スズメの死亡に関する情報について
平成17年12月頃から平成18年4月頃までの間に、スズメが死んでいるという情報が多数、道に寄せられました。
また、平成21年1月から2月頃にも、上川支庁管内で小規模ながらスズメの集団死の情報が確認されています。
1 道に寄せられた情報
(1)平成17年度発生時(平成18年7月末までの集計)
・スズメの死骸が見つかったという情報 441件
・スズメの死骸の数(概数) 1,517羽
(主な支庁 上川支庁 717羽、石狩支庁 404羽、胆振支庁 190羽)
2 スズメの死亡原因に関する調査結果概要
(1)平成17年度発生時
病理学的検査では、消化器官の炎症や血液循環障害などの所見が見られたものがあり
ました。また、微生物学的検査では、黄色ブドウ球菌、サルモネラ(麻布大学からの情
報提供)、アトキソプラズマ原虫が検出されたものがありましたが、鳥インフルエンザ
ウイルスやウエストナイルウイルス等は検出されませんでした。
(2)平成20年度発生事例
旭山動物園の調査では6箇所12検体からサルモネラ菌が検出されました。また、同じく
旭山動物園の調査で、多くの餌台、周辺のフンからも同菌が検出されました。
3 餌台(バードテーブル)を設置している方へのお願い
(1) 餌台のルール
※ 道の方針としては、安易な餌付けを止め、可能な限り餌台の自粛をお願い
しています。(参考:「野生鳥獣への安易な餌付けを止めましょう」)
野鳥の観察などの目的で餌台を設置している方は、野鳥のために、最低限、
次のルールを守っていただくことをお願いします。
○ 季節を限定しましょう
餌が豊富にある春から夏の期間に餌台を置いたり、餌を与えるのは控えましょう。
○ 感染症を防ぎましょう
① 餌台の掃除をしましょう
餌台はできるだけ毎日掃除して、残った餌や糞を撤去しましょう。
餌台だけでなく、餌台の下に落ちた餌や糞の掃除も重要です。
② 消毒をしましょう
一般的なドラッグストアで購入できる消毒用アルコールや家庭用塩素系漂白剤
などを使って、できるだけ毎日消毒しましょう。
③ 毎日、食べきれる量だけ給餌しましょう(継ぎ足し禁止)
餌の継ぎ足しをすると、カビや細菌が増え、感染症の原因になります。
毎日野鳥が食べきれる量だけ餌台に置きましょう。
④ 手洗い・うがいをしましょう
普段の帰宅時と同様に行うことで、人と動物の共通感染症の予防にもなります。
パンフレット:餌台のマナー~スズメと自然への思いやり~
(作成:人と野生動物の関わりを考える会、旭川市旭山動物園)
(2) 餌やりの影響について
○ 野生動物への餌やりは、動物のくらし(生態)を乱すおそれがあり、結果的に野生
動物にも自然にも人にも迷惑となる場合があります。
○ 干渉しないことが、野生動物・自然・人への愛情です。
○ 野生動物への餌やりは控え、愛情をもって見守りましょう。
○ 餌やりがひき起こす問題としては、次のことが考えられます。
① 人の生活圏において野生動物の感染症が発生するなど、人への健康・生活・経
済(農家・畜産農家・養鶏場など)への影響
② 糞、食べ残したエサ、ゴミによる河川などの環境への汚染や、汚染により魚が
すめなくなるなどの生物への影響
③ 一ヶ所に集合、渡りをやめてしまう、本来の生息地とは異なる場所での繁殖、
自分で食べ物を探さなくなるなど、野鳥の生態への影響
④ 人馴れして人の生活圏に近づくことによる、列車等への衝突事故や農業被害の
発生などの影響
パンフレット:野生動物へのえさやりはやめましょう!
干渉しないことが、彼ら・自然・人への愛情です
(作成:旭川河川事務所、上川支庁、旭川市旭山動物園、日本野鳥の会旭川支部、
NPO法人水と緑のふるさと永山を育てる会、人と野生動物の関わりを考える会)
4 よくある質問と答え
野生下の鳥は、生息場所、食べている餌、個体の遺伝的要因など複雑ですから、病原性が非常に強い病原体が流行していない、広域的な気象の変化がない、人為的な原因等がないというような状況では、広い範囲でスズメの死体が発見されたとしても、死因が単一である可能性は極めて低いと考えられます。
(2) スズメの死骸から見つかった細菌は、恐ろしいものではないのですか?
黄色ブドウ球菌は環境中に分布する一般的な細菌で、健康な人の鼻粘膜などから見つかることもあります。また、サルモネラ菌(平成17年度の発生事例で見つかったS.typhimuriumを含めて)も、鳥類やは虫類などからよく見つかる細菌です。
どちらの細菌も、特別な心配をする必要はありませんが、食中毒などの原因となることがありますので、野鳥や野鳥が集まる場所(バードテーブル等)はなるべく直接手で触れず、接触した場合は、手洗いやうがいなどを徹底して下さい。
また、サルモネラは、海外で野鳥の大量死の原因となった例が報告されていますので、餌台などの衛生管理に注意して、野鳥の中で感染が拡がらないよう、注意が必要です。
鳥の体内で見つかる寄生虫ですが、人に感染したという報告はありません。
過去に野鳥が大量死した例で検出され、原因と考えられるとの報告がありますので、餌台などの衛生管理に注意して、野鳥の中で感染が拡がらないよう、注意が必要です。
ウイルス検査の結果、鳥インフルエンザウイルスは検出されていません。
解剖結果では、毒物が疑われるような所見は、見つかっていません。
海外で、融雪剤が原因で野鳥が死んだ例が報告されており、平成17年度発生時に調査した死体の一部でも可能性のあるものが見つかっていますが、確認には至りませんでした。
野鳥に詳しい研究者などからは、死体の数から考えて、道内全体におけるスズメの生息数に大きな影響が生じるようなことはないと言われています。
① スズメなどの野生動物は、人が感染した場合に症状を起こす細菌や、ダニなどの寄生虫を持っている可能性がありますから、安易な呼び寄せや、接触は避けるべきですが、接触した場合(間接的な接触も含む)は、すぐに手洗いやうがいをするなど一般的な衛生対策をすることで、多くの場合、感染などの危険は避けられます。
また、自宅の庭などで野鳥が死んでいるのを見つけたときは、直接手で触らないように注意しながらビニール袋などに入れ、口を縛るなどして密封し、一般ゴミとして処分して下さい。(市町村の動物の死体に関する処分方法に従ってください。)
② 一部の鳥が持っている細菌や寄生虫が、巣箱やバードテーブルを介して、感染拡大する可能性がありますので、バードテーブルや巣箱が感染拡大の場とならないよう、設置を自粛し、野鳥の観察などでバードテーブルを使用する場合には、毎日点検・清掃消毒する等、衛生管理に十分留意して下さい。
③ バードテーブル等の衛生管理に際しては、消毒薬が残留して鳥に影響しないよう、残留性の低い消毒用アルコール、家庭用塩素系漂白剤等による殺菌消毒が有効です。
また、水道水による十分な洗浄後に乾燥させることでも、ある程度の除菌効果は期待できます。(熱湯による消毒は、厳しい寒さの北海道では殺菌効果が期待できません。)
※消毒薬は一般的なドラッグストアで購入できます。
(9) もし野鳥が同一場所で一度に大量に死んでいるのを見つけたら?
見つけた場所を所管する支庁の地域振興部環境生活課までご連絡下さい。