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ホーム > 道立病院局 > 子ども総合医療・療育センター >  鼠径ヘルニアって知っていますか?


最終更新日:2017年5月18日(木)

北海道立子ども総合医療・療育センター

 

 鼠径ヘルニア知っていますか?

私たち小児外科で手術する病気でいちばん多いのが、この鼠径(そけい)ヘルニアです。

 男の子なら足の付け根の内側から陰嚢にかけて、女の子なら同じく足の付け根の内側から陰唇にかけ
て腫れる病気です。

 この足の付け根の部位を鼠径部と言うのですが、腫れると言っても、痛みなどの症状がなく、腫れたりもとに戻ったりを繰り返すことが多いです。これはおなかには腹腔という腸などの内臓が入っている部屋がありますが、その壁をつくっている腹膜という薄い膜が鼠径部や陰嚢、陰唇につながっていることが原因で起きます。
 
 胎児のうちはだれでも腹膜がこのように鼠径部のほうにつながっているのですが、生まれる前にはこのつながりがなくなります。鼠径ヘルニアのお子さんは生まれたあともこのつながりが残っているのです。ですから、強く泣いたり、踏ん張ったりしておなかに力が入ると腸が腹腔から鼠径部の方に顔を出し、腫れるのです。腸が腹腔にもどると腫れはもとに戻ります。
 
 鼠径ヘルニアは診断がついた場合には手術を勧めます。無症状のことが多いので、本当に手術が必要かと思われることもあるかと思いますが、鼠径部に顔を出した腸が戻らずに絞められて、血のめぐりが悪くなり壊死してしまう、嵌頓(かんとん)ヘルニアとなる危険があります。頻度は低いのですが、
万が一これが起こると腸の一部を切除しなくてはならなくなることがあるのです。ですから、手術を勧めるのです。

 
 この腹腔から鼠径部の方につながった腹膜を結紮(けっさつ)して閉鎖し、腸が顔を出さないようにしてあげるのがこの手術です。鼠径部を2cm程度切開して行うやり方と腹腔鏡といってお臍から細いカメラを腹腔にいれてする腹腔鏡下の手術があります。腹腔鏡下の手術は最近出てきた手術ですが、傷がほぼお臍だけで済むこととおなかの中(腹腔内)を観察できることが大きなメリットです。

 
 私たちもこの腹腔鏡下の手術を取り入れて現在行っております。また、これまでは手術前日入院、手術、手術翌日退院の2泊3日で行ってきましたが、本年8月より日帰りでの手術を始めています。

 お話ししたようなお子様の「足の付け根の腫れ」が気になる方は当センター外来までお気軽にご相談下さい。

(尚、術式選択や日帰り手術が可能かどうかは診察させていただいた上で決定します。)     

                               モックちゃん



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草

 


 

 

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