○生物多様性について考えてみよう
みなさんは“生物多様性”という言葉を知っていますか?
生物多様性の損失は地球温暖化と並ぶぐらい地球環境に関する大きな問題となっています。
生物多様性を守るために、私たちにできることを一緒に考えてみましょう。
○生物多様性って何?
地球上では、人間だけではなく、動物や植物、微生物などいろいろな生きものがお互いにつながり合いながら生きています。
このように、たくさんの生きものがいて、それらがつながり合っていることを「生物多様性」といいます。
この生きものたちのつながりにより、地球では豊かな自然環境が保たれています。
生物多様性は、「生態系の多様性」、「種の多様性」、「遺伝子の多様性」の3つの多様性から見ることができます。
○生物多様性はなぜ重要?
私たちは日々、生物多様性から色々な“恵み”を受けており、この生物多様性からの恵みを“生態系サービス”と言います。
生物多様性は、衣・食・住だけではなく、きれいな水や空気、薬の原料、キャンプや登山のようなレクリエーションの場など、色々な恵みをもたらしてくれており、これらの恵みは私たちが生きていくために欠かせません。
私たち人間をはじめ、生きものたちの“命”と“暮らし”は、生物多様性からの恵みに支えられているのです。
出典:環境省ホームページ「生物多様性国家戦略2023-2030の普及啓発」
(https://www.env.go.jp/seisaku/list/senryaku_hukyu.html)
〇今、生物多様性が危ない!
私たちが生きていくために欠かすことのできない生物多様性が今、失われつつあります。
人間活動の影響により、過去50年間の地球上の種の絶滅は、過去1,000万年平均の少なくとも数十倍、あるいは数百倍の速度で進んでおり、適切な対策を講じなければ、今後さらに加速するといわれています。
○北海道の計画(地域戦略)
北海道では、生物多様性を守るための計画を令和6年(2024年)11月に見直し、新たに「北海道生物多様性保全計画(第2次計画)」を作りました。
目指すこと
・2030年までに、自然生態系の損失を止め、回復させていきます。(生物多様性の損失の低減と回復の増進)
・2050年までに、人が自然の中で、多くの生きものとともに生きることのできる社会をめざします。(自然と共生する社会の実現)
そのための4つの基本方針や取組などを設定しました。
・生物多様性が損なわれてしまう問題の解決。(生物多様性の損失をもたらす危機への対処)
・生物多様性を保つための土地を上手に使用し管理する。(生物多様性保全に資する土地の適正利用・管理)
・自然の恵みを利用して、持続可能な魅力的で住みやすい地域づくりを行う。(社会課題の解決や地域づくりへの自然の恵みの活用)
・私たち自身の暮らしと生物多様性との関係や生態系のつながりに気づいて、生物多様性に負荷を与えない生活に変えていく。(自然とのつながりの実感による道民行動の変容)
取組の例
○生物多様性を守るためにできること
生物多様性を守るために、私たちができることはたくさんあります。
私たちの生活の中で、できることをやってみよう。
①生物多様性にふれよう
・水や空気や食べ物がどこからうまれたのかを考えてみよう
・自然と遊ぼう
・身近な生きものをみてみよう
・動物園、水族館、植物園、博物館へ行こう
・生きものを育ててみよう
②生物多様性を守ろう
・自然を汚さないようにしよう
・旬のもの・地のものを食べよう
・地球温暖化を防止して、生きものがすめる環境を保とう
・ペットは大切に最後まで飼おう
・地域の自然保護活動に参加しよう
③生物多様性を伝えよう
・家族と自然の恵みや大切さについて語ろう
・学校で生きものについて語る機会を増やそう
・生きもののつながりを脅かすものを語ろう
・生物多様性を守る仲間を応援しよう
・自然と共に暮らす人々とつながろう
【※環境省「国民の行動リスト」より】