■耐震強度偽装問題に関するQ&A
北海道建設部建築指導課

耐震強度偽装問題に関するQ&A

基本的なことを教えてください?

(1)建築確認とはどのようなことですか?

(2)特定行政庁とはなんですか?

(3)民間の確認検査機関とはなんですか?

(4)北海道内にも民間の確認検査機関はあるのですか?

(5)民間の確認検査機関において構造を審査している資格者はどのような人ですか?

(6)建築物の構造計算とはなんですか?

(7)構造計算書の審査はどのように行われているのですか?

(8)構造設計は、どのような資格者が設計を行っているのですか?

(9)戸建て住宅でも構造計算が必要なのでしょうか?

(10)構造計算書は、誰が、いつまで保管したらよいのでしょうか?

(11)現在の耐震基準(新耐震基準)を満たしている建築物は、どの程度の地震に耐えられるのですか?

(12)耐震診断とはどのようなものですか?

(13)マンションの耐震改修工事とはどのようなことですか?

今回の構造強度の偽装問題ってどのようなものですか?

(14)今回の事件(構造基準を満たさない建築物が建築された)が起きた原因はどこにあるのですか?

(15)今回の偽装問題による姉歯(元)建築士の建築基準法の違反内容は何ですか?

(16)今回の構造計算書偽装問題に伴い退去が求められる建築物の耐震性はどの程度ですか?

(17)姉歯設計事務所が関与したマンション等は北海道内にはないのですか?

(18)イーホームズは北海道内においても確認業務を行っていますか?

(19)自分のマンションも調べたいので、今回の問題に関与した業者、設計事務所などを教えてください。

今、住んでいるマンションは大丈夫でしょうか?

 (20)マンションに住んでいますが、耐震性に不安があります。どこに相談したらよいでしょうか?

 (21)今住んでいるマンションの耐震性を確認するにはどのようにしたらよいですか?

   1) 確認審査機関へ相談したい場合

   2) 構造計算、建築確認、施工を行った者を確認したい場合

   3) 耐震診断を行い、より確実に安全性を確認したい場合

   4)構造計算書が正しいか確認したい場合

(22)耐震診断や耐震改修をしたいが、どこに相談したらよいですか?また、費用はどのくらい必要なのでしょうか?

(23)管理組合に構造計算書が保管されていません。入手の方法はありますか?

(24)外壁にひび割れなどが見られます。耐震性に問題があるのでしょうか?

(25)うちのマンションの建築確認と検査済証は信用できるのでしょうか?

住宅の品質を確保するための法律ってどのようなものですか?

(26)「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「品確法」)」とはどのようなものですか?

(27)瑕疵担保責任の義務化とはどのようなものですか?

(28)瑕疵担保となる基本構造部分とはどの部分を指していますか。

(29)今回のような構造計算偽造問題が起こった場合、瑕疵担保責任の扱いはどのようになるのですか?

(30)品確法には、瑕疵担保責任を負わない業者に対する罰則規定はないのでしょうか?

  (31)品確法の適用を受けた住宅を、建築後10年以内に取得したのですが、残りの期間内は品確法の適用を受けられるのですか。

(32)品確法で瑕疵担保責任を負っている住宅供給者が倒産した場合、修補責任を追及できますか。

  (33)住宅性能表示制度に基づき「性能評価」を受けた物件で瑕疵が見つかった場合、どこに相談したらよいのでしょうか?

(34)宅建業法にも瑕疵担保期間の規定がありますが、品確法との関係はどのようになっているのでしょうか。

北海道ではどのような対応をしているのですか?

(35)今回の耐震強度偽装問題を受けて北海道(行政)としてはどのような対応をしているのですか?

(36)確認検査機関の指導監督は道(行政)が行うべきでないのか?


北海道のHP

建築指導課のHP

お問い合わせ

基本的なことを教えてください?

(1)建築確認とはどのようなことですか?
Ans  「建築確認」とは、その計画が建築物の敷地・構造・建築設備に関する法令に適合しているかを、都道府県、あるいは市町村に置かれている建築主事または民間の確認検査機関の確認を工事の着手前に受けることです。

(2)特定行政庁とは何ですか?
Ans  「特定行政庁」とは、建築主事(建築確認を行う資格者)を置く市町村の区域については当該市町村の長をいい、その他の市町村の区域については都道府県知事をいいます。

 都道府県、人口25万以上の市は(一般)特定行政庁とならなければならず、それ以外の市町村でも都道府県との協議をして特定行政庁となることができます。
 道内では、北海道(14支庁)のほか、人口10万人以上の
札幌市旭川市函館市釧路市小樽市室蘭市苫小牧市帯広市北見市江別市が特定行政庁となっています。

(3)民間の確認検査機関とはなんですか?
Ans  建築確認は、地方公共団体(特定行政庁)のほか、国土交通大臣または都道府県知事が指定した民間の「確認検査機関」の建築確認を受けることもできます。

 確認検査機関の指定を受けるには、
  ・確認検査を専門的に行う職員の数が十分であること。
  ・確認検査業務の実施計画が適切なものであること。

など、法令に定められた基準を満たしていることが必要です。

(4)北海道内にも民間の確認検査機関はあるのですか?
Ans  現在、道内を業務区域としている民間の確認検査機関は11社あります。

 そのうち、道知事の指定を受けている民間の確認検査機関は、次の3社です。
  道知事指定確認検査機関名 所在地
1

(財)北海道建築指導センター

札幌市

2 住宅アイアンドアイサービス㈱

札幌市

3 (株)札幌工業検査

札幌市

 また、国土交通大臣が指定し、北海道内を業務区域としている民間の確認検査機関は、次の8社です。

大臣指定確認検査機関名

北海道内に

支店の有無

本社所在地

1

日本ERI(株)

あり 東京都
2 ハウスプラス住宅保証㈱
3 (財)日本建築センター なし
4 ユーイック(株)都市居住評価センター
5

日本建築検査協会㈱

6 ビューローベリタスジャパン株式会社

神奈川県

7 (株)東日本住宅評価センター
8 (株)国際確認検査センター 大阪府

(5)民間の確認検査機関において構造を審査している資格者はどのような人ですか?
Ans  民間の確認検査機関では、「確認検査員」が審査を行っています。

 「確認検査員」は、一級建築士試験に合格し、建築行政または確認検査の業務等に関して2年以上の実務経験がある者で、国土交通省が行う建築基準適合判定資格者検定試験に合格した人です。

(6)建築物の構造計算とはなんですか?
Ans  すべての建築物は、地震その他の振動や衝撃に対して、安全な構造でなければなりません。

 特に次の建築物については、構造計算によって安全性を確かめなければなりません。

 構造計算の具体的な方法は、建築基準法施行令等により定められており、建築確認の際にその内容を審査することとなっています。

○構造計算を要する建築物

木造 3階建て以上、又は延べ面積が500㎡、高さが13m若しくは軒の高さが9mを超えるもの
鉄筋コンクリート造、鉄骨造等 2階建て以上、又は延べ面積が200㎡を超えるもの
コンクリートブロック造等 高さが13m若しくは軒の高さが9mを超えるもの

(7)構造計算書の審査はどのように行われているのですか?
Ans  建築基準法施行規則で定められている添付図書により審査を行います。

 建築確認申請書に必要な構造関係の図書は、構造図、構造計算書等です。

 構造審査は、添付図書が建築基準法構造規定に適合していることを、次の内容により審査します。

①意匠図、構造図、構造計算書の整合チェック

②基礎及び杭の設計のチェック

③構造計算プログラムの大臣認定の有無と規則で定められた図書省略の適用範囲のチェック

④構造計算の入力条件、図面との整合性、各出力のエラーチェック、応力計算、断面計算の過程のチェック

(注)  構造計算書については、大臣認定プログラムを用いて、建築確認申請書に大臣認定書の写しと大臣認定の適用範囲を記した指定書を添付し、適正に適用範囲内の計算を行った場合にあっては、指定書に記載された部分の構造計算書を省略して申請することができ、省略された部分の審査は除かれます。
 

(8)構造設計は、どのような人が構造設計を行っているのですか?
Ans  建築士法では、一定規模以上のマンション等の建築物の場合、設計者は一級建築士の資格が必要となり、構造を含めて法に適合する設計を行う必要があります。
 なお、構造設計者などの専門資格はありませんが、建築物の設計においては、意匠設計、設備設計、構造計算など分業設計していることが一般的です。

(9)戸建て住宅でも構造計算が必要なのでしょうか?
Ans  戸建て住宅であっても、木造で階数3以上、木造以外で階数2以上等の場合は、建築確認の際に、構造計算によって確かめられる安全性を有することを審査することになっています。

(10)構造計算書は、誰が、どのような形で、保管したらよいのでしょうか?
Ans  一般的には、所有者が保管すべきものです。

 構造計算書をはじめとして、設計図書や修繕の履歴情報等は、保管の義務などについて法的に定めはありませんが、修繕やリフォーム工事を行う際にも有用な書類となりますので、建築主や管理組合において、傷みや紛失のないよう保管することが望まれます。


 マンションの管理の適正化の促進に関する法律に基づき、平成13年8月1日以降に完成したマンションであれば、マンションの管理組合が管理しています。

(11)現在の耐震基準(新耐震基準)を満たしている建築物は、どの程度の地震に耐えられるのですか?
Ans  現行の耐震基準(新耐震基準)は昭和56年6月から適用されていますが、中規模の地震(震度5強程度)に対しては、ほとんど損傷を生じず、極めて稀にしか発生しない大規模の地震(震度6強から震度7程度)に対しても、人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じないことを目標としています。

(12)耐震診断とはどのようなものですか?
Ans  耐震診断とは、設計図書の内容を確認し、現地で設計図書と照合、コンクリート等の経年劣化の状態を調査するなど、昭和56年6月に施行されて現行の耐震基準(新耐震基準)と同等の安全性の有無を確認することです。

 図面や構造計算書がある場合は、それらの書類をもとに診断を進めますが、図面等が無い場合には、実際の建物の柱・梁等の実測、コンクリート等の強度試験や鉄筋量測定、建物の経年劣化調査などを行い、それをもとに新たに構造図を作成し、耐震性を計算して安全性の有無を確認します。


 この結果、耐震強度が不足している場合には、どのような耐震補強をすれば良いか検討し、必要に応じて具体的な耐震改修工事を行なわなければならない場合もあります。

(13)マンションの耐震改修工事とはどのようなものですか?
Ans  柱や梁を鋼板や炭素繊維シートによって補強したり、耐震壁やブレース(鉄骨でつくられた筋かいなどの補強材)の増設などにより耐震性を強化する改修工事です。

今回の構造強度の偽装問題ってどのようなものですか?

(14)今回の事件(構造基準を満たさない建築物が建築された)が起きた原因はどこにあるのですか?
Ans 詳細な内容は国が調査中ですが、

 ・構造設計事務所が構造計算書を偽造し、基準に満たない内容で構造設計を行ったこと

 ・構造設計を依頼した設計事務所や、審査した確認検査機関がチェックできなかったこと

   などが原因として考えられます。

(15)今回の偽装問題による姉歯(元)建築士の建築基準法の違反内容は何ですか?
Ans  建築基準法に定める構造計算の過程において、基準を下回る計算を行ったうえ、建築確認申請書に虚偽の構造計算書を添付して確認済証を取得したことにより、その結果、耐震性能を大きく下回る建築物を完成させたことが、建築基準法第20条(構造耐力)に違反しているのではないかと告発されたものです。

(16)今回の構造計算書偽装問題に伴い退去が求められる建築物の耐震性はどの程度ですか?
Ans  関係都県・特定行政庁、国土交通省から構成される「構造計算書偽造問題対策連絡協議会」において、特定行政庁が建築物の使用制限や除却等の命令を行う基準となる危険度(保有水平耐力と必要保有水平耐力の比)の目安として、建築基準法による要求水準「1.0」に対して「0.5」とすることを申し合わせています。

(17)姉歯設計事務所が関与したマンション等は北海道内にはないのですか?
Ans  現時点では、北海道内に該当するものは確認されていません。

 千葉県が調査した結果では、姉歯設計事務所が関与し建設場所が北海道内と特定された建築物はありません。

 地名が特定されていない建築物については、現在各機関等により調査中です。

(18)イーホームズは北海道内においても確認業務を行っていますか?
Ans  北海道はイーホームズの業務区域に含まれていないため、道内では確認業務を行っていません。

(19)自分のマンションも調べたいので、今回の問題に関与した業者、設計事務所などを教えてください。
Ans  国土交通省が発表した情報は、次のとおりです。(共同住宅のみ。12月8日現在)

 なお、下記の業者、設計事務所は道外の企業です。
建築主(販売元) 設計者 施工者

小俣組・㈱システムプランニング

㈱サン中央ホーム

㈱シノケン東京支店

㈱シノハラ建設システム

㈱ヒューザー

姉歯建築設計事務所

㈱井上建築企画研究所

㈱森田設計事務所

㈱アーキグラム

㈱エスエスエー建築都市設計事務所

㈱シノケン東京支店

㈱スペースワン建築研究所

木村建設㈱

㈱志多組

㈱太平工業

東鉄工業㈱

奈良建設㈱

㈱福田組

㈱シノケン東京支店

㈱シノハラ建設システム

㈱ヒューザー

 また、ご自身のマンションの構造設計をどこが行ったかについては、販売元に問い合わせください。

今、住んでいるマンションは大丈夫でしょうか?

(20)マンションに住んでいますが、耐震性に不安があります。構造計算書はどこで見せてもらえるのでしょうか?
Ans  まずは賃貸の場合は賃貸人等(家主又は管理会社)、分譲の場合は管理組合等にご相談ください。
 管理規約等において、賃借人や管理組合などが設計図書等を閲覧できる規定を定めている場合もありますのでご確認ください。

 マンションの管理の適正化の促進に関する法律に基づき、平成13年8月1日以降に完成したマンションであれば、管理組合が保管しています。

 また、設計事務所では、建築士法により構造計算書等を5年間保存することとなっていますので、設計事務所に問い合わせることが可能です。

(21)今住んでいるマンションの耐震性を確認するにはどのようにしたらよいですか?
Ans  どのレベルまで確認するかによって確認の方法も異なりますが、北海道内における対応は次のとおりです。
1) 確認審査機関に相談したい場合
 道の建築指導課や14の支庁、札幌市など10市の特定行政庁、民間の確認検査機関で建物の構造の不安を持たれている方などの相談に対応しています。
2) 構造計算、建築確認、施工を行った業者等を確認したい場合
①構造計算を行った業者等については、売主に確認してください。

 なお、管理組合等で保有している構造計算書で設計者名を確認する方法もありますが、構造計算を外部委託している可能性もあるので、心配な場合は念のため売主に確認すると良いと思われます。

②建築確認を行った機関については、民間の確認検査機関の指定の開始(道内では平成13年6月)より前に建築確認が行われたものであれば、全て「特定行政庁」です。
 
 それ以降に建築確認が行われたものについては、売主に確認してください。

③施工業者については、販売時のパンフレットに記載されている場合があるので、パンフレットを確認してください。

 パンフレットがない場合やパンフレットに記載されていない場合には、売主に確認してください。

3) 耐震診断を行い、より確実に安全性を確認したい場合
 建築士などの専門家に相談・依頼してください。
 なお、構造計算書の再計算や耐震診断については、管理組合からの経費支出を伴いますので、管理組合の総会決議が必要になると思われます。

 こうした管理組合に関するルールなどについては、

(社)北海道マンション管理組合連合会

(札幌市中央区北1条西2丁目9番地  オーク札幌ビル4階 TEL 011-232-2381)
、マンション管理業者やマンション管理士にご相談ください。
4) 構造計算書が正しいか確認したい場合
(社)日本建築構造技術者協会北海道支部など下記の団体が、建物の構造計算書に改ざんや偽造がないかを確かめる相談業務を実施しています。
((社)日本建築構造技術者協会北海道支部で、平成18年6月5日より相談窓口を再開しましております。詳細ついては(社)日本構造技術者協会北海道支部HP参照 H18.6.5現在)
関係団体: (社)北海道建築士会(社)北海道建築設計事務所協会(社)日本建築家協会北海道支部

内   容: 構造計算書に偽造等がないかをチェックする。
法律の要求を満たしているか構造計算書を精査して内容の妥当性を確認。
構造の再計算。

対象建築物: 建築物所有者(マンションの場合は、管理組合等。)
関係官庁が調査を実施または予定しているもの、新耐震基準(1981年施行)以前の建築物は対象外です。

相談料金: 偽造の有無のチェック(口頭報告) ・・・無料
偽造の有無のチェック(書面報告) ・・・1~2万円
内容の妥当性の判断 ・・・30~40万円
再計算

・・・別途
申し込み: 原則FAXで申し込み (011)222-7756
相談申し込みは、関係団体のHPに掲載されています。
(社)日本建築構造技術者協会北海道支部のHP

札幌市中央区北2条西2丁目第2カミヤマビル

㈱福本構造設計内

TEL(011)221-3303

((社)日本建築構造技術者協会北海道支部で、平成18年6月5日より相談窓口を再開しております。詳細ついては(社)日本構造技術者協会北海道支部HP参照 H18.6.5現在)
(社)北海道建築士会のHP

札幌市中央区大通西5丁目11 大五ビル6階
TEL(011)251-6076

(社)北海道建築設計事務所協会のHP

札幌市中央区大通西5丁目11 大五ビル6階
TEL(011)231-3165

(社)日本建築家協会北海道支部のHP

札幌市中央区大通西7丁目2 ダイヤビル2階

TEL(011)261-7708

 なお、耐震性等で不安に思われている内容は、管理組合で話し合い、今後の対応を検討することも必要と思われますので、このような管理組合の活動へのアドバイスについては、(社)北海道マンション管理組合連合会((財)マンション管理センター北海道支部)にご相談ください。

(22)耐震診断や耐震改修をしたいが、どこに相談したらよいですか?また、費用はどのくらい必要ですか
Ans (社)北海道建築設計事務所協会の相談窓口にお問い合わせください。

 耐震診断は、設計図書の確認のほか、現地において設計図書との照合や経年劣化の調査を行ったうえで、新耐震基準と同等の安全性の有無を確認します。

 耐震診断に要する費用は、設計図書(構造計算書)の有無、構造種別、規模(面積、階数)、地盤、経年劣化の状況などにより異なってきますので、マンションの状況を示してお問い合わせください。

 また、住宅金融公庫のマンション共用部分リフォーム融資は耐震改修も対象にしていますのでご確認ください。

(23)管理組合に構造計算書が保管されていません。入手の方法はありますか?
Ans  売主にお問い合わせください。

 ただし、宅地建物取引業者が売主である場合には、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」により、平成13年8月1日以降に建設工事が完了し分譲されたマンションでは、設計図書の一部として、構造計算書が売主から管理組合に引き渡されることとなっていますので、あらためてその保管状況をご確認ください。
 
(24)外壁にひび割れなどが見られます。耐震性に問題があるのでしょうか?
Ans  ひび割れ等には、仕上げ材の経年の劣化によるものもあり、必ずしも耐震性に問題があるとは限りません。

 しかし、これらは、建物の強度に重大な影響を及ぼす場合もあるため、管理組合の役員や管理員に報告することが必要です。

 その後は、建築士事務所やマンション管理業者等の専門家による調査・診断等を検討することが望まれます。

(25)うちのマンションの建築確認と検査済証は信用できるのでしょうか?
Ans 今回の事件は、設計者が偽造を行った異例なことであり、基本的には問題ありません。

住宅の品質を確保するための法律ってどのようなものですか?

(26)「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「品確法」)」とはどのようなものですか?
Ans  消費者がより安心して良質な住宅を取得できると同時に、工務店など多様な住宅生産者が、公平・共通のルールの下で、より良質な住宅供給を実現しうる市場の条件を整備する目的で、平成12年4月1日に施行された法律で、次の3項目を柱としています。

(1)新築住宅の瑕疵担保責任期間の10年間義務化

(2)住宅性能表示制度

(3)裁判外の紛争処理体制の確立

 瑕疵(かし)   :目的物が契約に定められた内容や社会通念上必要とされる性能を欠いていること。

 瑕疵担保責任 :目的物に瑕疵があった場合に、その瑕疵を修補したり、賠償金の支払いなどをしなければならない責任のこと。

(27)瑕疵担保責任の義務化とはどのようなものですか?
Ans  平成12年4月1日以降の新築住宅の取得契約(請負・売買)において、基本構造部分の瑕疵担保責任(修補請求権等)を10年間義務付けたものです。

 建設業者や宅地建物取引業者などの事業者に限らず、一般の売主もこの瑕疵担保責任を負うこととなります。

 新築住宅の引き渡しから10年以内であれば、住宅取得者は、住宅供給者(住宅の建設工事の請負人、新築住宅の売主)に対して、瑕疵に対する無償修補の請求や、これに代わる損害賠償請求等をすることができます。

 なお、平成12年4月以前に新築住宅の取得契約を締結した物件は品確法の適用を受けることはできません。

(28)瑕疵担保となる基本構造部分とはどの部分を指していますか。
Ans  基本構造部分は、「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」を言います。
①構造耐力上主要な部分 耐震性や耐久性などにとって重要な部分(基礎・柱など)。戸建て住宅では「骨組み」、マンションでは「躯体」と言われる部分。
②雨水の浸入を防止する部分: 雨漏り対策のために措置されている部分(屋根など)。

(29)今回のような構造計算偽造問題が起こった場合、瑕疵担保責任の扱いはどのようになるのですか?
Ans 耐震性能が建築基準法に規定された性能を下回っていれば、構造上主要な部分の瑕疵となり、平成12年4月1日以降に取得契約を締結している新築物件は、住宅供給者(住宅の建設工事の請負人、新築住宅の売主)に対して修補請求を行う権利があります。具体的には、弁護士等にご相談下さい。

(30)品確法には、瑕疵担保責任を負わない業者に対する罰則規定はないのでしょうか?
Ans   瑕疵担保責任の義務付けは規定されていますが、責任を負わない業者に対する罰則規定はありません。

 関係者で話し合いをしていただき、解決できなければ、弁護士等に相談されることをお勧めします。

(31)品確法の適用を受けた住宅を、建築後10年以内に取得したのですが、残りの期間内は品確法の適用を受けられるのですか。
Ans  10年間の瑕疵担保責任の利益を受けることができるのは、新築住宅の注文者あるいは買主に限定されており、中古住宅として取得した場合は、建築後10年未満であっても修補請求などをすることはできません。

(32)品確法で瑕疵担保責任を負っている住宅供給者が倒産した場合、修補責任を追及できますか。
Ans  品確法ではそのような場合まで規定していませんが、瑕疵担保責任はありますので、まずは弁護士等に相談されることをお勧めします。

 ただし、(財)住宅保証機構が実施している「住宅性能保証制度」などの保険制度に加入している場合は、10年瑕疵担保責任に加えて、業者の倒産後に瑕疵が発見された場合であっても、修補費用の約95%を保険でカバーできます。(住宅登録料:住宅価額2,000万円の戸建て住宅で10万円程度(検査料・保険料含む))

(住宅性能保証制度のお問い合わせは、(財)北海道建築指導センターまで)

(33)住宅性能表示制度に基づき「性能評価」を受けた物件で瑕疵が見つかった場合、どこに相談したらよいのでしょうか?
Ans  住宅性能表示制度の性能評価書には「設計住宅性能評価書」と「建設住宅性能評価書」の2種類あります。

 設計住宅性能評価書は設計段階で評価した内容を表示したものをいい、建設住宅性能評価書は工事途中で検査に行き、工事完了後に作成されるものです。

 「建設住宅性能評価」を受けた物件については、指定住宅紛争処理機関において、紛争の申し立てを行う事ができ、①あっせん②調停③仲裁を1万円の手数料で受けることができます。

 なお、設計評価を受けただけでは、この機関を利用することはできません。

 (住宅性能表示制度のお問い合わせは、(財)北海道建築指導センターまで)

(34)宅建業法にも瑕疵担保期間の規定がありますが、品確法との関係はどのようになっているのでしょうか。
Ans  両者が併存して適用され、宅建業者が自ら売り主となる新築住宅では、

引渡し時から2年間は、基本構造部分だけでなく住宅全体が瑕疵担保責任の対象となります。

瑕疵:土地・建物の物理的欠陥(不等沈下、雨漏り等)、法律的欠陥(都市計画道路区域内、接道義務違反等)、心理的欠陥(自殺物件、暴力団事務所近接等)

②引渡し時から3年目以降10年目までは、基本構造部分についてのみ瑕疵担保責任の対象となります。

品確法と宅地建物取引業法との関係
売主 宅建業法 宅建業者が売主である場合に限定。
品確法 宅建業者以外が売り主であっても瑕疵担保責任を負わなければならない。
新築か中古か 宅建業法 新築・中古の区別をしていない。
品確法 新築住宅の場合のみに適用される。
対象範囲 宅建業法 基本構造部分に限定されず、内装などの住宅全部について対象。
品確法 基礎等の基本構造部分に限定。
期間 宅建業法 売主から買主に住宅が引き渡されてから2年間
品確法 引渡し時から原則10年。

北海道ではどのような対応をしているのですか?

(35)今回の耐震強度偽装問題を受けて北海道(行政)としてはどのような対応をしているのですか?
Ans  道では、今回の問題を受け、以下のような取り組みを行っています。(平成17年12月19日現在)

①指定確認検査機関への立入検査

建築確認に関する緊急対策チームを設置し、知事指定の確認検査機関3社がこれまでに審査した建築確認申請の構造計算書の審査方法などに問題がなかったかどうかについて立入検査を行っています。

②相談対応の充実

建設部建築指導課及び14支庁の建設指導課において、建物の構造に不安を持たれている方などの相談に対応しています。

③審査技術の向上等について

中間検査の導入の検討による検査制度の充実や研修など審査担当者の審査技術の維持・向上に向けた取り組みを行うこととしています。

④法令遵守の徹底

建築設計事務所協会等の関係団体を通じて、個々の設計事務所による構造計算の適正な実施など、法令遵守の徹底について周知を図っております。

また、今後、建築士向け講習会等においても、周知を図ることとしております。

⑤建設業界に対する自主点検の要請

耐震強度に不安をいだいているマンション居住者などに安心していただけるよう、建物を施工した建設業者による自主点検について、関係団体に要請しています。

(36)確認検査機関に対しては、道が強い指導を行うべきでないのか?
Ans 指定確認検査機関は、国又は北海道が指定しており、指定をしたものが指導監督を行うこととなっています。

 道が指定した確認検査機関3社に対しては、業務が適正に行われるよう道が指導や監督を行っています。

 確認検査機関のあり方について、今後、国において検討することとしており、道としても、国に対し、制度の改善などを要望することにしています。