北の縄文　-　遺跡紹介：日ノ浜遺跡

日ノ浜遺跡（函館市）

■遺跡の概要

▲遠景

( ) 函館市（旧恵山町）日ノ浜 ( ひのはま ) 遺跡は、津軽海峡に面した砂丘にある遺跡です。縄文時代前期から中期の円筒土器文化の集落と晩期の土坑群が発掘されています。「日ノ浜型住居」と呼ばれる五角形のベンチ状段構造をもつ竪穴住居が命名されたきっかけとなりました。イノシシ形土製品が出土しています。

■特徴的な遺構

▲日ノ浜型住居（五角形ベンチ）

住居の中に五角形のベンチのように粘土で形づくるのが日ノ浜型住居の特徴です。前期末から中期初頭にかけて道南の亀田半島や東北北部を中心に分布しています。

■主な遺物

▲円筒上層式土器	古武井式土器 ( こぶいしきどき ) 。東北地方では円筒土器上層式ａと呼ばれる中期初頭の深鉢型土器。
▲イノシシ型土製品	体長5.6cm、高さ４cmほどの小型の土製品。胴体には縞状の紋様があり、イノシシの幼獣の特徴を表しています。