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最終更新日:2019年4月10日(水)


北の生活文化(アイヌ語の歴史 )




アイヌ語の歴史
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105. アイヌ語劇練習風景(千歳市)
 アイヌ語の歴史的な成り立ちは、日本語などと同様、いまだに解明されていない。信頼できる証拠と研究方法に基づいてアイヌ語の成り立ちを明らかにした説は、いまだかってない。アイヌ語の単語は日本語と大きく異なっている。語順は日本語とよく似ているものの、動詞に「わたし」や「あなた」などを表す人称がつくことなど、文法にも日本語と異なる点は多い。

 アイヌ語は、明治以降、北海道の経済・社会のなかで日本語が主に用いられるようになり、またアイヌ民族に対する同化政策が推し進められた結果、日常生活では用いられなくなっていった。

 アイヌ語が文字で書かれるようになったのは比較的新しく、現在ではローマ字や平仮名、片仮名などさまざまな文字と表記法で書き表されている。

 大正のころから、アイヌ自身が自らのアイヌ語や周囲の人々の知識を記録する動きが続いてきた。大正12年(1923)には知里幸恵(ちりゆきえ)『アイヌ神謡集』が公刊され、近年では鍋沢元蔵(なべさわもとぞう)、葛野辰次郎(くずのたつじろう)、萱野茂(かやのしげる)らによるアイヌ語の記録活動などが行われてきた。昭和62年(1987)には北海道ウタリ協会によるアイヌ語教室が始まり、現在では全道十数カ所で開かれている。

アイヌ語の地名
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107. 北海道の地名にはアイヌ語で「ペッ」や「ナイ」など川に
   由来した地名が多いといわれる(石狩川河口橋付近)
 北海道の地名はもともとアイヌ語でつけられている。現在その多くは漢字表記に基づいて呼ばれるのが一般的になり、中には日本語風の地名に置き換えられたものもある。しかし現在も、例えば北海道の市町村名の大半はアイヌ語に由来する。また本州の東北地方北部にもアイヌ語の地名が数多く存在することが、アイヌ語地名研究の権威である山田秀三(やまだひでぞう)らの研究によって明らかになっている。

 アイヌ語地名研究は何らかの地形または地理的特徴を表すと解釈できる地名を中心にその成果をあげてきた。山田はそれに加え、単に地名をアイヌ語の単語と文法で解釈するだけでなく、同様の地名がついている地形を数多く実地に調査するなかで、地名と地形の結びつきを明らかにして行くという方法を確立した。

 アイヌ語地名には、「ペッ」(一般的には大きな川)と「ナイ」(一般的には小川、沢)に由来する地名が多いとされるが、中にはどういう語源なのかもわからず、もともとどのような地点や地形に与えられた地名なのかも定かでないもの(例えば「サッポロ(札幌)」「イ(石狩)」「トカチ(十勝)」など)も少なくない。

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