ(論点3-3-1)

 ふくろう先生 

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6 経済性など

 

Q6-1  一般的に原子力発電コストはどのように構成されているのですか。モモちゃん

 

 

原子力発電のコストは、下図のとおり、資本費、運転維持費及び燃料費で構成されています。

このうち、燃料費(核燃料サイクルコスト)は、ウラン燃料の場合、発電する前の鉱石調達、精鉱、転換、濃縮、再転換及び成形加工の「フロントエンド」と呼ばれる工程での燃料取得費用と発電した後の使用済燃料の中間貯蔵、再処理及び廃棄物処理・処分の「バックエンドと呼ばれる工程の費用に大別されます。

 

原子力発電コスト    

 ふくろう先生 

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Q6-2  プルサーマルは発電所で使い終わった燃料を再処理して実施されるようモモちゃん

ですが、原子力発電コストの、どの部分に影響を与えるのですか。

 

 

ウラン燃料の場合の発電コストの構成はQ6-1の回答のとおりです。

プルサーマルは、取替燃料の一部としてウラン燃料とともにMOX燃料を使用するものであり、既存の軽水炉における施設・設備や運転方法は基本的に変わらないことから、資本費や運転維持費への影響はほとんどないとされております。

しかしながら、燃料費については、下図のとおり、フロントエンド(燃料取得)において、MOX燃料はウラン燃料と異なり、鉱石調達、精鉱、転換、濃縮及び再転換の工程が不要となりますので、燃料取得の部分が発電コストに影響するものと考えられます。また、MOX燃料の成形加工に際しては、被ばく低減のための自動化設備を採用していることなど加工費に係る経費が大きくなることから、結果としてMOX燃料の取得に要する費用が相対的に割高になる可能性があります。

一方、バックエンドの費用については、使用済燃料再処理準備金制度基づき、既に現在の原子力発電コストに含まれていることから、プルサーマルの実施により変わるものではありません。

なお、電気事業法に基づく会計規則において、核燃料の取得原価は、当該核燃料を購入したときは、その購入価額、加工したときは加工価額とされており、一般的に、燃料の取得費用には再処理費用は含まれないこととなっています。

 

 

燃料費

     

ふくろう先生

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Q6-3  ウラン燃料とMOX燃料との取得費の違いは、どの程度ですか。モモちゃん

また、発電コストに与える影響はどの程度ですか。

 

 

プルサーマルの実施による原子力発電コストに与える影響としては、Q6-2の回答のとおり、燃料取得の部分が発電コストに影響するものと考えられますが、北海道電力(株)が、まだ加工契約を行っていないことや、他電力でも私契約上の守秘義務により公表されていないことなどから、ウラン燃料とMOX燃料の取得費の違いを把握することは困難な状況にあります。

従いまして、北海道電力(株)では、プルサーマルの経済性について説明するに当たり、平成19年度の決算ベースで泊3号機へのプルサーマル実施の影響度合いを試算し、北海道電力(株)の費用全体(5,519億円)に対し、原子力発電費(449億円)が占める割合は全体の約9%であり、以下の予定しているMOX燃料の使用条件によると、下図のとおり、MOX燃料取得による原子力発電費への影響は約1%、経常費用全体では約0.09%としています。

このため、全体としてMOX燃料はウラン燃料に比べ割高になることも考えられるものの、発電費用に占める燃料割合、炉心の装荷割合が小さいため、プルサーマルが発電コストに与える影響は小さいとの見解を示しています。

 

燃料取得費の割合 

               ※ 図中の数値は平成19年度決算ベース、[ ]内は費用全体に対する割合   

ふくろう先生

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Q6-4  プルサーマル実施による電気料金への影響は、どのくらいと考えられてモモちゃん

いるのですか。

 

 

北海道電力(株)では、電気料金を構成する要素は様々であることから、費用の一部の増加(減少)によりすぐに料金を改定するというものではないため、ひとつの要素の変動を想定したとしても全体への影響を予測することは大変難しいとしています。    

ちなみに、国では、原子力委員会「新計画策定会議」において、使用済燃料の取扱に関して、全量処理、部分再処理、当面貯蔵、全量直接処分の4つのシナリオを定め評価を行った際に、使用済燃料を全量再処理する場合と直接処分する場合の発電コストを比較しており、その試算では、再処理は直接処分に比べて1割程度高くなるとしており、リサイクルによるコストを1世帯当たりの年間電気代に換算すると約600~840円であり、年間電気代の1パーセント程度の負担としております。

 

発電コストの比較 

 

 ふくろう先生

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