北の縄文(八千代A遺跡(帯広市)) ■遺跡の概要 ▲全景 帯広市八千代A遺跡は、帯広市街から南西に約30km離れた標高280mの馬の背状の台地にあります。約1万3千m2に及ぶ発掘により、105軒の竪穴住居跡、土壙121基などが発掘され、縄文時代早期の一大集落であることがわかりました。 ■特徴的な遺構 住居跡は掘り込みが深く、平面刑は円形ないしは長円形で、小さいものは2m、大きなもので10mに達するものもありますが、平均は2~5mです。住居の床面や炉跡からは、炭化したクルミ・ドングリ・キハダの実などが出ています。気候の温暖化に伴い、十勝平野にミズナラ・カシワ・オニグルミなどの冷温帯性の落葉広葉樹が広まり、それを縄文人が利用したものと考えられます。 ▲竪穴住居跡群 ▲住居跡 ■主な遺物 遺跡から出土した暁式土器は、無文や条痕文、絡条体圧痕文、刺突文がつけられ、底部にはホタテガイの圧痕が見られる場合が多くあります。また第1地点2号住居跡から出土した径約1cmで中央に孔があけられた濃緑色の玉は、全道的に少なく貴重なものです。 ▲出土の暁式土器 ▲出土の装身具 ←他の遺跡を見る Copyright(C)2003 Hokkaido Government. All Rights Reserved.