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最終更新日:2014年4月11日(金)


知床の自然(3)


世界自然遺産 知床

知 床 の 自 然  (3)

~ 自 然 環 境 の 概 要 ~

生 態 系 森  林 動  物 景  観

生態系
海洋から高山までの多様な生態系
・動植物が、海洋~海岸線~高山まで多様な生態系を形成しており、それら全てが原生的な状態で一体として保全され、北海道本来の動物相がそろっています。
・知床は、流氷が毎年接岸する世界最南端の地であり、流氷の下で生育する膨大な植物プランクトンが、海洋の豊かな動植物相の源となっています。
流氷
・知床の河川は、河川の規模の割に多くのサケ・マスが遡上し、その恵みがヒグマやシマフクロウなどの陸上の野生動物、さらには森林の木々にもたらされます。
・このように、多様な生態系の中に海陸一体となった食物連鎖やエネルギーの循環などが保全され、動植物のそれぞれの種の存在以上に、その生態系としての全体の価値のある地域です。

 

 

森 林
針広混交林~知床の森林の典型
・知床連峰は、豊かな原生林に覆われている。トドマツやアカエゾマツなど北方性の常緑針葉樹と、ミズナラやセンノキなどの落葉広葉樹が混じり合った森林が、知床の典型となっています。
紅葉
・海岸から稜線に向かって、「海岸植生~落葉広葉樹林~針広混交林~ダケカンバ林~ハイマツ低 木林」と推移する垂直分布が、セットで見られることが特徴です。

 

 

動 物
哺乳類
○ヒグマ
・生息密度は、約0.4頭/平方キロといわれ、世界的にも最も高密度な地域の一つです。
・斜里・羅臼2町の生息頭数は、狩猟者等へのアンケート調査などから200~400頭程度と推定されます。
・同じヒグマが海岸線から高山帯まで移動するのは、国内では知床が唯一といえます。
○海獣類
・知床沿岸には、日本に来遊する全ての鰭脚類が見られ、流氷の南下とともに、ゴマフアザラシやクラカケアザラシ等が回遊します。
アザラシ
・北海道周辺は太平洋西岸におけるアザラシ類の回遊の最南端の地ですが、その中でも知床沿岸が重要な繁殖地となっています。

鳥 類
○シマフクロウ
・世界最大級のフクロウ。IUCN(国際自然保護連合)のRDB(レッドデータブック)では、EN(絶滅のおそれが2番目に高いランク)とされ、世界で最も絶滅が心配されている鳥類の一つです。 
シマフクロウ
・このうち、日本に生息する亜種(Ketupa blakistoni blakistoni)は、世界で北海道、国後島、サハリンに200羽あまりしか生息していません。道内には約120羽が生息しており、このうち、知床には約4分の1が生息していると推測さています。
○オオワシ
・IUCNのRDBでは、VU(同 3番目に高いランク)であり、世界的に分布が限られて生息数が少なくなっています(約5,000羽)。
オオワシ
・知床は、全世界のオオワシの3分の1が越冬できる環境を備えた世界最大規模の越冬地であり、多い年で2,000羽以上(1986年、知床だけで2,050羽がカウント)が集まります。
○オジロワシ
・IUCNのRDBでは、nt(同 4番目に高いランク)となっています。
・知床は、巣の分布密度の高さが世界有数で、繁殖率も高くなっています。冬季には最大で600羽が記録され、重要な越冬地となっています。

 

 

景 観
・知床は、流氷が毎年接岸する北半球で最南端地であり、流氷の浸食作用が、知床独特の景観である海岸の断崖絶壁を長い年月をかけて形成してきました。
海岸

・知床の海岸は、切り立った断崖に縁取られていますが、これは、流出した溶岩と流氷の浸食作用により、創り出されたものです。

 

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